ローズヒップを使ったお茶はダイエット茶としても人気が高いですが、どのような効果があるのでしょうか?ローズヒップティーにはダイエットだけではなく美容や健康にもうれしい効果がありますので、毎日の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
ローズヒップのダイエット効果はローズヒップに含まれるダイエットの有効成分である「ティリロサイド」という成分がカギを握っています。ここでは、ダイエット茶としても人気が高いローズヒップティーについてご紹介したいと思います。
ローズヒップはハーブティーとして飲むのがおすすめ
ローズヒップはハーブの一種で、バラ科バラ属の植物の果実です。
花の後にできる赤い実を乾燥させたものが、ハーブとして売られています。
主にローズヒップティーとして親しまれる他、そのオイルの保湿効果から、化粧品としても高い人気があります。
ローズヒップは、ハーブティーにして飲むのがおすすめです。
独特の酸味がさわやかで、美しい色が楽しめます。
実を入手できた場合には、エキスをしっかりと抽出するために、すり鉢などですりつぶしてから熱湯を注ぐとよいでしょう。
また、ハーブティーとして販売されているものを利用するのもおすすめです。海外では、ローズヒップと相性のよいハイビスカスとブレンドして飲むことも多いようです。
ローズヒップの成分とは?
ローズヒップの種子には、ポリフェノールの一種「ティリロサイド」が含まれています。
このティリロサイドは、ミトコンドリアの内部で脂肪燃焼を促進する作用があることがわかっています。
そのため、ローズヒップを摂取することで脂肪燃焼効果が高まり、ダイエットをサポートしてくれます。
また、ローズヒップに含まれるビタミンCは「バイオフラボノイド」をおよそ20%含んだ天然のビタミンCです。
このバイオフラボノイドは、ビタミンPとも呼ばれ、ビタミンCを壊れにくくする働きをします。
本来ビタミンCは熱に弱く、加熱すると効率よく摂取できない栄養素ですが、バイオフラボノイドを含むローズヒップのビタミンCは酸化されにくい上、熱に強い性質を持ち、体内で効率的に吸収されます。
ティリロサイドは内臓脂肪・皮下脂肪どちらにも!
ローズヒップに含まれるダイエットの有効成分である「ティリロサイド」は、肝臓や筋肉で行われる脂肪の代謝を促進してくれます。
そのため、体脂肪を減少させるために有意に働くのですが、特筆すべきは落としにくい皮下脂肪にも効果があるという点です。
ひと口に「体脂肪」と言っても、私たちの身体に蓄積される脂肪には2種類あります。
1つは、ぽっこりお腹の原因となる「内臓脂肪」です。
この内臓脂肪は、男性や閉経後の女性に蓄積しやすく、運動や食事制限で落としやすい脂肪と言われています。
もう1つは「皮下脂肪」です。
皮下脂肪は女性が蓄積しやすい脂肪で、運動により落としにくい脂肪と言われています。
本来健康のために減らすべきは内臓脂肪ですが、外見にも影響する皮下脂肪を落としたいと願う人も多いと思われます。ローズヒップに含まれるティリロサイドは、この内臓脂肪・皮下脂肪どちらにも働きかけ、燃焼しやすくしてくれます。
体脂肪が減るとされる理由は、脂肪の代謝を促進する(たんぱく質の)遺伝子の発現を増やし、ミトコンドリアでの脂肪燃焼とエネルギー代謝が活性化されるためと言われています。
実際に行われたローズヒップ由来のティリロサイド含有食品による実験でも、12週間の間に体脂肪・皮下脂肪ともに有意に減少したという結果が報告されています。
さらに、効率的に脂肪を燃焼させるためにも、ローズヒップティーを日常の習慣に取り入れ、適度な運動を行うことをおすすめします。
女性に嬉しい!レモンの20倍のビタミンCの効果
ローズヒップには、レモンの20倍のビタミンCが含まれています。
しかも、前述した通り、熱に強く効率的に摂取できるため、ビタミンCを摂取する目的で飲用するのにも適しています。
活性酸素を除き、老化を予防する
ビタミンCは強い抗酸化力を持ち、血液中で活性酸素を除く働きをします。
活性酸素は本来体外から侵入したウィルスや細菌を撃退するための酸素です。
しかし、
- 喫煙
- ストレス
- 紫外線
などにより活性酸素が増加しすぎると、その強力な作用により体内のタンパク質や脂質・DNAなどを傷つけてしまいます。
結果、肌細胞が劣化し、肌荒れや老化の原因となります。
ハリのある美しい肌に
ローズヒップに豊富に含まれるビタミンCは、肌のハリを保つのに必要なコラーゲンの生成を促します。
ビタミンCを摂取することで、弾力のある健康的な肌を保つことができます。
美白効果も
多くの女性の悩みであるシミやくすみの原因は、紫外線を浴びることにより活性酸素が増加することであると言われています。
紫外線を浴びると、皮膚の深部にある「チロシナーゼ」と呼ばれる酵素が働き、メラニン色素が生成されます。これは外界から侵入してくる物質から肌を守るための働きですが、メラニン色素によりシミやくすみが発生します。
ローズヒップに含まれるビタミンCはチロシナーゼの働きを阻害し、メラニン色素の生成を抑制します。
これにより、美肌を保つことができると言われています。
ストレスに勝ち、免疫力を高める
ビタミンCは、ストレスを多く感じると大量に消費されます。
ストレスがかかると、身体は副腎皮質ホルモンを分泌させ、全身の防御体勢を整えようとします。この副腎皮質ホルモンの合成にビタミンCが必要なため、日ごろストレスの多い生活を送っていると多くのビタミンCが消費されるのです。
ストレスに対抗するためには、ビタミンCをしっかりと補給することが大切です。
ストレスは体内の活性酸素を増加させ、生活習慣病や老化の原因となります。活性酸素を除く意味でも、ビタミンCの摂取が推奨されます。
また、ビタミンCは精神的な疲労を回復し、精神を安定させる効果もあるとされています。
免疫力の向上
ローズヒップに含まれるビタミンCは、免疫力を高めることが期待できます。
免疫力は、体内に侵入したウィルスや細菌を攻撃し、排する機能のことです。
ビタミンCは、ウィルスなどを攻撃する白血球の一種「好中球」の働きを活性化させ、増強することができると言われています。これにより、免疫力が増し、風邪などの予防に効果が期待できます。
さらに、ビタミンCによりコラーゲンの生成が促されることで、細菌やウィルスが侵入するのを防ぐ上皮や、粘膜を構成する成分を増強できるため、これらの外敵が侵入するのを妨げる力が向上します。
ローズヒップはサプリメントで!
ローズヒップを原料としたサプリメントも販売されています。
ダイエット目的のものでは、ローズヒップ由来のティリロサイドを多く配合したものもあり、ローズヒップティーを飲むよりも効率的に有効成分を摂取することができます。
ローズヒップティーには強い酸味とほのかな甘みがあり、こうした風味が苦手な人もいると思われますので、ダイエットのためにローズヒップの成分を摂取したい場合には、サプリメントを利用するとよいでしょう。
注意点は?
ローズヒップティーは過剰に摂取することにより、ビタミンCの持つ副作用が出ることがあります。
ビタミンCの副作用とは、大量摂取した場合に起きる消化器官の症状で、胸やけや下痢、吐き気、胃腸障害などのことです。しかし、これらの症状は1日に3000mgほどの量を大量摂取した場合なので、通常は起こりにくい副作用と言えます。
なお、体質により3000mgよりも少ない摂取量でも副作用が起きることがあるため、ローズヒップの摂取によりこれらの症状が起きた場合には、摂取を控えるようにしてください。
なお、副作用が起きた場合も、ビタミンCの摂取を控えることで症状は治まり、後遺症も残りません。
ローズヒップにダイエット効果?おいしく飲んでキレイに痩せよう!のまとめ
ローズヒップは、ダイエットと健康をサポートするために、是非摂取したいハーブです。しかし、当然のことですが、好きなだけ食べ、運動を行わずにローズヒップを摂取しても痩せることは困難です。ローズヒップの成分が脂肪の燃焼を高めてくれるとはいえ、あくまでもダイエットのサポートという位置づけで摂取するようにしましょう。効率よく脂肪を燃焼させ、理想のボディに近づくことを後押ししてくれます。