下っ腹が出てきたのがきっかけで、ダイエットを始めようと思う方もいらっしゃるでしょう。
頑張って運動していても、下腹部はなかなか凹みません。
最近では腹筋を鍛えられる「ニートゥーチェスト」というトレーニングが注目されています。
今回は、ニートゥーチェストの効果や自宅で簡単にできるトレーニング方法についてご紹介します。
ニートゥーチェストの効果
ニートゥチェストの「ニー」は膝、「チェスト」は胸のことです。
膝を胸に引き寄せるシンプルなトレーニングです。
ニートゥーチェストの効果を詳しくみていきましょう。
下腹部の引き締め
腹筋のトレーニングで有名なシットアップは、腹直筋上部をメインに鍛える運動です。
一方ニートゥチェストは、腹直筋下部に刺激を与えるトレーニングです。
そのため、下腹部のぽっこりお腹を解消できるでしょう。
また、下腹部に刺激を与えると腹圧が強化されるため、排便がスムーズに行えるメリットがあります。
姿勢改善
下腹部を強化するのと同時に上半身と下半身を繋いでいる腸腰筋を鍛えることで、骨盤の歪みが直ります。
骨盤を安定させる事で、美しいS字のカーブが整うため、姿勢が改善されるでしょう。
ニートゥーチェストは腰に負担がかからないため、筋トレ初心者の方や腰痛持ちの方も、気軽に行えます。
美しいボディラインを手に入れたい方におすすめのトレーニングです。
脂肪燃焼
腸腰筋を強化すると、骨盤が安定し下半身への血流循環がスムーズになります。
さらに、むくみや冷え性の改善にも繋がるので、痩せ体質になるでしょう。
体幹が安定し運動動作のパフォーマンスが向上するため、基礎代謝がアップし、脂肪燃焼につながります。
基礎代謝の向上
腹直筋は、腹筋の中で最も大きい筋肉です。
そのため、ニートゥチェストで鍛えると基礎代謝の改善効果が期待できるでしょう。
代謝が改善されると、脂肪を燃焼させやすい身体づくりができるため、ダイエットに効果的です。
初心者向けニートゥーチェストの効果的なやり方とは?
ニートゥーチェストは器具が不要なので、女性や筋トレ初心者も簡単に始められるトレーニングです。
下腹部の収縮と同時に腰のストレッチ効果もあります。
ニートゥーチェストのやり方
ニートゥーチェストのやり方は以下の通りです。
- 仰向けになる
- 両足と頭をやや上げる
- 胸と膝がつくように上半身、下半身を動かす(実際に胸と膝はつけない)
- 2に戻り、2から4を繰り返す
ニートゥーチェストの回数
筋トレ初心者の場合は、12〜15回を3セット行いましょう。
ニートゥチェストはエクササイズ強度が比較的高いトレーニングです。
実施する際には、一般的な筋トレの標準的な回数である12〜15回を3セット実施するのがおすすめです。
上級者におすすめ!ニートゥーチェスト応用編
通常のニートゥチェストのやり方をご紹介しました。
ここからは、さらに高い負荷をかけたいという筋トレ上級者向けのトレーニングをご紹介します。
椅子に座って行う
ニートゥーチェストを椅子に座って行うと、足をお尻の接地面より低く降ろすことができます。
そのため、通常よりも広い可動域を取ることができるでしょう。
腹直筋下部や腸腰筋にかかる負荷も大きくなります。
椅子に座るニートゥチェストのやり方は以下の通りです。
- 椅子の真ん中に座る
- 両手で椅子をしっかりと掴む
- 足を揃えた状態で膝を伸ばす
- 背筋を伸ばし、上体を少し後ろに倒す
- 息を吐きながら、膝を胸へ引き寄せる
- 息を吸いながら、足を元の位置に戻す
椅子を使用する場合も、1セットにつき15~20回を目安に3セット行いましょう。
椅子を使って行う場合は、息を吐くときに下腹部を意識しましょう。
膝を引き寄せる際は、上半身をかがめて膝を抱える姿勢で行うのがポイントです。
バランスボールを使う
バランスボールを足に挟んでニートゥチェストを行うと、太もものインナーマッスルである内転筋が鍛えられます。
バランスボールを使ったニートゥチェストのやり方は以下の通りです。
- 床にマットなどを敷いて座る
- お尻より後ろに手をつく
- 足にバランスボールを挟んで膝を伸ばす
- 背筋を伸ばし、上体を少し後ろに倒す
- 息を吐きながら、膝を胸へ引き寄せる
- 息を吸いながら、足を元の位置に戻す
バランスボールを足に挟む場合も、1セット15~20回を3セット行いましょう。
バランスボールを使う場合は、正しいフォームを意識することが重要です。
膝を胸に引き寄せるときにゆっくりと息を吐き、元の姿勢に戻るときに息を吸いましょう。
足が内股にならないよう注意するのがポイントです。
メディシンボールを使う
メディシンボールを足に挟んで行うと胸に引き寄せる足が重くなります。
そのため、より大きな負荷のかかるトレーニングができるでしょう。
また、ボールを挟む位置をずらすことで負荷の調整も可能です。
メディシンボールを挟むやり方は以下の通りです。
- 床にマットを敷いて長座になる
- お尻より後ろに手をつく
- 足にメディシンボールを挟んで膝を伸ばす
- 背筋を伸ばし、上体を後ろに倒す
- 息を吐きながら、膝を胸へ引き寄せる
- 息を吸いながら、足を元の位置に戻す
メディシンボールを足に挟んでニートゥチェストを行う場合は、15~20回を3セット行いましょう。
腹筋の下部を意識しながら呼吸を行うことが重要です。
膝を胸へ引き寄せるとき、上半身は膝を抱えるような前かがみの姿勢にします。
ダンベルを使う
上級者はダンベルを使ったニートゥーチェストもおすすめです。
両足でダンベルを挟んで膝の曲げ伸ばしを行います。
1㎏の重さでも十分キツいでしょう。
しかし、腹直筋下部と腸腰筋を高負荷で鍛えられるメリットがあります。
ダンベルを使ったやり方は以下の通りです。
- 床に座り、両足を伸ばす
- 両足でダンベルを挟む
- 足を浮かせて、膝を軽く曲げる
- 両手を腰の横辺りにつけて、体を支える
- 状態を少し後ろに倒し、腹筋に力を入れる
- 膝を胸に向かって引き寄せる
- 限界まで引き寄せたら、足を元の位置に戻す
ダンベルを使ってニートゥーチェストを行う場合は、両足を床につけないよう注意しましょう。
軽めのダンベルから始めるのがおすすめです。
重量は10~15回で限界がくる重さを選びましょう。
ニートゥーチェストの正しい呼吸方法
ニートゥーチェストの呼吸は、膝を胸に近づけるときに息を吐くのがポイントです。
呼吸を止めてしまうと血圧が上がる可能性もあるため、非常に危険です。
しかし、トレーニング動作を習得するまでは、呼吸を意識するのが難しいかもしれません。
まずは、呼吸を止めないことを意識して行いましょう。
まとめ
ニートゥチェストは、膝を胸に寄せるというシンプルな動作のトレーニングです。
器具を使わないトレーニングなので、自宅でも気軽に取り組めます。
雨の日でも継続でき、費用もかからないメリットもあります。
ぽっこりお腹の解消や、姿勢・腰痛の改善、代謝アップをしたい方はぜひ試してみてください。
プランクやレッグレイズなど、下腹部の筋肉に効果のあるトレーニングを一緒に行うと、さらに効率よく下腹部が鍛えられるでしょう。
ニートゥーチェストは、男性だけでなく、運動する習慣がない女性の方にもおすすめのトレーニングです。