「この食材を使った料理には“ハズレ”がない」と言われて思い浮かべる食材は、みなさんにとって何でしょうか?筆者がまず思い浮かべるのは「トマト」です。サラダ、パスタ、ピザ、ミネストローネ、オムライス、カレー……トマトの程よい酸味が最高のアクセントになって、一度食べ始めたら止まりません。おかげで筆者は、幼少の頃には筋金入りのケチャップ好きになってしまいました。さて、そんなトマトですが、近年はダイエット食材としてにわかに人気が高まってきています。その名も「トマトジュースダイエット」です!
このトマトジュースダイエットには、いったいどのような効果があるのでしょうか? 本記事ではトマトジュースダイエットの効果やメリット、その実践方法をまとめていきます。
トマトの成分とその効果
食物繊維(ペクチン)の健康効果
トマトにも「食物繊維」が含まれています。食物繊維と聞けば、キャベツやこんにゃくを連想するかもしれませんが、トマトにも立派な食物繊維が含まれています。トマトの食物繊維は「ペクチン」と呼ばれる水溶性食物繊維です。
ペクチンには
- コレステロール値を下げる効果
- 血糖値の上昇を抑える効果
- 便秘・下痢を解消する効果
などといったものがあります。
参考:わかさ生活 わかさの秘密「ペクチン」
ペクチンにはコレステロールや胆汁酸の吸収を阻害する働きがあり、それでコレステロール値が下がるのです。何かと悪者扱いされることの多いコレステロールですが、なくてはならない成分でもあるのです。要は増えすぎるのが問題なんですね。
胆汁酸は肝臓でコレステロールから生成される生理物質です。胆汁酸は腸で吸収され再利用されますが、ペクチンにはこの吸収を防ぐ作用があるのです。
吸収される胆汁酸が少なくなると、新たに胆汁酸を生成しなくてはなりません。そうなるとコレステロールが原料として使われ、その結果コレステロール値の減少につながるのです。
コレステロールは脂質の一種、どんどん消費されることで体内の脂肪減少に役立ってくれるのです。
また、ペクチンには血糖値の上昇を抑える効果があります。血液中の糖は身体活動のエネルギーとして必要なものですが、エネルギーとして使われなかった分はインスリンの働きによってグリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えられます。
ただ、その貯蔵量にも限界があり、グリコーゲンとして蓄えられなかった糖は、今度は脂肪として貯蔵されるようになるのです。
血糖値の上昇を抑える効果は、脂肪の原料になってしまう糖の絶対量を抑えることに繋がります。これがダイエット効果が期待できる理由なのです。
さらに、便秘や下痢を解消する働きは整腸作用そのものですね?
ペクチンなど食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を改善する働きがあります。
「人においても腸内細菌の遺伝子解析をした研究で、たくさんの腸内細菌が肥満・血清脂質(コレステロールや中性脂肪など)・血糖など様々な代謝と相関していることが報告されています。一例を挙げますと、Firmicutes 65, Clostridia 101, Clostridiales 373という腸内細菌は、体重や中性脂肪とは負の相関(これらの細菌が多いほど体重や中性脂肪は低くなる)が認められました。腸内細菌は1000種類以上、数は100兆個以上とも言われていますが、このように腸内細菌のバランスが肥満や生活習慣病などの原因になりうる事が示唆されます。」
引用:同友会グループ「食習慣と腸内細菌の関係~代謝異常の視点から~」
腸内環境は、美容・健康・ダイエットの命運を左右する非常に重要な場所です。腸内細菌のバランスが脂肪や糖の代謝の良し悪しに影響を与えるのです。
いくらダイエットに取り組んでいても、腸内環境が整っていなければ良い結果を望むことは難しいでしょう。腸内環境を改善することで、ダイエットに良い結果をもたらす下地を作ることも重要なのです。
リコピンが肥満を予防
トマトの赤色のもとである「リコピン」という成分。みなさんも、この成分の名を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
リコピンはカロテノイドと呼ばれる天然の色素成分の一種で、強力な抗酸化作用があることで知られています。老化の原因とされる活性酸素、これを取り除くのが抗酸化作用ですね?
このリコピンはその強力な抗酸化作用で悪玉コレステロールの酸化を抑え、その結果血流を改善する働きがあります。
血流が改善されると血液が体の隅々まで行き渡るため、細胞の活動も活発になります。そうです、これが代謝の向上につながるのです。
代謝が活発になるとエネルギーの消費量が増えますが、そのエネルギーを確保するために糖と脂肪の燃焼が促進されます。脂肪が燃焼しやすい身体になることで、ダイエット効果が期待できるのです。
参考:わかさ生活 わかさの秘密「リコピン」
トマトジュースダイエットのやり方は?
さて、次は気になるトマトジュースダイエットの方法についてです。このトマトジュースダイエットは、習慣的に継続してトマトジュースを飲むようにするのがもっともポピュラーなやり方です。
摂取量にも特別な制約はありません。一日三食の食事の前に1本(200ml)飲むのを心がけましょう。
食前に飲むことで、
- 血糖値の上昇を抑える
- 脂肪の吸収を抑制する
といったペクチン(水溶性食物繊維)の効果がより発揮されるのです。
オリーブオイルを加える
リコピンは脂溶性の成分なので、油と一緒に摂ることで吸収効率の上昇が期待できます。油にもいろんな種類がありますが、オリーブオイルとの相性が抜群のようです。
健康油のオリーブオイルですが、油であることに違いはありません。
リコピンの吸収効率UPに目がくらんで、油を摂りすぎるようなことになっては、せっかくのダイエット効果も半減してしまいます。
トマトジュース1本につき小さじ1杯を目安にしましょう。また油のカロリーが気になるのであれば、1日に飲むトマトジュースの全部に加えなくても大丈夫ですよ!
身近な飲み物のトマトジュースにこれほどのダイエット効果があったなんて驚きですよね?生のトマトでも変わらないのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、リコピンは加熱処理された方が吸収効率が上昇するという研究結果があるのです。
トマトジュースを飲み続けた結果の動画!
こちらではトマトジュースを飲み続けた時の衝撃の結果が動画で配信されています!
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