近年のダイエットは「〇△を食べないようにする」という食事制限が主流になっています。たしかに食事制限(食事コントロール)は、上手に実践すれば体調を崩すことなく短期間で痩せることができるでしょう。とはいえ、この「食事制限ダイエット」は、しばしば空腹感を伴ってストレスを感じてしまったり、栄養バランスが偏って体調に異変をきたしてしまうというところに弱点があります。そんな中でみなさんは、「食事」ではなく「時間」に制限をかけるアプローチのダイエット方法があるのをご存じでしょうか?その名も「8時間ダイエット」です。
海外で爆発的に広まったこのメソッドは、「食事」だけに目のいきがちだった昨今のダイエットの在り方を見直して、「食べる時間」という視点でより健康的・合理的に痩身効果を得ようとする方法です。それではいったい、「8時間ダイエット」とはいったいどのようなダイエットメソッドなのでしょうか?「8時間」の意味するところとは?さっそくみていきましょう!
8時間ダイエットとは?
8時間ダイエットとは、一日のうちの「連続8時間以内」に食事を済ませるという方法のことです。
例えば、一日の“最初”の食事を朝7時にとったとしましょう。すると、そこから8時間ぶん時計の針を進めていくと15時になりますよね?この15時は、一日の「最後の食事」と捉えるタイムリミットです。
【朝7時に1度目の食事】⇒【15時に2度目(最後の)食事】ということになります。これ以降は、水の他には何も口に入れてはいけません。
このように、8時間ダイエットは、仮に朝7時スタートの場合、7時~15時のあいだにとられる都合2度の食事を「一日の食事」と考えるのです。
8時間ダイエットは効果的と言われる理由とは?
その時間制限から、おのずと2食にせざるを得ない8時間ダイエットですが、今の習慣でも「1日2食」にしている人は少なからずいると思います。
同じ”1日2食”なのに、ダイエット効果が期待できる違いはどこにあるのでしょうか?
太りにくい時間帯とピッタリ合う
人間の体には肥満遺伝子ともいわれる「BMAL1(ビーマルワン)」というタンパク質があり、この成分が多く分泌される時間がもっとも太りやすいと言われています。
その時間帯は、だいたい22時くらいです。「夜食が太る」と言われるゆえんは、この「BMAL1」に根拠があるのです。
厄介なのは、夜食や間食をしなければこの「BMAL1(ビーマルワン)」にまつわる問題を回避できるわけではないということです。
もしも仕事の都合で遅めの夜食をとってしまった場合、どうしても消化が間に合わず、「BMAL1(ビーマルワン)」が分泌される22時頃にバッティングしてしまいます。
これでは、せっかく「食事制限」を心がけていても、遅めの夕食をとらざるをえないライフスタイルのせいで、ダイエット効果が妨げられてしまいますよね?
しかしその一方で、BMAL1は15時頃には分泌が少ないので、この時間に多少食べ過ぎてもそこまで肥満に影響がないのです。
もうおわかりいただけたでしょうか?そうです、今回のテーマである8時間ダイエットは、7時に朝食をとり、それから8時間後の15時に二度目の食事をするというケースで考えると、見事にBMAL1の特性に合致しているのです。
8時間ダイエットが高い痩身効果を期待できると言われるゆえんには、じつは「BMAL1(ビーマルワン)」との深い関連があると考えることができるのです。
胃腸の負担を減らすことで消化吸収能力が向上
8時間ダイエットは連続する8時間以内に一日の食事を済ませてしまう方法ですので、当然ですが、残りのかなりの時間で胃腸を“休める”ことができます。
消化吸収機能がほとんど停止した状態になりますので、胃腸のオーバーワークを防止できるというわけです。
こうして胃腸が休まるようになると、消化不良のリスクが減るほか、便秘も防ぐことができます。ダイエットと内臓の働きは、非常に密接な関係にあります。
胃腸(消化吸収能力&腸内環境)の状態が悪ければ肥満のリスクが高まり、脂肪燃焼効率が低くなると言われています。
消化吸収の力が弱ければ、効率的にエネルギーを変換させることができなくなり、無駄に脂肪を体に溜めこむことになってしまいます。代謝が悪ければ、エネルギー消費効率が悪いために、脂肪燃焼がいっこうに進まないからです。
また、便秘の原因はいくつもありますが、「冷え性」もまた、便秘の根源としてよく知られている症状です。みなさんも経験があるかと思いますが、身体が冷えているときってお通じが悪くなりますよね?
それはひとえに、腸の働きが鈍くなっているからなのです。このように、胃腸がハードに働いている状態が続くと、肥満のリスクが高まってしまうことがおわかりいただけるでしょう。
8時間ダイエットは胃腸のオーバーワークを防いで胃腸を健康に保ち、エネルギーの吸収・消費効率を上昇させてダイエットに貢献してくれるのです。
さらにダイエット効果を上げるやり方は?
8時間ダイエットの効果をさらに上げる方法をご紹介いたします。
適度な運動
8時間ダイエットに限ったことではありませんが、適度に運動して筋肉を使うことは、このダイエット法の効果を高めるコツです。
「ボディビルダーはわかるけど、ダイエッターに筋肉は必要ないのでは?」と首をかしげる方もおられるかもしれません。しかし残念ながら、それは誤った認識です。むしろダイエットをするからこそ、ある程度の筋量が必要だと言えるのです。
「基礎代謝については,「運動療法を考える時には,摂取量と代謝・排泄量のバランスを保つことが重要で,摂取については食事,代謝には基礎代謝と活動代謝がある。基礎代謝は加齢とともに低下するが,筋肉量を増やすことによって増加させることができ,エネルギーが効率的に消費することができる」と報告されている。」
引用:山形県立保健医療大学「基礎代謝と握力の関係」
呼吸や血液の循環、体温の維持など、人間の生命を維持するために最低限必要となるエネルギー量のことを「基礎代謝」と言いますが、この基礎代謝は筋肉量に比例するのです。
代謝が上がれば上がるほど、エネルギーの消費量が多くなることを意味するため、そのエネルギー源である脂肪の燃焼効率が同時に高まることになります。
だからこそ、適度な運動で筋肉の維持・増強をはかることは、ダイエットをする上で非常に重要になるのです。
栄養価の高い食材を2種類食べる
1日24時間のうちの8時間以内に1日の食事を終わらせるだけ、という食事制限がこのダイエット法のポイントですが、事実上1日2食に食事回数が減ってしまいます。
今までの全体の食事量から考えると、摂取カロリーも大幅に減ることになります。となると、その食事で摂るべき食材もしっかり吟味することが必要になってきます。
8時間ダイエットを実践する際には栄養バランスを考え、
- 肉類(脂身が少ない部位)
- 卵
- 大豆製品
- 乳製品
- 野菜
- キノコ類
- ナッツ類
- 玄米・全粒粉パン
などの食材を2種類以上、欠かさずに食べるようにしましょう。
痩せた口コミは?
痩せるが期待できる8時間ダイエットですが、気になる口コミを見てみましょう。
8時間ダイエット
効果絶大!!!!開始3日目で、-1.5㌔
私にはあってるのかもな〰️?
1日3食は変わらず
食べる時間を変えるだけ?— 堀 RIMI (@rmkng6778) 2019年5月31日
3日で1.5kg、かなりのダイエット効果ですね!
シズラーであんな馬鹿みたいに食べたのに家帰って体重計乗ったら減っていたのでやはり私には8時間ダイエットが適切なようだ
— ざくろ (@zkr_0307vn) 2019年5月24日
この方はかなりの量の食事をしたようです。にもかかわらず、体重は減少していたとのこと。8時間ダイエットの効果は間違いなさそうです。
GW中にはかった体重、冬から3キロ増えたのでそこからまた8時間ダイエット開始。
昨日測ったら2キロ落ちてたよ!あと1キロはちょろいな。(と思いたい)
— Yukarista@靴デコアーティスト (@yukarista) 2019年5月22日
この方は第十が増えたのをきっかけに、再度8時間ダイエットに挑戦中のようです。2kgの減量に成功したようなので、効果は間違いなく出ているようです。
このように、8時間ダイエットについて好意的な感想が多く見られました。
一方で、
- 会社勤めしていると時間管理が難しい
- 空腹との闘いが大変
といった口コミもありました。
時間に拘束されるダイエット法であり、また、16時間は食事をしてはいけないという点で、かなりの忍耐が要求されるようです。
ダイエットに効果的であるのは間違いないようですが、ストレスから体調を崩してしまっては元も子もありません。
まとめ
8時間ダイエットは自分のライフスタイルと相談しながら、というのがこのダイエット法のポイントになりそうです。”時間厳守”を条件とするダイエット方法なので、生活習慣次第では取り組むのが難しい人もいるかもしれません。ただ、朝食抜きの生活をしている人には取り組みやすいとも言えます。