フルーツ甘酒でダイエットするなら飲むタイミングがとても大事になってきますが、ダイエット以外でも美容や健康にもおすすめで甘酒が苦手で飲めない人もフルーツを加えることでとても飲みやすくなりますので、飲む点滴と呼ばれる甘酒を是非取り入れてみてはいかがでしょうか。
フルーツ甘酒でダイエット効果を出すにはどのような方法が良いのでしょうか?近年、米と麹で作られた甘酒を用いたダイエットが話題となっていますが、この甘酒にフルーツをプラスしたものが「フルーツ甘酒」と呼ばれ、口コミでも人気が出てきています。甘酒本来の栄養にフルーツの栄養が加わり、さらに効果が高まることが期待できます。ここでは、甘酒の作り方やフルーツの栄養価の面から、期待できる様々な効果をご紹介します。
甘酒は夏バテ防止に用いられてきた!
「甘酒」というと、正月など特別な時に振る舞われるのが一般的です。
しかし、今でも俳句の夏の季語に用いられるように、古くは夏に飲まれる飲みものでした。
甘酒は非常に栄養価が高く「飲む点滴」とも言われています。昔の人々は、経験的にこれを知っていたのでしょう。夏バテ予防に甘酒を用いていたのです。
甘さのもとはブドウ糖
米麹で作る甘酒は非常に甘みが強いですが、砂糖は加えられていません。
この甘味は、麹菌の行う発酵により生まれた、ブドウ糖によるものです。
ブドウ糖は、摂取するとすぐにエネルギーとして使われます。そのため、甘酒は即効性のある栄養補給源として非常に優れているのです。
酒と言ってもノンアルコール
甘酒は、ノンアルコールの飲み物です。子どもでも、妊娠中の人でも、安心して飲むことができます。
日本酒と同様に、米と麹を発酵させて作ることから「酒」と呼ばれていると考えられます。
酒粕を薄め、砂糖を添加して作る甘酒もありますが、酒粕にはアルコールが含まれているため、子どもや妊娠中の人が栄養補給源として飲むのには適していません。
甘酒は誰でも飲める栄養ドリンク!
甘酒には、デンプンが糖化されたブドウ糖が豊富に含まれています。
ブドウ糖は、医療の現場で用いる栄養点滴にも含まれる、身体が効率よく利用できるエネルギー源です。
また、麹菌の繁殖の際に作られたビタミン群が豊富に含まれるため、甘酒は天然の栄養ドリンクと言えます。
甘酒に含まれるビタミン群
甘酒には様々なビタミンが含まれています。
ビタミンB1
ビタミンB1は「疲労回復のビタミン」とも呼ばれ、代謝の過程で必要な酵素の働きを助ける作用があります。
糖質の代謝を助け、エネルギーを作り出す働きをします。
ビタミンB2
ビタミンB2は脂質をエネルギーに換えたり、細胞の新陳代謝を促進する働きをします。
皮膚や粘膜の機能の維持や成長に関わり「美容のビタミン」、「発育のビタミン」と呼ばれます。
ビタミンB6
ビタミンB6は、アレルギー症状や発作を抑制する作用をします。また、免疫の維持・脂質の代謝を助ける作用もあります。
さらに、神経伝達物質の合成に関わり、精神状態を安定させます。ホルモンのバランスを整える作用もあるため、女性には嬉しいビタミンと言えます。
イノシトール
イノシトールは体内でも合成でき、欠乏症もないため「ビタミン様物質」とされる栄養素です。通常はミオイノシトールをイノシトールと呼びます。
イノシトールは「抗脂肪肝ビタミン」とも呼ばれ、肝臓に過剰に脂肪が蓄積されないようにコントロールする作用があります。
ビオチン
ビオチンは、ビタミンB群の一種で、エネルギーの代謝を助け、皮膚や粘膜の健康維持に必要な栄養素です。
また、ビオチンはアミノ酸や脂質の分解と代謝を助ける作用をします。
天然の必須アミノ酸が豊富な甘酒
甘酒の原料となる米の表面には、タンパク質が多く含まれています。麹菌が増殖する際に、このタンパク質をアミノ酸に変えるため、甘酒にはアミノ酸が豊富に含まれています。
甘酒に含まれるアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれる、9種類のアミノ酸です。
必須アミノ酸とは、体内では合成できないため、食品から摂取する必要があるアミノ酸のことです。
必須アミノ酸は、筋肉や血液、骨などの合成には欠かせない大切な成分です。
「ジャパニーズヨーグルト」と呼ばれる甘酒
甘酒には、米麹由来の食物繊維とオリゴ糖が含まれています。
食物繊維は便通を促し、オリゴ糖は胃や小腸で消化されずに大腸まで届き、腸内細菌の餌となります。
これにより腸内環境が整い、便秘や肌荒れの予防や改善に効果が期待できます。
また、乳酸菌も含まれ、腸のために嬉しい食品です。
そのため、甘酒は「ジャパニーズヨーグルト」とも呼ばれています。
どうしてダイエットになるの?甘酒の持つ様々な効果とは?
さて、気になる甘酒のダイエット効果を見ていきましょう!
脂肪燃焼が高まる!酵素の力
甘酒には、代謝に関わる酵素が数多く含まれています。
中でも「リパーゼ」は脂質を分解し、エネルギーに換える作用を持ち、皮下脂肪や内臓脂肪を燃焼しやすくします。
これらの酵素の働きにより、体内のエネルギーの循環がスムーズになり、運動などに必要なエネルギー産生の効率が向上することが期待できます。甘酒を摂取するとともに、日常的に軽い運動を取り入れることで、ダイエット効果が期待できます。
腸活で中から美しく!乳酸菌の力
先述した通り、甘酒はジャパニーズヨーグルトと呼ばれるように、乳酸菌が豊富です。
その整腸作用により、腸内環境が改善され、肌のコンディションがよくなることが期待できます。
また、腸内環境が改善されると栄養素の吸収もよくなり、ビタミン類の作用も高まると考えられます。
ビタミンには「代謝に関わる・抗酸化作用がある」など、多くの作用があります。これらの作用が高まることで、健康と美容に嬉しい効果が期待できます。
空腹を紛らわせ、イライラを解決!ダイエットの挫折を防ぐ
甘酒にはとろみがあり、腹持ちがよいため、過食の防止に役立ちます。
また、アミノ酸やビタミン類により自律神経が整い、ダイエット中に感じがちなイライラが緩和されることが期待できます。
リラックスしてよい眠りを!良質な睡眠はダイエットの基本
甘酒には、アミノ酸の一種のGABAが含まれています。
GABAには、神経を落ち着かせ、ストレスを和らげる効果があるとされています。
就寝前に甘酒を飲むことでリラックス効果が高まり、良質な睡眠をとることができると考えられます。
睡眠中は成長ホルモンが分泌され、肌や髪の生まれ変わりを促進します。毎日しっかりと眠れるということは、ダイエット、そして美容のために非常に大切です。
フルーツ甘酒の作り方!飲みやすく身体に嬉しい
栄養があることはわかったけれど、甘酒は苦手……という人でも、甘酒にフルーツを加えることでぐっと飲みやすくなります。
ここでは、飲みやすくおいしいフルーツ甘酒の作り方をご紹介します。
混ぜるだけのフルーツ甘酒
材料(1人分)
- フルーツ……目安として、りんごの場合は1/8個、バナナの場合は1/4本
- 市販の米麹甘酒……50ml
フルーツは皮をむき、ひと口大にカットします。
フードプロセッサーかミキサーで甘酒とともに撹拌します。
フードプロセッサーやミキサーがない場合には、フォークでつぶしたり、すり鉢でつぶしたりしてもよいでしょう。材料はフルーツ甘酒1杯分の目安です。好みによって増減してください。
甘酒も手作り!本格派のフルーツ甘酒
甘酒から手作りする本格的なフルーツ甘酒の作り方です。
<甘酒のもとの作り方>
ドロドロとした「甘酒のもと」です。飲む時は、水で薄めます。
材料(作りやすい分量:原液でコップ約6杯分)
白米……1合(もち米でも可)
乾燥米麹……200g
水……400ml
道具
炊飯器、温度計
作り方
- 米を洗い2合炊く時の水加減で水を加え、炊飯器にセットします。お粥モードがあればお粥モードで炊飯します。
- 乾燥米麹をボウルなどに入れ、手でほぐしておきます。
- お粥ができたら炊飯器の内釜を取り出し、水を1カップほど加えて混ぜ、お粥の温度を60度まで下げます。温度が高すぎると麹菌が働かず、うまく発酵しないため、温度に注意しましょう。
- お粥に米麹を加え、混ぜます。
- 分量の残りの水は、60度を超えないように注意しながら、少し温めてから4に加えて混ぜます。
- 内釜を再び炊飯器にセットし、フタを開けたまま竹ザルを乗せ、保温スイッチを押します。中の温度を50~60度に保つため、保温機能や室温に応じ、必要なら上からタオルなどで覆います。
- 2~3時間おきにかき混ぜ、発酵が均一に行われるようにします。また、時々隙間から温度計を差し込み、温度をチェックしましょう。
温度が50度以下では酸っぱくなり、60度以上だと甘くなりません。50~60度を保つように注意します。- 8時間程度発酵させると甘酒の完成です。トロッとしたお粥状で、甘い香りがすればOKです。
- 出来上がった甘酒を冷まします。そのまま常温に置いておくと、発酵が進み酸味が出るため、出来上がった甘酒は内釜ごと氷水に浸けるか、保存容器に移して冷蔵庫に入れて冷まします。
*完成した甘酒は、冷蔵庫で1週間ほど保存が可能です。
甘酒の酵素の作用を得たいので、火入れは行いません。
甘酒を飲むときは、甘酒と同量の60度程度のお湯で伸ばすようにしましょう。
甘酒が完成したら、好みのフルーツを加え、フルーツ甘酒として楽しみましょう。冷やしてもよいですが、冷たく冷やすと酵素が働きません。
甘酒に加えたい!おすすめフルーツと栄養価
甘酒に加えることで甘酒が飲みやすくなり、栄養価もアップするおすすめフルーツをご紹介します。
含まれるビタミンCはダントツのいちご
いちごには、果実100g中に50~100mgのビタミンCが含まれています。
これは、ビタミンCが豊富とされるレモンをはるかに上回ります。
普通のサイズのいちごを7~8粒食べるだけで、1日分のビタミンCを摂取できるほどです。
ビタミンCにはシミを予防するだけでなく、コラーゲンの生成を促し、シワを予防する作用があります。
さらに、いちごには腸内環境を整える水溶性食物繊維であるペクチンや、余分なナトリウムを排出するカリウムなども含まれ、美容に嬉しいフルーツです。
便通の改善に効果大のりんご
りんごには、ペクチンやカリウムが豊富に含まれています。
水溶性食物繊維ペクチンは、腸内で消化物やコレステロールを包み込み、体外に排出しやすくします。
また、腸内の乳酸菌の生育を促し、悪玉菌の活動を抑えるとされています。これが、りんごが下痢に有効とされるゆえんです。
また、りんごに含まれるカリウムは、ナトリウムを排出し、体内の水分バランスを整えます。
さらに、りんごの酸味のもとであるクエン酸は、疲労回復に効果が期待できます。
疲労回復に効果ありの桃
桃の主成分は「フルクトース」と呼ばれる糖分です。
これは「果糖」とも呼ばれ、砂糖よりも強く甘味が感じられる特徴があります。
このフルクトースは、体内で代謝の過程を経ずにエネルギーとなるため、疲労の回復に即効性があります。
また、桃にはペクチンが豊富に含まれ、便秘の予防に効果が期待できます。
さらにカリウムも含まれているため、余分な塩分を排出し、むくみを予防します。
エネルギー補給に最適:バナナ
バナナに含まれる糖質は、ブドウ糖・果糖・ショ糖など多様で、1日のはじめのエネルギー補給に適しています。
また、バナナにはビタミンB1、B2、ナイアシンなどのビタミンB群が豊富に含まれており、糖質やタンパク質が体内で代謝され、エネルギーになるのを助けます。
さらに、豊富な食物繊維やマグネシウムが含まれ、便秘の改善効果が期待できます。
リンパを整えアンチエイジング効果も:洋ナシ
洋ナシには「アルブチン」と呼ばれる成分が含まれています。
このアルブチンには、リンパの流れを整え、老廃物の排出を促進する効果があります。また、シミやくすみのもととなるメラニン色素の生成に関わる「チロシナーゼ」と呼ばれる酵素の働きをブロックし、美白に効果があると言われています。
その他にも、数種類のポリフェノールを含み、アンチエイジングの効果が期待できることや、豊富に含まれる食物繊維により腸内環境の改善が期待できます。
風邪と便秘予防に:みかん
1日に2個食べれば1日分のビタミンCを補給できると言われるほど、みかんにはビタミンCが豊富に含まれます。
ビタミンCは肌の弾力を保ち、シミやくすみを予防します。
また、風邪を予防するとともに、鉄分の吸収を助けます。疲れやストレスの多い人にもおすすめの栄養素です。
さらに、みかんには成長促進作用があるビタミンA 、むくみの改善に効果が期待できるカリウム、便通を改善する食物繊維が豊富に含まれます。
アレルギーや眼精疲労の緩和にブルーベリー
ブルーベリーには、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富に含まれています。
アントシアニンには強い抗酸化力があり、活性酸素を除く作用があります。その作用として、眼精疲労の緩和や生活習慣病の改善があり、近年注目されている成分です。
さらに、ブルーベリーには抗酸化ビタミンであるビタミンEとビタミンCが含まれています。ビタミンEは活性酸素の働きを抑制し、過酸化脂質の発生を防ぎます。
活性酸素を除去すると、ビタミンEはその活性を失いますが、ブルーベリーにはビタミンCが含まれるため、ビタミンEとビタミンCを同時に摂取することで再び活性を取り戻します。
フルーツ甘酒を飲むタイミングは?目的別に分けて効果大!
ダイエット効果を出すためには飲むタイミングというのが重要になってきます。
目的別にみていきましょう!
1日のエネルギーを効率よく生み出す:朝食時
起床後に朝食の一部として摂取するのがおすすめです。
甘酒とフルーツに含まれるビタミンやアミノ酸により、エネルギー効率が向上することが期待できます。
また、ブドウ糖を摂取することで脳の活動が活発化するため、朝のエネルギー補給に向いています。
間食を防ぎ、ダイエット効果アップ!おやつ代わりもあり!
間食の代わりに飲むことで、余分なエネルギーを摂取することなく小腹を満たすことができます。
空腹を我慢すると反動で過食気味になることがあるため、フルーツ甘酒で栄養補給しながら、お腹を満たしましょう。
1日の疲れを癒し、美肌にも:就寝前
就寝前に飲むことで、必須アミノ酸を摂取できるとともに、肌細胞の新陳代謝を促し、シミ・そばかすを防ぐ効果が期待できます。
また、ビタミンB群の効果により、疲労回復の効果も期待できます。
フルーツ甘酒で美味しくダイエット!美容と健康効果アップ?のまとめ
フルーツ甘酒は、甘酒の栄養とフルーツの栄養を効率よく摂取できる優れたドリンクです。ダイエットサポートや、美容と健康のために、是非活用しましょう。甘酒はもともと米からできているため、カロリーは低くありません。ダイエットに嬉しい成分が含まれているとはいえ、飲み過ぎないように注意しましょう。甘酒が苦手な人でも飲みやすいフルーツ甘酒に、是非トライしてみてはいかがでしょうか。