「トマトが赤くなれば医者が青くなる」皆さんはこんな言葉を耳にしたことがありませんか?「医者が青くなる」とは患者が来なくなって仕事がなくなってしまうお医者さんのことを言うようですが、それほどまでにトマトには健康効果があるのでしょう。そこで、、今回は「トマトスープダイエット」についてご紹介いたします。
トマトジュースダイエットなど、トマトを活用したダイエット法は他にもありますが、トマトスープダイエットにはこれらとは異なるメリットがいくつかあります。ではトマトスープダイエットにはどのような効果があるのでしょうか?トマトスープダイエットの効果やメリット、その実践方法にについてまとめていきます!それではさっそくいってみましょう!
トマトスープのダイエット効果とは?
トマトにはそれだけで優れたダイエット効果があることがわかりました。その一方で「トマトにダイエット効果があるなら、わざわざ「トマトスープ」にしなくても、ふつうにトマトを食べればいいんじゃない?」と疑問を持たれた方もおられるでしょう。
しかし、そうではないのです。トマトスープにはトマトをそのまま食べたりトマトジュースとして飲むだけでは得られない、もっとオトクなダイエット効果があるのです。
では、いったいトマトスープの利点とは何なのでしょか?
満腹感が得られその効果が持続する
トマトスープダイエットは主食を置き換えることで摂取カロリーを減らそうと試みる方法です。
スープは温めて飲むのが一般的だと思いますが、温かいスープには摂取後はもちろん、摂取後30分経過した段階での満腹効果が高い値を示した、という研究結果もあります。この効果が現れるのは特に寒い時期だそう。
ダイエットのポイントは、摂取カロリー<消費カロリーの関係をいかに維持するかです。満腹感が得られれば、食事の量を抑えられ、また、間食の誘惑に負けることもなくなりますね!
野菜スープのダイエット効果を同時に得られる
ダイエットを目的にトマトスープを作るとしたら、使う食材のメインは野菜になりますね?そうです、このことがトマトスープダイエットの大きなメリットになるのです。
ダイエット食材の「王道」といえば「野菜」ですよね?これに異を唱える人はなかなかいないでしょう。
ビタミンにミネラル、食物繊維など、ダイエットに欠かせない成分を効率よく摂取できるのが野菜の良いところです。トマトスープを作る際には、是非とも野菜をふんだんに盛り込みましょう!
それだけでトマトスープは贅沢な“ダイエット料理”に早変わりです。
低カロリーなので食べすぎても安心!
野菜を主体にしたトマトスープは総じてカロリーが低く抑えられます。なので、食事制限にありがちな「我慢する」というストレスとは無縁のダイエット方法なのです。
遠慮せずにいくらでも食べて良いというのは、ダイエットに取り組む人にとって何よりもありがたいことではないでしょうか?
お肉にも合う
ダイエットにおいて必要になる栄養素に”タンパク質”があります。タンパク質は筋肉の材料になる成分です。人間の一日の消費カロリーの大半は基礎代謝によりますが、この基礎代謝は筋肉の量に左右されると言われています。
ダイエット中は「食べる量を少なくしなければ・・・」という思いから食べる量が全体的に少なくなりますが、だからこそタンパク質を意識して摂ることが大切になります。
この点、トマトはお肉との相性も心配ありません。また、「畑のお肉」とも呼ばれる大豆をそのまま具材にする方法もあります。
ミックスビーンズに肉団子、鶏肉などなど具材を選ばないのがトマトスープの良いところですね!
また、トマトの健康成分「リコピン」は油に溶けやすい性質を持っています。摂り過ぎは禁物ですが、お肉には適度な脂がついています。
リコピンの摂取効率を上げるという意味合いでも、お肉を具材にするのはおすすめです。
トマトスープダイエットのやり方は?
さて、お次は気になるトマトスープダイエットの方法についてです。このダイエットは、ふだんの食事をトマトスープに置き換えるのが基本的な方法です。しかし、三食すべてをトマトスープに置き換える必要はありません。
筆者がオススメするのは、夕食をトマトスープに置き換えるやり方です。
なぜ夕食を? 理由は簡単です。夜はわたしたちの身体の活動が鈍くなる時間帯ですので、夕飯で摂取したカロリーや糖質がエネルギーとして変換されにくくなり、余剰分が脂肪の蓄積へと回りやすくなるのです。
ですから、夕飯のタイミングでトマトスープダイエットを実践すれば、存分にダイエット効果を引き出すことができ、太るリスクを軽減できるようになります。
一方で、朝や昼はこれまで通りの食事で構いません(ただし、ドカ食いや高カロリーの食事はNGですよ!)
加工品を使う
ポイントは生のトマトではなく、ケチャップやトマトジュースなどのトマト加工品を使うことです。リコピンは生食用トマトにも含まれていますが、加工用のトマトの方により多く含まれているからです。
生食用のトマトと加工品用のトマトは、そもそも栽培される品種に違いがあり、また、含まれる栄養素にも大きな違いがあります。
トマトの健康成分の代表ともいえる”リコピン”も例外ではなく、生食用トマトの2倍近い量が加工用トマトに含まれているのです。
トマトスープのダイエット効果をより得るのであれば、加工品を使うようにしましょう!
1週間脂肪燃焼ダイエットは危険?
「トマトスープダイエット」で検索すると「1週間」で結果を出すといった情報が見られますが、内容を確認すると極端な食事制限がその内容として挙げられています。
医療プログラムというのがおすすめの理由のようですが、医療用というのはあくまでも”緊急事態”が想定されているはずです。
確かにその方法を見ていると、1週間で結果を出すのは難しくないなという感じがします。でも、1週間という短い期間で結果が出るのであれば、その”副作用(リバウンド)”の心配もどうしても大きくなってしまいます。
みなさんはそこまで追い込まれていませんよね?なので、ここでは1週間ダイエットのような極端な方法はおすすめいたしません。
ダイエットは健康な肉体も維持できて初めて成功した、と言えるものです。
数日間何も食べずにいれば、それは間違いなく痩せますよね?でも、健康を損ねてしまうのも目に見えています。
今回ご紹介したトマトスープダイエットは三食の一部を置き換えるという負担の少ない方法です。短期間でのダイエット効果は期待するのは難しいですが、トマトの健康成分を摂り入れることで健康的に痩せる素地を作り上げることができます。
トマトの成分とその効果
トマトスープダイエットの効能を知る前に、まずはトマトという食材に秘められたダイエット諸効果についてみていきましょう。
食物繊維(ペクチン)の健康効果
トマトにも食物繊維が含まれています。食物繊維と聞けばキャベツやこんにゃくを連想するかもしれませんが、トマトにも立派な食物繊維が含まれています。トマトの食物繊維は「ペクチン」と呼ばれる水溶性食物繊維です。
ペクチンには
- コレステロール値を下げる効果
- 血糖値の上昇を抑える効果
- 便秘・下痢を解消する効果
などといったものがあります。
参考:わかさ生活 わかさの秘密「ペクチン」
ペクチンにはコレステロールや胆汁酸の吸収を阻害する働きがあり、それでコレステロール値が下がるのです。何かと悪者扱いされることの多いコレステロールですが、なくてはならない成分でもあるのです。要は増えすぎるのが問題なんですね。
胆汁酸は肝臓でコレステロールから生成される生理物質です。胆汁酸は腸で吸収され再利用されますが、ペクチンにはこの吸収を防ぐ作用があるのです。
吸収される胆汁酸が少なくなると、新たに胆汁酸を生成しなくてはなりません。そうなるとコレステロールが原料として使われ、その結果コレステロール値の減少につながるのです。
コレステロールは脂質の一種、どんどん消費されることで体内の脂肪減少に役立ってくれるのです。
また、ペクチンには血糖値の上昇を抑える効果があります。血液中の糖は身体活動のエネルギーとして必要なものですが、エネルギーとして使われなかった分はインスリンの働きによってグリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えられます。
ただ、その貯蔵量にも限界があり、グリコーゲンとして蓄えられなかった糖は、今度は脂肪として貯蔵されるようになるのです。
血糖値の上昇を抑える効果は、脂肪の原料になってしまう糖の絶対量を抑えることに繋がります。これがダイエット効果が期待できる理由なのです。
さらに、便秘や下痢を解消する働きは整腸作用そのものですね?
ペクチンなど食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を改善する働きがあります。
「人においても腸内細菌の遺伝子解析をした研究で、たくさんの腸内細菌が肥満・血清脂質(コレステロールや中性脂肪など)・血糖など様々な代謝と相関していることが報告されています。一例を挙げますと、Firmicutes 65, Clostridia 101, Clostridiales 373という腸内細菌は、体重や中性脂肪とは負の相関(これらの細菌が多いほど体重や中性脂肪は低くなる)が認められました。腸内細菌は1000種類以上、数は100兆個以上とも言われていますが、このように腸内細菌のバランスが肥満や生活習慣病などの原因になりうる事が示唆されます。」
引用:同友会グループ「食習慣と腸内細菌の関係~代謝異常の視点から~」
腸内環境は、美容・健康・ダイエットの命運を左右する非常に重要な場所です。腸内細菌のバランスが脂肪や糖の代謝の良し悪しに影響を与えるのです。
いくらダイエットに取り組んでいても、腸内環境が整っていなければ良い結果を望むことは難しいでしょう。腸内環境を改善することで、ダイエットに良い結果をもたらす下地を作ることも重要なのです。
リコピンが肥満予防
トマトの赤色のもとである「リコピン」という成分。みなさんも、この成分の名を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
リコピンはカロテノイドと呼ばれる天然の色素成分の一種で、強力な抗酸化作用があることで知られています。老化の原因とされる活性酸素、これを取り除くのが抗酸化作用ですね?
このリコピンはその強力な抗酸化作用で悪玉コレステロールの酸化を抑え、その結果血流を改善する働きがあります。
血流が改善されると血液が体の隅々まで行き渡るため、細胞の活動も活発になります。そうです、これが代謝の向上につながるのです。
代謝が活発になるとエネルギーの消費量が増えますが、そのエネルギーを確保するために糖と脂肪の燃焼が促進されます。脂肪が燃焼しやすい身体になることで、ダイエット効果が期待できるのです。
参考:わかさ生活 わかさの秘密「リコピン」
トマトスープのダイエットやり方とは!【1週間の夜だけ置き換えでも効果的?】のまとめ
身体に負担をかけずにじっくりじっくり取り組むのが健康的なダイエット法です。トマトの健康効果を第一に、ダイエットは二の次というスタンスでチャレンジしてみてはいかがでしょうか?