ダイエットという言葉は、単に体重を落とすことだけを指すわけではなく、「健康的な食生活や生活習慣を見直し、自分の身体をベストな状態に整えること」を目指すものです。現代は情報が溢れ、SNSやメディアでも数多くのダイエット方法が紹介されています。しかし、人それぞれの体質や好みに合った方法を見つけるのは簡単ではありません。
また、無理な食事制限や極端なカロリーコントロールで短期的に体重を落としても、リバウンドを繰り返すことで逆に体重が増えたり、健康を損ねてしまう危険性もあります。健康的に痩せること、そして長期的に体重や体脂肪をコントロールしていくためには、自分に合った食事法と運動習慣をバランス良く取り入れていくことが大切です。
ここでは、2025年3月の日本における最新のダイエット事情と、世界的に人気のあるダイエット方法について詳しく紹介します。そのうえで、ダイエットを成功させるためのコツや注意点も取り上げます。ぜひご自身のライフスタイルに合った方法を見つける参考にしてください。
2025年日本で注目されるダイエット方法!
2025年、日本では新しいダイエット方法が次々と生まれていますが、ここではダイエットブックおすすめのダイエット方法3つをご紹介いたします!
メリハリ糖質制限ダイエット
近年、糖質を完全にカットするのではなく、「必要な時に必要な分だけ糖質を摂取する」という考え方が広まっています。これを日本では「メリハリ糖質制限ダイエット」と呼ぶことが増えました。
トレーニング日や外出の多い日など活動量が多い日は糖質を適度に摂り、休息日や在宅で活動量が少ない日は主食を減らしてタンパク質や野菜を中心にした食事に切り替える、いわゆるカーボサイクリングに近い手法です。
メリット
- 糖質を完全にカットするのではなく、体が必要としている時に摂るため、極端なエネルギー不足や空腹感に悩まされにくい。
- 食事のバリエーションが豊富に保ちやすく、長期継続が比較的容易。
- 運動や筋トレを行う人にとっては、糖質を上手に摂取することでパフォーマンスや筋肉合成をサポートできる。
デメリット
- 食事管理をしっかりと行わないと、「高糖質の日」に食べ過ぎてしまい、カロリー過多になりやすい。
- 「制限」日に糖質を減らしすぎると、集中力低下や倦怠感を招く恐れがある。
ポイント
- 摂取する糖質はなるべく「質の良いもの」(玄米、全粒粉パン、オートミールなど)を選ぶ。
- 完全にゼロにするのではなく、あくまでも“メリハリ”をつけることを意識する。
- 自分の1日の消費カロリーや活動量を把握して、糖質量を調節する習慣が大切。




ハイブリッド・ファスティング(断食)
断続的なファスティング(インターミッテント・ファスティング)は数年前から世界的にも有名になっていますが、2025年現在、日本では「ハイブリッド・ファスティング」という形で複数のパターンを組み合わせる方法が注目されています。
たとえば、「週に1~2日、食事は一部だけ(例えば1日4~6時間の間に軽めの食事)、残りの時間は固形物を控える」というやり方と、「毎朝の朝食を置き換えて、一日の摂取カロリーを少なくする」というやり方を同時に行うなど、それぞれのライフスタイルや仕事のスケジュールに合わせてプランを立てるのが特徴です。
メリット
- 短期間でカロリーを強めに制限することで、体脂肪燃焼を狙いやすい。
- 体内リセット効果が期待でき、胃腸を休ませる時間を作ることができる。
- 食事制限のルールが明確なので、慣れれば比較的管理しやすい。
デメリット
- 極端に食事量を減らす日があるため、人によっては体調不良を起こす可能性がある。
- 筋肉量を維持したい場合は、十分なタンパク質摂取とトレーニングの計画が必要。
- 血糖値やホルモンバランスに影響を与える場合があるので、体質によっては注意が必要。
ポイント
- 無理のないファスティング時間を設定し、いきなり長時間何も食べないという方法は避ける。
- カロリーを少なくする日は、質の良いタンパク質やビタミン・ミネラルを意識的に摂る。
- 水分や電解質の補給は常に怠らないようにする。








発酵食品×プロテイン強化ダイエット
日本には昔から納豆や味噌、醤油、漬物など多様な発酵食品が存在し、腸内環境を整えたり免疫力のサポートになったりと、多くの健康メリットが期待されています。一方で、近年は健康的な体づくりのために「たんぱく質」の重要性も広く知られるようになり、プロテインサプリの需要も高まっています。
こうした背景から、2025年には「発酵食品を積極的に取り入れながら、プロテインも上手に使ってたんぱく質を強化する」というアプローチが人気です。
メリット
- 発酵食品で腸内環境を整えつつ、タンパク質を十分摂ることで筋肉維持・基礎代謝アップが狙える。
- 長期的な健康管理に繋がりやすく、免疫力維持の面でも期待がある。
- 和食ベースの献立に取り入れやすく、日本人にとってなじみやすい。
デメリット
- 過度に発酵食品を摂りすぎると塩分を摂取しすぎる場合がある(味噌や漬物など)。
- プロテインサプリの質に注意が必要。添加物や甘味料が多いものは逆効果になる場合も。
ポイント
- 毎食に1品は発酵食品を取り入れ、ヨーグルトや納豆、味噌汁などを上手に活用する。
- プロテインサプリを使う場合は、ホエイプロテイン、ソイプロテインなど自分に合ったタイプを選ぶ。
- 塩分過多を防ぐために、味噌や醤油の使い方や漬物の種類を工夫することが大切。
2025年世界で人気のダイエット方法とは?
2025年世界ではどんなダイエット方法が人気なのでしょうか?チェックしてみましょう!
ケトジェニックダイエット(Keto Diet)
ケトジェニックダイエットとは、炭水化物を極限まで抑え、高脂質・中タンパク質の食事を続けることで、身体をケトーシス状態に導き、脂肪を効率的に燃焼するというダイエット方法です。
肉や魚、卵、乳製品、アボカド、ナッツ、ココナッツオイルなどの高脂質食品を中心に摂取し、ご飯やパン、麺類などの糖質はごく少量に抑えます。
メリット
- 短期間での体重減少が期待でき、特に内臓脂肪などが減少しやすいという報告もある。
- 血糖値の乱高下が起きにくく、糖質による急激なエネルギー変動が少ない。
デメリット
- 食事制限が厳しく、続けるのが難しい場合が多い。
- 初期に「ケトフルー」と呼ばれる頭痛や倦怠感、めまいなどの症状が出ることがある。
- 炭水化物を長期間極端に制限すると、栄養バランスが崩れるリスクがある。
ポイント
- 極端な糖質制限は身体に負担が大きいので、医師の指導や定期的な健康チェックが推奨される。
- 食物繊維や野菜を不足しないように工夫する(葉物野菜やアボカドなど低糖質かつ栄養価の高い食材)。
- ケトジェニック中でも、摂取カロリーが消費カロリーを上回れば体重減少は期待しにくい。
地中海式ダイエット(Mediterranean Diet)
地中海式ダイエットとは、ギリシャやイタリア南部など、地中海沿岸地域の伝統的な食事スタイルがベースになっており、野菜、果物、全粒穀物、豆類、魚介類、オリーブオイルを多用します。赤身肉や加工食品、甘い菓子などは控えめにし、ハーブやスパイスで風味づけをするのも特徴的です。
メリット
- 心血管疾患や生活習慣病のリスクを下げるという研究結果が複数報告されている。
- 野菜や果物、良質なオイルを摂取するため、続ければ美肌やアンチエイジングにも効果が期待できる。
- 食材選びの自由度が比較的高く、飽きにくい。
デメリット
- オリーブオイルやナッツなどはカロリーが高いため、食べ過ぎるとダイエットにならない。
- 地中海式の本場と同じ食材を揃えるのが難しい地域の場合、多少の代替が必要になる。
ポイント
- オイルの摂取量には注意しつつも、バターやラードなど動物性脂肪を多く使うよりは健康的。
- 魚介類や豆類から良質なタンパク質を摂るのがポイント。
- 全粒穀物や野菜の食物繊維も重視し、腸内環境を良好に保つ意識をする。




プラントベースダイエット(Plant-based Diet)
プラントベースダイエットとは、植物性食品を中心に摂取する食事法です。ヴィーガンのように動物性食品を一切摂取しないわけではなく、「メインを植物性食品にして、どうしても食べたい時には少量の動物性食品を許容する」など、より柔軟なやり方も一般的になってきています。
地球環境への負荷を減らすエシカルな食事法としても注目が高く、国際的に人気が継続しています。
メリット
- 野菜や果物、豆類などを多く摂取することで、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に。
- 糖尿病や心血管疾患などのリスク低減が期待される研究がある。
- 環境負荷や動物福祉の観点からも支持される。
デメリット
- タンパク質や鉄分、ビタミンB12が不足しやすい場合がある。
- 料理のレパートリーを工夫しないと飽きやすく、栄養バランスを整えるのに手間がかかる。
ポイント
- 大豆製品や豆類、ナッツなどを積極的に取り入れてタンパク質不足を補う。
- 必要に応じてサプリメントでビタミンB12や鉄分を摂取する。
- 外食時は限られた選択肢になりやすいため、自炊の習慣を身につけると続けやすい。
ファスティング(インターミッテント・ファスティング)
ファスティングは1日のうち16時間は固形物を摂取せず、残り8時間の間に食事をするというパターンです。例えば、朝食を抜いて12時から20時の間に昼食と夕食を済ませ、20時以降は何も食べないというようなスケジュールが典型的。
比較的ルールがシンプルで、取り入れやすいことから世界的に人気を博しています。
メリット
- 食事時間を制限することで、自然とカロリー摂取量が抑えられる。
- 空腹時間が長くなることで脂肪燃焼を促しやすいと言われる。
- 血糖値やインスリン感受性の改善を狙える。
デメリット
- 16時間の空腹に慣れるまでストレスを感じる人が多い。
- 活動量の多い時間帯に食事を摂れない場合、エネルギー不足を起こす可能性がある。
- 朝食の重要性を重んじる人や、朝に血糖値が下がりやすい人には向かない場合がある。
ポイント
- 無理なく始めるために、最初は14時間断食+10時間食事時間などから試すと良い。
- 8時間の間にむやみに食べ続けるのではなく、栄養バランスを考えた食事を行う。
- 水分補給はこまめに行い、コーヒーやお茶など糖質ゼロ飲料を活用すると空腹感を紛らわせやすい。
カーボサイクリング(Carb Cycling)
カーボサイクリングダイエットとは、1週間または1日の中で、高糖質日と低糖質日を交互に設定する方法です。
筋トレをする日は高糖質にしてパフォーマンスと筋肉の合成を高め、運動しない日は低糖質にして体脂肪燃焼を狙うという仕組みです。メリハリ糖質制限にも近い手法ですが、海外ではより厳密に数値を管理する傾向があります。
メリット
- 筋肉量を維持しながら、体脂肪を効率的に落としたい人に向いている。
- 高糖質日を設けることで、精神的なストレスを緩和しやすい。
- トレーニング効果を最大化しつつも、無駄な脂肪増加を抑えられる。
デメリット
- 毎日の食事計画や栄養計算が複雑で、継続には知識や手間が必要。
- 高糖質日で食べ過ぎると、目標から遠ざかってしまう。
ポイント
- トレーニングの強度や頻度に合わせて糖質量をコントロールする。
- 高糖質日にあっても、なるべく精製度の低い炭水化物(全粒粉、玄米、オートミールなど)を選ぶと良い。
- 筋肉量をしっかり維持したい場合は、たんぱく質の必要量を見積もり、糖質制限日も必要な量を確保する。
ダイエットを成功に導くコツとは?
2025年おすすめのダイエット方法をご紹介いたしましたが、ダイエットを成功させるために必要なポイントをまとめました。
目標設定とモニタリング
具体的な体重・体脂肪率・ウエストサイズなど、達成したい目標を数値化して設定することが大切です。さらに、毎日または週に数回、体重や食事内容を記録することで進捗を確認できます。アプリや手帳に記録するだけでも、食事の傾向や体の変化に気づきやすくなります。
自分のライフスタイルに合った方法を選ぶ
いくら効果が高いと評判のダイエット法でも、自分の仕事や家庭の事情で続けられなければ意味がありません。例えば、早朝から仕事がある人には16:8ファスティングが難しい場合もありますし、外食が多い人には地中海式ダイエットやプラントベースが継続しづらい場合もあります。無理のない方法から始めてみましょう。
タンパク質と野菜をしっかり摂る
どのダイエット法でも言えることですが、空腹感を上手にコントロールし、健康的に痩せるためにはタンパク質と食物繊維が欠かせません。肉や魚、大豆製品、卵などのタンパク源に加え、野菜や果物をバランス良く摂ると、満足感を得やすくなり栄養バランスも整います。
適度な運動を取り入れる
食事制限だけで痩せても、筋肉が落ちて基礎代謝が下がってしまうとリバウンドのリスクが高まります。ウォーキングや軽いジョギング、筋トレなど、無理のない範囲で適度な運動を継続することが大切です。
ストレスマネジメント
ダイエット中のストレスは過食やドカ食いの引き金になりやすいです。睡眠をしっかり取る、趣味やリラクゼーションの時間を確保するなど、上手にストレスを解消できるライフスタイルを心がけましょう。
長期的な視点を持つ
ダイエットは短期決戦ではなく、ライフスタイルそのものを見直すことが重要です。一時的に大きく体重を落としても、リバウンドしてしまっては意味がありません。ゆっくりでもいいので、持続可能なやり方で続けることが結果的に一番の近道です。
ダイエットを実践する際の注意点とは?
ダイエットを成功させるためには前もっての注意点もありますのでチェックしましょう。
専門家のサポート
何らかの持病やアレルギーがある場合や、肥満度が高い場合は、医師や管理栄養士など専門家の指導のもとでダイエットを進めるのが安全です。サプリメントや極端な糖質制限・ファスティングを行う際は、身体に合わないリスクもあるため特に慎重に進めましょう。
栄養バランスを崩しすぎない
特定の食品だけを食べ続ける「単品ダイエット」などは栄養バランスを大きく崩し、健康被害を招く恐れがあります。必要なエネルギーや栄養素が不足すると、かえって代謝が落ちることもあります。
急激な変化は避ける
過度な食事制限や短期間での急激な体重減少は、脱水症状や免疫力低下、ホルモンバランスの乱れなどのトラブルを引き起こす可能性があります。週に1kg以上の減量を目指すのはリスクが高いので、一気に痩せたい気持ちを抑えて安全第一で行いましょう。
体調不良時には無理をしない
もしめまいや吐き気、倦怠感などの症状が強く出た場合は、すぐにダイエットを中断して身体を休ませることが大切です。特に女性は生理周期の影響などでも体調が変わりやすいため、状況に合わせて柔軟にダイエット方法を調整する必要があります。
情報過多に注意
SNSやインターネット上にはさまざまなダイエット情報がありますが、中には科学的根拠が薄いものや個人の経験談レベルでしかない情報も含まれます。信頼できる情報源や専門家の意見を参考にし、口コミに振り回されないようにしましょう。
2025年注目のダイエット方法はコレ!やり方と効果をチェックしよう!のまとめ
ダイエットの本質は、「日々の習慣を健康的な方向へシフトし、身体が求める栄養をバランス良く摂取しながら、適度に体を動かすこと」です。体重計の数値ばかりを気にするのではなく、自分の体調や気分、見た目の変化にも目を向けてみてください。たとえ体重が変わらなくても、ウエストが締まったり肌の調子が良くなったりと、ポジティブな変化が現れることも多いのです。
今回紹介した日本国内で注目されているダイエット(メリハリ糖質制限、ハイブリッド・ファスティング、発酵食品×プロテイン強化)や、世界で人気を集めているケトジェニック、地中海式、プラントベース、16:8ファスティング、カーボサイクリングなどは、どれも一長一短があります。大切なのは、それらの方法の特徴やメリット、デメリットを理解し、自分が継続できそうな要素を取り入れていくことです。
一度、自分の行動や体の変化を振り返り、「ここは無理なくできた」「ここは厳しかったから方法を変えよう」と修正を加えると、より効率的に自分に合ったスタイルが身につきます。
ダイエットは時に辛く感じることもあるかもしれませんが、無理をせず、長期的な視点を持って健康的な生活を目指すことが何より大切です。成功するダイエットは「やめてしまったら終わり」ではなく、「続ければ自然と習慣になり、より健康的な自分になれる」ものなのです。あなたに合った最良の方法を見つけ、心身ともに健やかな状態を保ちながら、理想のスタイルを手に入れてください。