「春雨」はツルっとした喉ごしがクセになる美味しい食材ですよね?中国で古くから人々に親しまれ、日本でも春雨などの中華料理やサラダ、スープの具材として親しまれています。鍋料理の具材に使うという方もいらっしゃるのではないでしょうか?最近はヌードルなど小腹を満たす軽食として、若い女性の間で高い人気があります。さてそんな春雨ですが、近年、「春雨ダイエット」としてにわかに注目を集めています。
ではいったい、春雨ダイエットはいったいどのような方法で行われ、ダイエットにいかなる効果が期待できるというのでしょうか?さっそくみていきましょう!
春雨ダイエットの方法は置き換え?
春雨はその形状から水で戻して食べなければなりません。春雨は水で戻すと約4倍になります。
先ほど炭水化物の量やカロリーについて触れましたが、これは水で戻す前の数値です。実際に食べる乾燥重量は15~20gほど、これを1食と考えると、カロリーは53~70kcal程度になります。
他の主食と比べてみると
- ご飯:170kcal(1膳)
- 食パン:320kcal(2枚)
- うどん:240kcal
と、実際に食べる段階では低カロリーであることがわかります。これらの主食を春雨に置き換えることで摂取カロリーを抑えることができるのです。
ダイエットは、摂取カロリー < 消費カロリー の関係が成り立つことで成功にグッと近づきます。カロリーの入り口を抑えることでダイエットに役立つのですね。
春雨はその料理法から、おかず用の食材として使われていますよね?ご飯などの主食もきちんと食べる食生活であれば、春雨を使ったおかずも一緒に食べることになります。
この食生活であれば、主食の糖質とおかずの春雨の糖質を重ねて食べるのですから、糖質の”過剰摂取”になってしまいます。これではダイエットは期待できませんね?
ここをきちんと理解するのが春雨ダイエットの重要なポイントなのです。
リバウンド回避!
主食を他の食材に置き換えるダイエット法が流行っていますが、これはエネルギー源として必要な糖質をカットする方法がほとんどです。
確かに、脂肪の元となる糖質を完全にカットすることで高いダイエット効果を見込めますが、糖質を摂取しなくなる分、日々の活動に必要となるエネルギーが不足してしまう危険性があるのです。
また、糖質を完全にカットするダイエット法は、その極端な糖質制限からリバウンドの危険性があります。というのも、身体にとって糖質制限ダイエット中はエネルギーが不足する”飢え”の状態だからです。
身体はダイエット成功後に元の食生活に戻すと、その飢えに備えようと身体により多くの”非常食”である脂肪を摂り込むようになります。これがリバウンドしてしまう理由です。
この点、春雨ダイエットは他の主食と置き換えることで摂取する糖質を大幅に抑えながら、春雨の糖質で必要となるエネルギー源を確保できるというメリットがあるのです。
また、少ないながらも糖質を摂取できるので、”飢え”の状態ではなくなりますよね?これは、リバウンドの危険性を少なくする方法でもあります。
これらを考えると、糖質を完全にカットするダイエット法と比べるとその効果の点で見劣りしますが、身体に無理な負担をかけないという健康的なダイエット法ということができるのです。
そもそも春雨って?
春雨は緑豆やジャガイモのデンプンを加工して作られる食品です。写真のように乾麺のような状態で流通しています。
発祥は中国で、鎌倉時代に精進料理の食材として日本に伝来しました。
水やお湯で戻して、炒め物や煮物料理の具材として使われることが多いですね?また、サラダやスープの具材などにも利用されています。
日本に来てから1000年近く経とうとしているこの食材には、どのような効能があるというのでしょう?
詳しく見ていきましょう!
成分は?
残念ながら、春雨そのものにはダイエットに有効な成分はほとんど含まれていません。
春雨には食物繊維が微量ながらに含まれています。食物繊維は便秘を改善して代謝機能を促進し、結果的に脂肪燃焼効率が向上するという点でダイエットには欠かせない成分なのですが、春雨に含まれている量はごくごくわずかにすぎません。
ほんとうに微々たるものなので、食物繊維の恩恵を受けたいなら、他の食材から摂った方がよほど効率的です。
逆に炭水化物(糖質)が100g中約86g、カロリーは350kcalにもなります。最近は糖質制限がダイエットの主流になりつつありますが、この観点からみると、春雨はとうていダイエットに役立つ食材だとは思えないですよね?
ダイエットに向いているとは思えない春雨、にもかかわらず、なぜその名前を冠したダイエット方法があるのでしょうか?
おすすめのレシピ
春雨ダイエットを効果的に実践するレシピをご紹介します。
焼肉春雨
参考:cookpad「焼肉春雨☆減量中でもガッツリ~♪」
材料(2人分)
- 豚小間切れ:約100g
- 春雨:35g
- ピーマン:2個
- ナス:1本
- 玉ねぎ:1/2個
- にんにく:1片
- 鷹の爪:1本
作り方
- 春雨はたっぷりのお湯で3分ほど茹でて水きりする。ナスはヘタを取り、ラップに包んで電子レンジで加熱する(600wで2分)
- にんにくはみじん切り、玉ねぎとピーマンはくし切りにする。1のナスも食べやすい大きさに切る。
- フライパンで豚肉を炒め、火が通ったところで取り出す。
- 豚肉を取り出したフライパンに玉ねぎを入れ、透明になる程度に炒めたところでピーマン・ナス・春雨を入れてさらに炒める。
- 3の肉をフライパンに戻しよく混ぜ合わせ、お好みの味をつけて出来上がり
このレシピのおすすめポイントは豚肉でタンパク質を、玉ねぎとピーマンで食物繊維とビタミンを摂取できるところです。
タンパク質は筋肉の材料であり、脂肪の燃焼を左右する基礎代謝は筋肉の量に比例すると言われています。
春雨で最小限の糖質を維持し、豚肉でタンパク質を補給し筋肉量を維持・増強する。カロリーの入り口と出口でダイエット効果が期待できる一品です。
春雨と厚揚げの野菜炒め
参考:cookpad「ダイエット食に”春雨と厚揚げの野菜炒め”」
材料(2人前)
- 春雨:35g
- ひき肉:40g
- 厚揚げ:1丁
- 豆苗:適量
- キャベツ:70g
- セロリ:10g
- おろししょうが:適量
- 醤油:適量
豆苗・キャベツ・セロリは他の野菜で代替しても大丈夫です。
作り方
- おろししょうがと醤油を混ぜる。
- 厚揚げをさいの目に切る
- ひき肉と2を強火で炒める
- 3にキャベツを入れ、火を通す
- 火を止め、4に切った豆苗とセロリ、お湯で戻した春雨を入れる
- 5に1を入れ炒める。春雨と他の具材がまんべんなく絡んだら出来上がり
このレシピのポイントは、厚揚げが入っているところです。厚揚げは”畑のお肉”と呼ばれる大豆が原料の豆腐の加工品です。
豆腐にはタンパク質やビタミンB群、さらにミネラル分などが豊富に含まれています。ダイエット中は食事の量を減らすのが通常ですが、この厚揚げで不足しがちな成分を補うことができますよ!
春雨スープ
参考:cookpad「コンビニで揃うダイエットスープ」
材料(1人分)
- 水:500cc
- 鶏ガラスープの素:小さじ3
- お酒:小さじ2
- 春雨:約40g ※少なく調整してもOK
- レタス:お好きな量
- カニかま:お好きな量
- 卵:1個
- 水溶き片栗粉:適量
- 塩コショウ:適量
- ごま油・ラー油:お好みで
作り方
- 春雨を水で戻す
- 鍋に水、鶏がらスープの素、お酒、カニかま、レタスを入れて一煮立ちしたところで春雨を入れる
- 一旦火を止め、水溶き片栗粉を溶きながら回し入れ、再び火をつける
- 煮立ったところに溶き卵を入れる
- お好みでごま油・ラー油を加える。塩コショウで味を調えて出来上がり
春雨料理の最近の流行りである春雨スープです。スープと言いながらも、入れる具材次第では”ラーメン”と呼んでも差し支えないかもしれません。
材料にレタス・かにかまを上げましたが、他の具材でも十分に応用が利かせられるのもポイントですね!
春雨はダイエットに不向きなのか?効果的に痩せるなら適切な量を!のまとめ
その食感からダイエットに向いていると思われる春雨ですが、その成分をよくよく見てみるとダイエットには向かない食材だったのです。
とはいっても、1食当たりのカロリーは他の主食と比べると低カロリーであることは間違いありません。主食を春雨に置き換え、栄養バランスを考えたおかずを食べてさえいれば、身体に負担をかけることなくダイエットができる可能性を秘めているのです。
その成分上、短期間での効果はとても期待できませんが、根気よく続けるといつの間にか痩せているかもしれないですよ!
こちらではダイエット中におすすめの「春雨を使った商品」をご紹介しています。