ダイエット食材の定番はたくさんありますし、どれもしっかりとした効果が見込めるものばかりです。基本的にダイエット食材は、わたしたちひとりひとりの好みや相性で選択しても問題ありません。そんななかで今回は、みなさんに「プロテインダイエット」をご紹介したいと思います。
「プロテイン」は、なんといっても「ボディビルダー」の必需品です。筋肉の増量に欠かせない栄養素にタンパク質がありますが、このタンパク質を効率よく吸収できるように加工されたものが「プロティン」なのは皆さんもご存知の通り!「プロテインダイエット」は、ボディビルダーの人々にあやかりつつ「ダイエット食材」として利用する“合理的な”ダイエット方法です。ではいったい、「プロテインダイエット」にはどのような効果やメリットがあるのでしょうか? さっそくみていきたいと思います!
プロテインがダイエットに効果的と言われる理由は?
「プロテインダイエット」は、けっして「プロテイン」それ自体にダイエット成分が含まれているわけではありません。というのも、そもそも「プロテイン」とは英語で「タンパク質」を意味する言葉だからです。
「タンパク質」はあくまでも筋肉の材料でしかありません。しかし、それが「プロテインダイエット」の要でもあります。
このダイエット方法は直接に「プロテイン」からダイエット効果を得るのではなく、「痩せる身体づくり」をするうえで有効な食品である「プロテイン」の効果を最大限に活かす方法だということを覚えておきましょう!
では、どうしてプロテインを摂ることで「痩せる身体づくり」が可能になるのでしょうか?そこを詳しく見ていきましょう!
筋肉を育てる低カロリー食品
「低カロリーなのに高タンパク」という条件を満たす食材に「ささみ」が挙げられます。この「ささみ」はボディビルダーが愛好する食材として知られていますが、なぜこうした食材が支持を受けるのでしょうか?
それは「余計な脂肪をつけずに筋肉を維持する(あるいは増やす)ことができる」からなのです。
しかし、「ボディビルダーはわかるけど、ダイエッターに筋肉は必要ないのでは?」と首をかしげる方もおられるかもしれません。でも、残念ながらそれは誤った認識です。
むしろダイエットをするからこそ、ある程度の筋量が必要だと言えるのです。
なぜなら、筋肉を維持するために必要なエネルギーを得るために、身体が「脂肪」を燃やしてくれるからです。これがいわゆる「代謝」と呼ばれる身体の活動です。
「基礎代謝量は通常10代をピークに加齢とともに低下します。また体の組成すなわち筋肉と脂肪の比率も基礎代謝量に大きく影響します。基礎代謝量を臓器別に見ると、筋肉・心臓・脳がほぼ2割ずつを消費しており、筋肉の少ない人は基礎代謝量が低くなります。一般に男性に比べ女性の基礎代謝量が低いのはこのためです。」
引用:厚生労働省 e-ヘルスネット「基礎代謝量」
心臓を動かす、呼吸をするなどといった生命を維持する上で欠かせない活動に必要なエネルギーを「基礎代謝量(単純に代謝とも)」と言います。この代謝を左右するのが筋肉の量に他なりません。
ダイエットは 摂取カロリー < 消費カロリー の関係が維持できれば成功します。
代謝が上がれば上がるほど身体のエネルギーとなるガソリンの消費量が多くなることを意味するため、そのエネルギーの原料である脂肪の燃焼効率が同時に高まることになります。しかし代謝が悪ければ、エネルギー消費効率が悪いために、脂肪燃焼がいっこうに進みません。
だからこそ、代謝効率を向上させるために、一定量の筋肉を維持する必要があるのです。では、筋肉をつくる材料は何なのか? 言わずもがな、それが「タンパク質=プロテイン」なのです。
プロテインは
- 低カロリーなので摂取カロリーを下げられる
- 筋肉になることで消費するカロリーが増える
という2つの条件を満たすことができるダイエット効果が満点の食材なのです。
方法は?
摂取カロリーを抑えることが出来て、さらに筋肉の原料として消費カロリーの向上にもつながる!夢のようなダイエット食材「プロテイン」、この効果を最大限に活かす方法はどのようなものなのでしょうか?
基本は「置き換えダイエット」方式
本格的な「筋トレ」に縁のない方は、おそらくプロテインを飲んだ経験がほとんどないはずです。せいぜい、「あんまり味がしなくて粉っぽい」イメージがあるくらいでしょう。
でも、プロテインダイエットには専門知識も必要ないのでご安心ください!「プロテインダイエット」の方法は主食を「プロテイン」に置き換えるだけです。
「置き換えダイエット」とはようするに、糖質(炭水化物)制限の1つで主食(白米)を低糖質の食品に置き換える方法のことです。
注意点は?
プロテインがダイエットに良い!そう聞くとプロテインのみで毎日の食生活をまかなおうとする人が出てきます。でも、それはやめてくださいね!
いくら低カロリーだからといってプロテインだけを食べるのは良くありません。たとえば「食物繊維」が不足すれば、当然、便通が悪くなり、肌荒れをはじめとしたさまざまな体調不良が起こってしまいます。
せっかくダイエットが成功しても、体調を崩してしまっては元も子もありません。バランスの良い食事を心がけましょう!
行うタイミングは?
この「プロテインダイエット」は、一日三食のうち一食分をプロテインに置き換えるだけでOKです。このときに絶対守ってほしいのは炭水化物を摂らないこと。これさえ気をつければ、みるみる効果が表れてきます。
筆者がオススメしたいのは、夕飯をプロテインに置き換えるスタイルです。
なんといっても「夜」はわたしたちの身体の活動が鈍くなる時間帯ですので、夕飯で摂取したカロリーや糖質がエネルギーとして変換されにくくなり、余剰分が脂肪の蓄積へと回りやすくなります。
なので、この夕飯のタイミングでプロテインを食べれば、存分にダイエット効果を引き出すことができ、太るリスクを軽減できるようになります。
飲み方は?
水やスポーツドリンクに溶かす飲み方などいろいろありますが、牛乳に溶かす方法が一番簡単ですね?マイルドな味わいでカルシウムと一緒にプロテインを摂取できるので、一石二鳥です。
また、最近はやりのグリーンスムージーに混ぜて摂取するのも栄養価の面でおすすめです。
野菜や果物をミキサーにかけて、その栄養を丸ごと摂取するグリーンスムージーには、プロテインの吸収や筋肉への再合成の助けとなるビタミンやミネラルといった成分が豊富に含まれています。
吸収効率を上げる点でも、グリーンスムージーはおすすめです。
更なる効果を上げるには?
すでに察している方もおられるかもしれませんが、「プロテインダイエット」の効果を高めるには、やはりなんといっても「運動」が不可欠です。
「運動時には、まずグリコーゲンが優先的に利用されるが、やがて脂肪の利用が始まる。また、脂肪酸の酸化には大量の酸素を必要とする。脂肪を消費するには、瞬発的な激しい運動よりも、持続的な有酸素運動の方が有効であるといわれるのは、そのためである。」
引用:兵庫県立大学 理学部 大学院生命理学研究科 大隅 隆教授「脂肪の代謝とその調整」
余分な脂肪をなくす!ダイエットの目的の1つですが、筋肉に蓄えられたグリコーゲンを消費しなければ脂肪の燃焼に至らないというのは厳しいですね。
ただ、「運動」といっても激しい運動は必要ないというのは嬉しいポイントです。ウォーキングなどの持続的な有酸素運動で十分というのであれば、ハードルは低いですね!
また、軽度の運動でも筋肉量を維持・増量することは十分に可能です。なにも筋肉ムキムキになる必要は全くないのですから。
運動する習慣を身につけて、程よい筋肉量を維持できれば「プロテインダイエット」的には意義があるのです。
「プロテインダイエット」は、筋肉と代謝の関係を利用した合理的なダイエットです。筆者の知り合いでもプロテインのおかげでみるみる痩せていった50代の女性がいます。年齢に関係なく実践できるのがプロテインダイエットのメリットでもありますね。
プロテインダイエットは置き換えが効果的!たんぱく質不足の女性におすすめ!のまとめ
ボディビルダーの必需品「プロテイン」は、ダイエットにも有効活用できることをご存じでしたか? 近年では、プロテインを利用した“合理的な”ダイエットがにわかに支持を集めています。
しかし、プロテインは「タンパク質」を凝集させたサプリメント。この成分に痩せる効果が隠されているわけではありません。
プロテインを活用するダイエットは、筋肉を育てることでエネルギー消費量(脂肪燃焼量)を促進することが目的です。
筋トレと合わせてプロテインを摂取すれば、筋肉量が増大して代謝が良くなります。筋肉量を維持するためにたくさんエネルギーを消費することになるからです。
代謝が良くなれば、必然的に身体に蓄積された脂肪が燃やされて、結果的にダイエット効果を得られます。
ダイエットで大切なことは「脂肪燃焼効率」をいかに上げるか!本記事では、脂肪燃焼効率を効果的に上げるプロテインの活用方法をご紹介します。