指歩きというエクササイズがあり、足裏の筋肉を効果的に鍛えダイエットにつなげる方法ですが、実際に偏平足を改善しただけで痩せたという体験談もありますので、足がすぐに疲れる方やバランスが悪い方、そして冷え性の方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
指歩きダイエットの効果は偏平足の改善があります。現代人の抱える問題の一つに、足裏の筋肉が弱いという点が挙げられます。大人の場合は、ハイヒールやつま先の細い靴などの窮屈な靴を履くことにより、指で地面をつかむようにして歩くことができないことなどがその理由です。ここでは、足の裏を鍛えることにより、ダイエット効果が期待できるエクササイズをご紹介します。
あなたの足は大丈夫?足裏アーチをチェック
本来人間の足には、地面に足をつけた時に接地しない部分があります。
これは、足の裏に形成されるアーチ型のくぼみのせいです。
足裏にあるアーチは3本
足の裏にあるアーチは、足の親指のつけ根から小指のつけ根を横断するように形成されている横アーチが1本、いわゆる「土踏まず」と呼ばれる部分に、親指のつけ根からかかとに向かう内側の縦アーチが1本、そして、小指のつけ根からかかとに向かう外側の縦アーチが1本あります。
現代人はアーチが崩れている人が多く、よく知られる「偏平足」の場合には、内側の縦アーチ(土踏まず)の部分がなく、足の裏が地面にぺったりとついています。
ちなみに、外側の縦アーチが崩れるとO脚となり、膝の痛みなどの原因となります。
3本のアーチが正しく存在することは、ダイエットにとっても、健康にとっても重要なことなのです。
足を支えるアーチが、ポンプの役割を?
足の裏のアーチを支えているのは、足の裏の筋肉と腱です。
このアーチがあることにより、身体全体の衝撃が吸収されるとともに、心臓から送り出された血液をふくらはぎよりも上に押し戻すことができます。
しかし、足の裏の筋肉が衰えるとドームが崩れ、アーチを支えきれなくなります。
すると、持ち上がっていなければならない部分が下がってしまうため、血液が上に戻りにくくなり、冷えやむくみを生じます。
さらに、地面に接する部分が増え、摩擦や刺激が増すため、足の裏の角化が進む原因となります。
アーチの崩れはここでわかる!
あなたのアーツはどうでしょうか?チェックしてみましょう。
内側のアーチが崩れた場合(扁平足)
疲れやすい、むくみやすいといった自覚できる症状の他、足首や脚全体が太くなります。
横アーチが崩れた場合
前方の横アーチが崩れると、角質が硬化するため、ヒールだこやウオノメといった皮膚のトラブルが起きやすくなります。
・外側の縦アーチが崩れた場合
小指の下の角質が硬化します。外側の縦アーチが崩れると、O脚や太ももの張り出し、ヒップが下がるといった美容上の悩みの他、膝の痛みや腰痛などのトラブルの原因にもなります。
また、足裏のアーチが崩れている人は、靴のすり減り方も偏っています。
靴の内側だけ、或いは外側だけがすり減りやすい場合には、アーチの崩れの可能性があるため、注意が必要です。
整体師が勧める「指歩き」とは?
アーチが崩れることにより起こる不調には様々なものがありますが、特に30代40代になってくると、足裏がポンプの役割を果たせないことによる足の冷えが顕著になってきます。
こうした不調を緩和する方法として、多くの整体師が勧めるのが「指歩き」です。
指歩きを行うことにより、足の血行がよくなり、冷えの改善に効果が期待できるとされています。さらに、指歩きは下半身の柔軟性を向上させる効果があります。
冷えは美容の天敵!
足の裏のアーチが崩れることにより、血流が低下すると、足の冷えが引き起こされます。
冷えは、ただつらいだけではなく、むくみの原因になります。
太ももやふくらはぎがむくむと、血流だけではなくリンパの流れも滞っている状態ですので、本来リンパによって流されるはずの老廃物が停滞し、これが脂肪と結びつき「セルライト」を形成します。
セルライトは「オレンジピールスキン」とも呼ばれる、肌表面のでこぼこのことです。
セルライトが一度形成されてしまうと、ダイエットだけで解消することは困難になります。セルライトを予防するためにも、足の冷えを予防する必要があります。
簡単!指歩きの方法
では実際に指歩きをやってみましょう!
- 足を肩幅に開き、足の先が平行になるように立ちます。手は腰にあてます。
- 足の指で床を掴むように指を曲げ、足の指の力だけで前に進みます。上体を動かして反動をつけないように注意しましょう。
慣れないうちは、左右交互に動かすようにして進みます。指歩きに慣れてきたら、両足同時に行うようにします。- 1日に数回、50cmから1mの距離を足指だけで歩きます。
どうして指歩きが良いの?
指歩きがおすすめである理由は、指を丸め込み床をつかむ動作により、足の裏の筋肉が鍛えられるためです。
足の裏には「足底筋」という筋肉群があります。この足底筋は、足の裏のアーチを形づくる筋肉です。
このアーチがあるため、足の裏の、
- 「指先」
- 「指のつけ根」
- 「かかと」
の3点が主に地面に接します。
しかし、足の裏にアーチがないと、足の裏はぺったりと地面についてしまいます。
アーチを支える筋肉は、歩いたり、走ったりする時の衝撃を緩める働きもするため、アーチがないことにより上手に衝撃を分散できず、脚に必要以上に負担をかけてしまいます。
また、身体のバランスも悪くなるため、膝の痛みや腰痛などの原因になることも考えられます。
指歩きをはじめとした足底筋を鍛えるエクササイズは、足だけではなく身体全体のバランスを整えるためにもおすすめの運動です。
偏平足改善がダイエットに効く理由とは?
人の足の裏には、本来地面につかないアーチ型の部分、いわゆる「土踏まず」があります。
現代人は、普段裸足で歩かないことや、歩くことが少なくなっているなどの様々な理由から、足の裏のアーチがない人が増えています。
特に内側のアーチが崩れ、機能していない足を「偏平足」と言いますが、この偏平足のせいで様々な問題が起きます。
まず、ダイエットの妨げになる問題点としては、土踏まずがないことで血液やリンパの流れが滞り、冷えることからむくみが引き起こされます。
偏平足は疲れやすい
偏平足の人は、歩く衝撃が上手に分散されないことから、少しの距離を歩くだけでも疲れやすいという特徴があります。
また、足に冷えを生じやすいため、むくみやすく、これがだるさを招きます。
また、疲れから過食傾向に陥りやすく、太りやすいというデメリットもあります。
偏平足は脚が太くなる?
足底筋群がうまく機能していない場合、足裏のアーチが崩れます。
すると、ふくらはぎや太ももに負荷がかかるため、必要以上に筋肉が発達し、脚が太くなります。
さらに、足裏でしっかりと身体を支えることができないため、脚や身体全体でバランスを取ることになります。
これにより、本来なら必要ない部分に筋肉や脂肪がつき、ぽっちゃり体型になってしまいます。
足首のくびれがなくなってしまうといった傾向もあり、偏平足のままでダイエットをしても、脚を細くすることは困難です。すっきりとした脚を手に入れるためには、まずは偏平足を改善する必要があります。
近年問題になっている「浮き指」も、アーチの崩れによるものです。
浮き指とは、足の指がしっかりと地面につかない状態のことです。
ハイヒールをはくことなどが原因となって起きる、足のトラブルの一つです。浮き指で歩行を続けると、前ももやふくらはぎの筋肉が張り、これも太い脚の原因となります。
偏平足を改善しただけで痩せたという体験談も?
長らく偏平足で、疲れやすく過食傾向にあった女性が、偏平足を改善したところ、特にダイエットを行ったわけでもないのに3カ月で2kg体重が減少したという話があります。
偏平足のため寸胴型だった足首も、むくみが改善されたために細くなりました。
悩みの種であっただるさを感じなくなり、間食の量が減ったことがダイエット効果の理由です。
足の裏のアーチの崩れは、身体のバランスを崩し、腰痛などの痛みだけでなく太りやすい体質を招きます。アーチの崩れを改善するために、足底筋を鍛えるエクササイズを日常の習慣にしましょう。
足先に意識を持つ!
偏平足の場合は、日ごろから足先に意識を向け、歩行や立ち方を正していくようにしましょう。
まずは、立った状態で足の先を地面につけてみてください。
この時、かかとは浮いていて問題ありません。5本の指の足先だけをきちんと地面につけ、指がついている状態を確認しましょう。
その後、かかとを下ろし、5本の指がついた状態を維持しながら立ってみてください。指をつけていく動作は、両足同時に行う必要はありません。丁寧に、片足ずつ行ってみましょう。
5本の指が地面についた状態で立つのが正しい立ち方です。無理なく指をつけて立つためには、足は平行よりも少し外に開いた状態になります。(無理に開く必要はありません)
ヒールや窮屈な靴を履くと、指を地面にきちんとつけた状態で立つことは困難です。そのため、立ち方に無理が出ることも、足裏のアーチが崩れる原因です。
正しい立ち方を意識し、足裏のアーチを作ることで、無理のかかっていた部分が楽になり、足のトラブルやぽっちゃりの悩みの改善が期待できます。
足裏エクササイズで偏平足にアプローチ!
足裏のアーチを取り戻すためには、先にご紹介した指歩きだけでなく、足指を柔軟に動かすことができるようになるエクササイズが効果的です。
指を動かし、むくみにくい足に
足の指を動かしてみましょう!
- 脚を肩幅に開いて立ち、足の指をできるだけ大きく広げながら、床から浮かします。
- 外側の指から順に床につけていきます。小指、薬指、中指、……親指まで1本ずつ床に着けたら、再び指を開いて持ち上げ、数回繰り返しましょう。
- 続いて、親指から外側に向かって指を下ろしていきます。
偏平足になってしまっている人は、指を自由に動かせない場合も多いため、指を上手に動かせない人は、足の指の根元とかかとをしっかりと床につけたままで指を大きく広げる練習をしましょう。
足の指でグーパー?
足の指でじゃんけんをした事ありますか?足の指でグーパーをしてみましょう。
- 足の指をできる限り開きます。上手に開けない場合には、手を使って開き、感覚をつかみましょう。
- 足の指をグーのかたちに思い切り丸めます。上手に丸められない場合には、手で上から押さえ、感覚をつかみましょう。
こちらも、アーチがしっかりとしていないと指を開く動作が上手にできません。3カ月ほど続けると、しっかりと開けるようになります。
毎日30セットを目安に続けましょう。
タオルギャザリング
- タオルを床に広げて置き、一方の端に足を置きます。
- 足の指を大きく広げるようにして、足の指だけでタオルを自分の方にたぐり寄せます。
- 左右の足で交互にたぐるようにして行いましょう。
慣れてきたら、水を入れたペットボトルを向こう側の端に置いて行うと、負荷がかかるためエクササイズの効果が向上します。
動画もご紹介しております。
マッサージで足指と足底筋をストレッチ
マッサージは血流を改善させるために非常に効果的で、冷え対策にもなります。
足指マッサージ
靴などで圧迫された指をくつろげ、血流を向上させるマッサージです。
- 座った状態で、右足の裏が見えるように左足の膝の上に乗せます。足の指の間に左手の指を入れ、手の指と足の指を絡ませるようにしてしっかりと足先をつかみます。
- 右手で足をしっかりと固定し、手の指を絡ませた足先を左右に大きく回します。この時、足首を回すのではなく、足の指だけを動かすようにするのがポイントです。
左足も同様に行います。
ゴルフボールマッサージ
最後に、足の裏に刺激を与えることで筋肉の硬直を除くマッサージをご紹介します。
方法は簡単で、ゴルフボールを用意し、その上で足を動かして足の裏をまんべんなくマッサージするだけです。
このマッサージは、立った状態でも、座った状態でも行うことができます。
テレビを観ながら、家事をしながら気軽に行うことができますので、試してみましょう。ご紹介した足底筋を鍛えるエクササイズの中から続けやすいものを選び、エクササイズとともに毎日行うようにしましょう。
足の裏を刺激することで、固まった足底筋群をストレッチすることができます。
また、冷えなどにより溜まった老廃物の排出効果も期待できます。1日の終わりに、足の疲れをとるために行うこともおすすめです。
足裏のアーチを崩さないために
足の裏のアーチは、姿勢の歪みによっても崩れる可能性があります。
そのため、日ごろ片足に重心をかけて立つクセがある場合や、脚を組む習慣がある場合には、こうした動作を避けるようにします。これらの動作を左右均等に行う人は少ないため、どうしても姿勢が歪み、重心が傾いてしまいます。
結果として足の裏への負荷のかかり方も偏ってしまいます。
足底筋を鍛えながら、日ごろ自身が行っている動作にも目を向けてみてください。
指歩きダイエットで脚やせを手に入れる!効果的なやり方は?のまとめ
ダイエットと言うと、食生活や運動にばかり目が行きがちです。しかし、肥満の原因が足元にある場合もあります。疲れやすさを感じたり、だるさからつい甘いものを食べたり、といった習慣がある場合には、まずは足に目を向けてみてください。気づかないうちに足裏のアーチが崩れているかもしれません。足底筋のエクササイズでアーチを取り戻し、美脚を目指しましょう。