「お酢」と「キャベツ」はどちらもダイエットに役立つ食材としてよく知られています。お酢には冷え性の改善や美肌効果、キャベツはその豊富な食物繊維で便秘を解消する効果が期待されています。酢キャベツダイエットは、この2つの食材の良いところを組み合わせたダイエット法なのです。
キャベツは常に冷蔵庫にあるけど、使わないまま悪くなっちゃうということはありませんか?キャベツを余すことなく使えるようになるのもこのダイエット法のメリット!そんな酢キャベツダイエットの効果やメリットについて見ていきましょう!
本文を読む時間がない方は【30秒でわかる!「酢キャベツダイエット」ダイジェスト版!】をどうぞ!
酢キャベツダイエットのやり方。食べ方に決まりはあるの?
まず最初に、「酢キャベツダイエット」の方法を端的に申し上げます。基本的にこのダイエット方法はとくに「正解」がなく、個人のライフスタイルに応じて食べればそれなりの効果を期待できます。
しかし、筆者が個人的にオススメしたいのは、「夕食の主食を酢キャベツに置き換える」方法です。いうなれば「夕飯だけ置き換えダイエット」です。
わたしたちが太りやすい時間帯は、身体の活動が鈍る「夜」なので、夕食のときだけ「ご飯(白米)」を「酢キャベツ」に置き換えて糖質を制限すれば、「糖質制限+酢キャベツ効果」でダイエット効果はダブルでオトクという理屈になります。
もちろん、本来的にいえば、糖質を制限しないで自然に痩せていくのが身体的にもっとも健全なダイエットなので、「あくまで酢キャベツをサイドメニューにしつつ、主食のご飯を食べる」選択肢もけっして間違いではありません。
とはいえ、できるだけ短期間で痩せたいのであれば、朝・昼は普段通りに糖質(ごはんや麺類などの炭水化物系)を摂りつつ、夕食のときだけ「酢キャベツ置き換え」にするのがもっともベターなやり方だと言えます。
「酢キャベツをサイドメニューにして食べる」か、それとも「夕飯の主食を酢キャベツに置き換える」か?その選択は、みなさんご自身の判断にお任せします。
どちらの方法でも共通しているポイントは、「酢キャベツを継続して食べ続ける」ことです。ダイエット成功の秘訣は「継続」にあり!なのです。
もしもこのダイエット方法に興味を感じたのであれば、まずは1ヵ月間食べ続けてみてください。そうすれば、その効果を実感でき、ますます続けたいと思うようになるはずです。
酢キャベツダイエットは、お酢とキャベツのダイエット効果を一度に楽しむダイエット法です。お酢とキャベツ、どのようなダイエット効果が期待できるのか確認していきましょう!
お酢のダイエット効果
血糖値上昇を抑制する
「大さじ一杯(約15ml)のお酢を使った料理や飲み物をメニューに加えると、食後の血糖値上昇が緩やかになることが科学的に証明されました。血糖値とは血液中のブドウ糖濃度を測定したもので、空腹時には低下し、食後には上昇します。血糖そのものは生きていくための大切なエネルギー源ですが、急激な血糖値上昇が繰り返されると糖尿病につながる恐れがあります。」
「血糖値の上昇を抑える」、健康食品のCMで毎日のように耳にする言葉です。血糖値が上昇するとすい臓からインスリンが分泌され、糖をグリコーゲンに変換し筋肉や肝臓に貯蔵します。
しかし、このグリコーゲンの貯蔵量が上限に達すると、その糖は今度は脂肪として蓄積されるようになるのです。
血糖値の上限を抑えることは、脂肪の原料となる糖の絶対量を低下させることに繋がります。このように、余分な脂肪の原料となる糖を抑えることで、ダイエットに貢献しているのです。
内臓脂肪を減らす
「みなさん、内臓脂肪って知っていますか?体の中にある内臓の周りにつく脂肪のことです。これが溜まると、高血糖や高血圧などを引き起こし、最近、いろんなところで耳にするメタボリックシンドロームにつながるんですね。お酢には毎日継続的にとることで肥満気味の方の内臓脂肪を減少させる働きがあることが、科学的に証明されました。同時に、体重、BMI、血中中性脂肪、及び腹囲を下げる作用があることも確認されました。さあ、お酢で健康的な体を目指しませんか。」
「脂肪を減らす」ことはダイエットの大きな目的の1つです。脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪の2種類がありますが、内臓脂肪は糖尿病や高血圧などの”生活習慣病”を引き起こす原因となる厄介な”脂肪”です。
毎日継続的にお酢を摂取することが内臓脂肪の減少につながるというのは心強いですね!内臓脂肪を減少させることは、生活習慣病を予防していることに他なりません!
さらに、代謝を上昇させる有酸素運動とあわせてお酢を摂取すると脂肪燃焼効率が上がるので、適度な運動と合わせてお酢を摂取して効率よいダイエットを心がけましょう!
腸内環境改善効果
酢には殺菌作用があるのは皆さんも良くご存知ですよね?この殺菌作用は、腸内の悪玉菌を減らすことに役立ってくれます。
さらに、お酢に含まれるグルコン酸は善玉菌のエサとして役立ちます。このことから、善玉菌と悪玉菌のバランスを整えて、腸内環境を整える効果が期待できるのです。
腸内環境の良し悪しが、美容や健康に悪影響を及ぼすだけでなく、肥満にもつながるということはいまやダイエットの常識です。
腸内環境が改善されると腸の活動が活発になり、それに伴って、栄養素の吸収効率や代謝が上がります。代謝が上がることは消費カロリーの増加を意味します。
ダイエットは、摂取カロリー < 消費カロリー の関係が成り立つことで成功に近づきます。
華々しい働きではありませんが、このような面でもお酢はダイエットに貢献してくれるのです。
参考⇒お酢ダイエットの効果とは?やり方も簡単で健康にもおすすめ!
キャベツのダイエット効果
2種類の食物繊維の働き
なんといってもまず最初に触れておきたいのが、みなさんもよくご存知のキャベツの「食物繊維」の力です。
一般的に食物繊維は「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」に分類されます。では両者のあいだには、いったいどのような違いがあるのでしょう?
「水溶性食物繊維は、水に溶けやすく、水に溶けるとゼリー状になります。小腸での栄養素の吸収の速度を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。また、コレステロールを吸着し体外に排出することで血中のコレステロール値も低下させます。さらに、ナトリウムを排出する効果もあるので、高血圧を予防する効果もあります。食物繊維は低カロリーで肥満の予防にもなるので、糖尿病、脂質異常症、高血圧、動脈硬化など、さまざまな生活習慣病の予防に効果があります。水に溶けにくい不溶性食物繊維は、水分を吸収して便の容積を増やします。便が増えると、大腸が刺激され、排便がスムーズになります。また、有害物質を吸着させて、便と一緒に体の外に排出するため、腸をきれいにして大腸がんのリスクを減らしてくれます。また、どちらの食物繊維も大腸内の細菌により発酵・分解され、ビフィズス菌などの善玉腸内細菌の餌になるため、善玉菌が増え、腸内環境が改善されます。」
引用:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「食物繊維の働きと1日の摂取量」
このように、2つの食物繊維は腸内での働きやその特性に違いが見られます。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維には
- 血糖値の上昇を抑える効果
- コレステロールを排出させ、コレステロール値を下げる効果
といった働きがあることがわかります。
お酢にも血糖値を改善する働きがありましたが、キャベツに含まれる食物繊維にも同じ効果が見込めるのです。
また、水溶性食物繊維にはコレステロールを体外へ排出する働きがあります。何かと悪者扱いされるコレステロールですが、身体にとってなくてはならない成分でもあります。
コレステロールが体外へ排出されると、その不足を補おうと新たにコレステロールが生成されます。このコレステロールは主に脂肪を原料として生成されます。
もうお分かりですよね?
コレステロールを排出 → 新たに生成(脂肪を消費) → コレステロールを排出 → 新たに生成(脂肪の消費)・・・このサイクルで体内の脂肪が減っていくのです。
キャベツの食物繊維は、このような形でもダイエットに貢献しているのです。
不溶性食物繊維
不溶性食物繊維には排便を促す働きがあります。排便とともに腸内の有害物質も排出され、これで腸内のデトックスが終わります。
さらに、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維の双方に、善玉菌のエサとなって善玉菌を増殖させる効果が期待できます。
腸内環境は、美容・健康・ダイエットの命運を左右する非常に重要な要素です。ところで、腸内環境を改善する働きはお酢にもありましたよね?
整腸効果に関してお酢とキャベツの相乗効果が見込めるというのは、ダイエッターはもちろん、便秘で悩む女性にとっても朗報と言えますね!
豊富なビタミンCで美肌効果
キャベツにはビタミンCが豊富に含まれていることを皆さんはご存知でしょうか?
「ビタミンC」というと、レモンなどの柑橘類をイメージされる方も多いかと思いますが、意外なことに、このキャベツにもビタミンCが豊富に含まれているのです。
厚生労働省の日本人の食事摂取基準によると、成人の男女ともに1日100mgの摂取が推奨されています。(妊婦・授乳婦はそれぞれ+10mg、+45mg)
一方でキャベツ100g当たりのビタミンCの含有量は41mg、キャベツ1枚で約50gあるので、2枚半で1日の推奨摂取量をまかなえることになります。
ビタミンCはみなさんご存知のように美肌の維持や疲労回復に役立つ栄養素ですが、その他にも
- 抗酸化作用
- 免疫機能向上
- 糖の代謝への関与
- ストレス軽減ホルモンの生成促進
などといった働きがあります。
ガンや動脈硬化などといった病気の原因となるものに”活性酸素”がありますが、ビタミンCにはこの活性酸素を除去する抗酸化作用があるのです。
また、糖の代謝が上がることによって血糖値を下げる効果も期待できます。血液中の余分な糖は”脂肪”の材料となるので、ダイエッターにとっては血液中の糖がなるべく少ない方が好ましいですよね?
このように、ビタミンCには美容効果だけではなくダイエットのサポートとなる大切な働きもあるのです。
キャベジン
「キャベジン」、胃腸薬のことではありません。
別名「ビタミンU」とも呼ばれる、キャベツの搾り汁から発見された成分です。キャベジンの名前は成分が発見されたキャベツに由来しているのです。
胃は強力な酸”胃酸”で食べ物を消化しますが、その強さから胃粘膜を傷つけてしまうことがあります。これが胃潰瘍の原因にもなるのですが、胃腸薬の名前にもなっていることからわかるように、キャベジンには胃粘膜を修復してくれる大切な働きがあります。
食べる量を少なくする、ほとんどのダイエット法に共通する点ですが、胃に入ってくる食べ物の量が少なくなると、食べ物を消化しようと待ち構えている胃酸が余り気味になる可能性が出てきます。
そんな胃酸の反応から胃粘膜を守ってくれるキャベジンは、消化器官の働きを支えることでダイエットに貢献してくれるのです。
参考⇒キャベツダイエットで効果を上げる!【成功体験者のおすすめの食べ方は?】
酢キャベツの作り方は?
ダイエット効果が期待できても、続けられなければ意味がありません。酢キャベツは簡単に作れるので、続けやすさの点でも問題ありません!
気になる酢キャベツの作り方ですが、
<材料>
- キャベツ:1/2玉
- お酢:キャベツと容器で加減(キャベツが完全に浸かる程度)
※使用するお酢に制約はありません。一般的な穀物酢はもちろん、りんご酢や黒酢など、お好みで大丈夫です!食べ比べてみるのも楽しみですね?
<作り方>
- キャベツを千切りにする。※水気をよく切り、余分な水分も拭き取る
- 1.をビニール袋(容器)に入れて、お酢をキャベツが完全に浸かるくらい入れます。
- 2.の空気を抜き密閉し冷蔵庫で保存する
※ビニール袋はチャック付きのものがおすすめです。ガラス瓶も利用できますが、空気を上手く抜けない可能性があるので、あまりおすすめではありません。
これで出来上がりです!
お酢には殺菌作用があるので、密封容器であれば2週間は日持ちします。
酢キャベツダイエットの注意点
お酢の摂り過ぎは胃腸に負担をかけてしまうことがあります。それは、お酢に漬け込んで作る酢キャベツにも共通する注意点です。
早く結果を出そうと大量に摂り過ぎると、胃腸に負担がかかり、体調を崩してしまう危険性があります。ダイエットで身体を壊してしまっては元も子もありません。
自分の体にあった量を見極めて、無理しないで継続できるよう心がけましょう!
酢キャベツダイエットは思い立ったその日から始められる、手軽で安価な優れたダイエット法です。すぐに結果がでるダイエット法ではありませんが、ダイエット以外にも様々な健康効果が期待できるので、根気よく続けてみましょう!
30秒でわかる!「酢キャベツダイエット」ダイジェスト版!
「お酢」と「キャベツ」は共にダイエッターの間では有名な食材ですが、その2つを一度に摂取できるのが「酢キャベツ」です。
ライフスタイルに応じて食べていただければいいのですが、より効果を得たいのであれば夜の主食に置き換え、もしくはおかずを置き変えてまずは1ヶ月続けてみましょう。
2つの食材のいいところ取りなので
- 血圧上昇抑制
- 内臓脂肪
- 腸内環境の改善
などに威力を発揮します。一緒に運動もすればさらに効果的です。また、ビタミンCも多く美肌効果も期待ですますよ。
作り方ですが、千切りにしたキャベツをビニール袋に入れ、全体が浸る程度にお酢を加えた後、空気を抜いた状態で冷蔵庫で保存するだけです。
食べ過ぎると胃に負担がかかるのでそこは注意してください。