「ささみ」は、なんといってもボディビルダーの必需品ともいえる食材です。低脂肪高タンパク質の代名詞的な食材で、筋肉を増強するにはもってこいの食材なのです。今回はささみをつかったダイエット法をご紹介します。ささみダイエットはボディビルダーの人々にあやかりつつ、ダイエット食材として利用する“合理的な”ダイエット方法です。
今日、筋トレやボディビルは、ダイエットと同様に――あるいはそれ以上に――科学的に研究され、徹底的に合理性を追求したガチガチの理論派の世界となっています。そんな理論的な世界に生きる人々が絶大に支持するささみを、ダイエット食材として利用しない手はありませんよね?ではいったい、ささみダイエットにはどのような効果やメリットがあるのでしょう? さっそくみていきたいと思います!
ささみダイエットの方法と注意点は?
主食を置き換えるダイエット方法
ささみダイエットの方法はいたってシンプル。思い立ったその日からすぐにでも始められます。
というのも、このささみダイエットは、一日三食のうちの一食の主食をささみに置き換えるだけでいいからです。このときに絶対守ってほしいのは、置き換えた食事では炭水化物を摂らないことです。
これさえ気をつければ、みるみる効果が表れてきます。
筆者がオススメしたいのは、夕食をささみに置き換えるスタイルです。夕食は朝・昼と比べても献立が豪華なので、勢い、摂取カロリーも多くなってしまいます。
活動が停滞する夜は消費カロリーも少なくなります。この時間帯の摂取カロリーや糖質を制限すれば、脂肪の蓄積をかなり抑えることができるのです。
必要な量は?
ささみ1本当たりのグラム数は約40gです。ささみは高タンパクで知られる食材ですが、含まれるタンパク質は100g当り24.6gです。
厚生労働省が推奨するタンパク質の1日当たりの摂取量は
- 成人男性:60g
- 成人女性:50g
とされています。
ささみ1本当たりのグラム数から換算すると、
- 成人男性:約6本
- 成人女性:約5本
になります。
ただ、豆腐や卵などから摂取するタンパク質も考慮に入れる必要があります。
他の食材からのタンパク質摂取量を考えると、ささみダイエットで食べるささみは3本程度で充分です。
栄養バランスに注意!
ささみはダイエット効果を期待できる食材ですが、ささみだけで必要な栄養分をまかなえるわけではありません。
置き換えダイエットに限らず、ダイエットに失敗する理由に「栄養バランスの偏り」があります。極端に偏ったダイエットを進めると、体調不良を引き起こす原因になりかねません。
せっかく減量に成功しても、体調を崩すようなことがあれば、そのダイエットは成功したとは言えないのです。
ささみを主食とするスタイルは変えられませんが、サイドメニューでバランスよく栄養を摂ることに気を配りましょう。
効果やメリットは?
ボディビルダーも愛用するささみ、どのような成分がダイエットに効果をもたらすのでしょうか?
ささみのもつ美容や健康、ダイエットに貢献する効果やそのメリットについてみていきましょう。
ストレスがたまりにくい
ダイエットと言えば「空腹との闘い」をイメージされる方も多くいるかもしれません。食べたいときに食べられない、これがストレスとなりダイエットに挫折してしまう人もいますよね?
ささみダイエットは、一日三食のうちの一食分の主食を置き換えるだけのダイエット法です。そのほかに食べ物の制限は特にありません。
しかも、口にできるのは紛れもない「肉」!この満足感は他の食材ではなかなか味わえないかもしれません。
これでダイエットにまつわるストレスから解放されるのが、ささみダイエットのメリットと言えるのです。
ビタミンAの美容健康効果
ささみに含まれる豊富なビタミンAは、美肌効果や眼精疲労回復などの効果があります。
「ビタミンAの主要な成分であるレチノールには、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあります。また、レチノールは、視細胞での光刺激反応に関与するロドプシンという物資の合成に必要なため、薄暗いところで視力を保つ働きもあります。最近ではレチノールが上皮細胞で発癌物質の効果を軽減するといわれています。」
(引用:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「ビタミンAの働きと1日の摂取量」
これらの効能はダイエットに直接関係ないかもしれませんが、ダイエットは栄養が不足して体調を崩してしまうことが多々あるので、「栄養が豊富」というのはダイエットを進めるうえで欠かせない要素なのです。
ダイエットを始めた”副作用”に上げられるのに「肌荒れ」があります。ビタミンAの皮膚を健康に保つ働きは、女性にとってありがたいですよね?
ビタミンB2の美容健康効果と代謝機能向上作用
「水溶性ビタミンのビタミンB2は、リボフラビンという化合物です。(中略)吸収されたリボフラビンは生体内で再びFMNやFADに変換されて、糖質、たんぱく質、脂質の代謝、エネルギー産生に関与する酸化還元酵素の補酵素として働きます。「発育のビタミン」ともいわれ、発育促進に重要な役割を果たすほか、皮膚、髪、爪などの細胞の再生にも関与しています。」
引用:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「ビタミンB2の働きと1日の摂取量」
摂取カロリー < 消費カロリー の関係が成り立てばダイエットは成功にグンと近づきます!
ビタミンB2は、糖質や脂質といったダイエットの敵ともいえる成分を分解する働きをサポートしてくれるのです。
また、ビタミンB2は「発育のビタミン」とも呼ばれる成分です。成長のためにはエネルギーが必要になるのは当然ですよね?
ビタミンB2はこのような形で消費カロリーの向上に役立ってくれているのです。
また、細胞の再生(ターンオーバー)にも大きな役割を果たすビタミンB2は、美容の面においても役立ってくれるのです。
ナイアシンの代謝向上機能
「生鮮食品中では、ナイアシンは、主にピリジンヌクレオチド(NAD、NADP)の形で存在しますが、食品を調理・加工する際に分解され、動物性食品ではニコチンアミド、植物性食品ではニコチン酸になります。(中略)ニコチン酸やニコチンアミドは、体内でピリジンヌクレオチドに生合成された後、脱水素酵素の補酵素として糖質、脂質、タンパク質の代謝、エネルギー産生に関与しています。」
引用:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「ナイアシンの働きと1日の摂取量」
ナイアシンもビタミンB群の1つです。このナイアシンが体内で変換された「ニコチンアミド」「ニコチン酸」には、糖質・脂質の代謝・エネルギーの産生に関与してくれるのです。
ダイエットは、溜まった脂肪をいかに消費するかも重要なポイントになります。
ナイアシンは、溜まった脂肪の撃退に重要な働きをしているのです。
パントテン酸の脂質代謝向上機能
「パントテン酸はビタミンB1とともに糖の代謝の中心的な役割を担ったり、ビタミンB2とともに脂質代謝に関わります。体内でコエンザイムAという補酵素の構成成分となり、エネルギー代謝の過程で働く100種以上の酵素の働きを助けています。」
引用:わかさ生活 わかさの秘密「パントテン酸」
パントテン酸にも糖や脂質の代謝に関わる働きがあります。
食品から摂取したエネルギー源は体内で「アデノシン三リン酸(ATP)」というエネルギー物質に変換されます。このATPの効率よく消費させる働きがパントテン酸にあるのです。
エネルギーの元となる成分に脂肪があります。エネルギーの消費スピードが上がると、エネルギー源の補給も活発になります。
このパントテン酸の脂肪の燃焼効率を上げる働きは、ダイエットには欠かせないのです。
低カロリーで高タンパク質
ささみに含まれる成分が様々な形でダイエット効果を発揮してくれるのが解りました。
でも、ささみの一番のダイエット効果は「低カロリー」「高タンパク質」という点にあるのです。
先ほども触れましたが、ダイエットは摂取カロリー < 消費カロリー の関係がとても大切になります。ささみは低カロリー食材という点で、摂取カロリーを抑えるポイントをクリアしていますね!
消費カロリーの面ですが、人間の心臓を動かす、血液を送り出す、呼吸するといった生命維持活動に必要となるエネルギーを「基礎代謝」と言います。そして、この基礎代謝は筋肉の量に比例するのです。
ささみに含まれる豊富なタンパク質は、消費カロリーを上げるうえで欠かせない筋肉の素となる成分です。
もちろん、筋肉量を効率的に増やすには適度なトレーニングが必要になりますが、日常の何気ない動きでも筋肉に負荷がかかり、これが筋肉の増量に一役買っているのです。
タンパク質を摂取しなければ、せっかくの体の動きも筋肉を増やすことにはつながりません。
ささみを食べることが筋肉量の維持・増加につながり、ダイエットを成功させるうえで大切な基礎代謝の向上につながるのです。
ささみダイエットのおすすめレシピは?
ささみはたんぱくなイメージですが、アレンジ一つでご馳走になります。
ここではささみダイエットにおすすめの「ささみレシピ」をご紹介いたします。
簡単*ダイエットにささみのチーズ焼き♪
ビックリするほどパサパサしなく、ジューシーです☆マヨとチーズをのせて満足感ですがヘルシー
材料 (2人分)
鶏ささみ:4本
■ 鶏胸肉、もも肉でも美味しいです!
ピザ用チーズ:30g
マヨネーズ:適量
塩:少々
ブラックペッパー:少々
小麦粉:小さじ2
オリーブオイル:小さじ1
ダイエットに!ささみねぎ塩和え
お店で人気だったねぎ塩だれを自作しました!大好きなタレをヘルシーなささみでご飯も進む!
材料 (4人分)
ささみ:5本
ねぎ:2/3本
塩:適量
酒:少々
ごま油:お好みで
簡単!誰でもできるダイエットもやしささみ
ヘルシー!簡単!ダイエット!誰でもできる!
材料
もやし:お好み
ささみ:2本
きざみネギ:お好み
馬路村ゆずポン酢:お好み
動画でもご紹介!
ささみダイエットではこんな疑問もある!
ささみダイエットをしている方はこんな悩みや疑問もあります。
A 質問
ささみを1食に10本とか食べるのは大丈夫でしょうか?
ネットなどをみると1食だけ炭水化物を抜いてささみをメインに食べるといいと書いてありました。
こないだ夜ご飯を炭水化物なしでささみ5本+野菜で野菜炒め(油はあまり入れてません)にして4日試しましたが、空腹がしんどくて就寝に支障をきたすレベルでした。
基本的に1食に米は1合以上、麺は200グラム以上食べる生活をしてきたので、ささみ5本では全然足りません。
個人的にはささみは好きなので1食10本とかで満腹になるのならこれからも続けていける自信はあるのですが、ささみといえど肉は肉、、そんなに肉食べて大丈夫なの?という心配もありますが実際どうなんでしょうか?
ちなみに朝はフルグラで昼に炭水化物はちゃんと摂ってます。
Q ベストアンサー
朝昼でどれだけカロリーを取っているのか、基礎代謝やその他の消費カロリー、1日どれくらいのカロリーを取ろうとしているのかによって変わってきます。
ササミ10本で500kcal。しっかり食べるとか腹何分目やらの感覚や抜くって事やってると、何が良くて何が悪いかがものすごいわかりにくいので、ちゃんと数値化してどのくらい食べるようにするか決めた方が良いです。
4日といえどその食事でちょっとも痩せてないなら、ササミ10本にしたら太ります。
余分な脂肪がほとんどないボディビルダー御用達のささみは、ダイエットに良い結果をもたらしてくれそうです。適度なトレーニングを交えるとより早く効果が実感できるようになります。
ささみダイエットを効果的にするおすすめレシピは?【作り置きで時短しよう!】のまとめ
ボディビルダー愛用食材としても知名度が高いささみを使えば、合理的なダイエットが可能です。ささみと言えば「低カロリー・高タンパク」ですね!これこそがダイエット食材と呼ばれる所以なのです。
さらに、ささみに含まれる豊富なビタミンA・B2は美容健康効果と代謝機能向上作用も期待できます。特にビタミンB2は「発育のビタミン」と呼ばれており、消費カロリーの向上に役立ってくれます。
ささみダイエットのおすすめのやり方は、一日三食のうち一食を主食の代わりに置き換えるというものです。肉を食べている、という満足感から、ストレスをあまり感じることなく続けられるのもポイントです。
本記事には目安の接収量や豊富な調理法はもちろん、疑問や注意点まで詳しく本記事に書いてあります。
記事の作成にあたっては記事中で触れた論文・サイトの他、以下の情報を参考にいたしました。
厚生労働省 食品成分データベース
厚生労働省 日本人の食事摂取基準
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html