「お酢」と「大豆」はどちらもダイエットに役立つ食材としてよく知られており、今日では鉄板の「ダイエット食材」に認定されています。では、このふたつが組み合わさると、いったいどんな効果が得られるのでしょう?答えはシンプル。ふたつのダイエット効果をダブルで体験することができるのです。
お酢には冷え性の改善や美肌効果が期待でき、大豆は高タンパク・低カロリー食材の代表ともいえる存在です。今回みなさんにご紹介するのは、そんな素晴らしいふたつの食材「お酢」と「大豆」を組み合わせた、酢大豆ダイエットです。
酢大豆ダイエットとは?
「酢大豆ダイエット」は、1回にスプーン1杯程度(5・6粒)の酢大豆を一日に2回食べるダイエット法です。
酢大豆を食べる代わりに他のおかずを制限するといった食事制限ダイエットではないので、ストレスなく続けることができます。
そのまま食べても良いですし、サラダやスープにトッピングするなど、アレンジも楽しめます。いたってシンプルなダイエット法ですよね?
こんなに簡単なやり方でも、ダイエット効果を見込めるものなのでしょうか?
そんなみなさんの疑問にお答えするため、お酢と大豆のダイエット効果についてまとめていきます。
お酢のダイエット効果
古くから健康食材として親しまれてきたお酢、どのようなダイエット効果が期待できるのか見ていきましょう!
血糖値上昇を抑制する
「大さじ一杯(約15ml)のお酢を使った料理や飲み物をメニューに加えると、食後の血糖値上昇が緩やかになることが科学的に証明されました。血糖値とは血液中のブドウ糖濃度を測定したもので、空腹時には低下し、食後には上昇します。血糖そのものは生きていくための大切なエネルギー源ですが、急激な血糖値上昇が繰り返されると糖尿病につながる恐れがあります。」
「血糖値の上昇を抑える」、健康食品のCMで毎日のように耳にする言葉です。血糖値が上昇するとすい臓からインスリンが分泌され、糖をグリコーゲンに変換し筋肉や肝臓に貯蔵します。
しかし、このグリコーゲンの貯蔵量が上限に達すると、その糖は今度は脂肪として蓄積されるようになるのです。
血糖値の上限を抑えることは、脂肪の原料となる糖の絶対量を低下させることに繋がります。このように、余分な脂肪の原料となる糖を抑えることで、ダイエットに貢献しているのです。
内臓脂肪を減らす
「みなさん、内臓脂肪って知っていますか?体の中にある内臓の周りにつく脂肪のことです。これが溜まると、高血糖や高血圧などを引き起こし、最近、いろんなところで耳にするメタボリックシンドロームにつながるんですね。お酢には毎日継続的にとることで肥満気味の方の内臓脂肪を減少させる働きがあることが、科学的に証明されました。同時に、体重、BMI、血中中性脂肪、及び腹囲を下げる作用があることも確認されました。さあ、お酢で健康的な体を目指しませんか。」
「脂肪を減らす」ことはダイエットの大きな目的の1つです。脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪の2種類がありますが、内臓脂肪は糖尿病や高血圧などの”生活習慣病”を引き起こす原因となる厄介な”脂肪”です。
毎日継続的にお酢を摂取することが内臓脂肪の減少につながるというのは心強いですね!内臓脂肪を減少させることは、生活習慣病を予防していることに他なりません!
さらに、代謝を上昇させる有酸素運動とあわせてお酢を摂取すると脂肪燃焼効率が上がるので、適度な運動と合わせてお酢を摂取して効率よいダイエットを心がけましょう!
大豆のダイエット効果
味噌に醤油、豆腐に納豆など、私たちの食卓に馴染み深いこれらの食材の原料になるのが大豆です。
この大豆にはどのようなダイエット効果が期待できるのか、確認していきましょう!
ビタミンB群による代謝促進機能
大豆にはビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群が豊富に含まれています。
「ビタミンB群は、それぞれ助け合いながら、脳や神経、皮膚などを健康に保つビタミンです。また、ビタミンB群は、炭水化物をはじめとする三大栄養素の代謝やエネルギーの産生を補助するはたらきもあります。肉体労働などエネルギーを大量に消費する人は意識してとる必要があります。」
引用:わかさ生活 わかさの秘密「ビタミンB群」
まずはビタミンB群の健康効果です。ダイエットは、摂取カロリー < 消費カロリー の関係が成り立てば成功にグッと近づきます。
この点、このビタミンB群には代謝を促進し、脂肪の燃焼効率を高める働きがあるので、ダイエット効果が期待できるのです。
大豆サポニンの脂肪燃焼促進機能
「((筆者注)サポニンは)腸で吸収されたブドウ糖が脂肪酸と合わさるのを防ぎ、余分な脂肪の蓄積を抑制します。脂肪の蓄積が予防できるので肥満予防になります。大豆サポニンにはアディポネクチンの分泌を促進する働きがあります。アディポネクチンとは脂肪細胞から分泌される物質で、動脈硬化や糖尿病を予防する働きがあります。またアディポネクチンには脂肪の燃焼を促進する働きもあります。」
引用:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「サポニンと効果と摂取量」
苦み成分として知られるサポニンは、主としてマメ科の植物に含まれる成分です。
サポニンには
- 脂肪の蓄積を防ぐ
- アディポネクチンの分泌を促す
といった働きがあります。
さらに、アディポネクチンには脂肪の燃焼に役立つ働きがあります。
脂肪の蓄積防止と燃焼の促進と入口と出口の両面で脂肪に作用する働きは、ダイエットに期待が持てますね!
レシチン・コリンの脂質の代謝促進作用
大豆にはレシチンが含まれています。レシチンは細胞膜の主成分で、脳神経や神経細胞を構成するリン脂質の1種です。また、レシチンにはコリンが構成要素として含まれています。
このレシチンとコリンには、
- 脂質の代謝を促進する
- コレステロールの抑制
といった働きがあります。まさに、ダイエットにもってこいの働きですよね?
さらに、大豆由来のレシチンにはコレステロールが含まれていないという特徴があるので、この点もダイエットに役立ってくれるかもしれません。
豊富なタンパク質
大豆は”畑の肉”と呼ばれることがあるのをご存知でしょうか?大豆は豊富なタンパク質を含むことから、そう呼ばれるのです。
タンパク質は筋肉を構成する成分として、人間が生きていく上で欠かせないものです。三大栄養素の一つであることからも理解できますね?
ところで、人間の無意識の活動で必要となるエネルギーを基礎代謝と言いますが、この基礎代謝を左右するのが筋肉量なのです。
筋肉量を増やして基礎代謝を向上させるのも、ダイエットを進めるうえで大切なポイントになります。
カロリーの消費を増やす基礎となる筋肉の強化、このような形でも大豆はダイエットに役立つのです。
酢大豆の作り方は?
酢大豆にはいくつかの作り方がありますが、ここでは、乾煎りして作る方法をご紹介します。
大豆を乾煎りすることで、生の大豆が持つ特有の臭いがなくなり、食べやすくなるためおすすめです。
<材料>
- 大豆:250g
- 酢:300ml
<作り方>
- 大豆を水でよく洗い、ザルに取って水気を切ります。
- 水気がなくなったら、フライパンに入れ、弱火で乾煎りしていきます。煎る時間は20分前後、全体的に茶色っぽくなるまで、軽く揺すりながら煎っていきます。
- 煮沸消毒した保存瓶に煎った大豆を入れ、大豆の高さよりも2cm程度上までお酢を注ぎます。
- 1日ほど経過し、大豆が膨らんで液面から顔を出したら、浸るようにお酢を継ぎ足します。
- さらに大豆がお酢を吸ったら、再びお酢を継ぎ足します。
これを繰り返し、大豆がお酢を吸わなくなったら完成です。3日目くらいから食べることができます。
※酢大豆は冷蔵庫で1カ月ほど保存できます。
食べる時の注意点は?
酢大豆はお酢を使った食品です。
お酢には健康を増進する作用がある反面、刺激が強く、摂取の仕方を誤ると体調を悪くしてしまう可能性があります。
多くの健康効果が期待できるからと言って多量に摂取してしまうと、食道や胃を荒らしてしまう可能性もあるため注意しましょう。
毎日の食事に酢大豆をちょい足しするだけの酢大豆ダイエット。お酢と大豆のダイエットに役立つ効果を良いところ取りした一石二鳥の方法です。効果を実感できるまで時間がかかりますが、手軽で安価なダイエット法なので、根気よく続けてみてください。
酢大豆ダイエットのやり方とその効果!簡単な作り方もご紹介!のまとめ
「酢」と「大豆」は、それぞれがダイエットに効果のあるとして名高い食材です。そんな酢と大豆を合わせた食品「酢大豆」は、果てしてどれくらい減量に貢献してくれるのでしょうか?
酢には、血糖値上昇を抑制して脂肪蓄積を防ぐ作用があります。最近の”飲むお酢”の流行は、この効能に注目したものなのでしょう。
一方で大豆には、代謝を促進する「ビタミンB群」や「大豆サポニン」が豊富に含まれています。さらに、食物繊維も多く含まれています。
食物繊維といえば便秘の解消ですね!便秘は消化吸収能力を減退させて、脂肪燃焼効率を悪くしてしまいますので、お通じに悩んでいる方には嬉しいですよね?
酢大豆を食べて、お酢と大豆のダイエット効果と健康効果を贅沢に活かしましょう!
記事の作成にあたっては記事中で触れた論文やサイトの他、以下の情報を参考にいたしました。
NHKライフ「酢が体にいい理由」
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「レシチン・コリンの効果と摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/lecithin.html