「畑のお肉」と言われる「大豆」。みなさんも、この食品が豊富な「たんぱく質」を含んでいることはすでにご存知でしょう。今回紹介するのは、この大豆を使った大豆ダイエットです。大豆はダイエットとあまり関係がないようにも思えますが、巷ではこの食品を利用したさまざまな方法が支持されています。
ではいったい、大豆ダイエットとはどのような方法で行うのでしょうか? また、大豆のダイエット効果とはいったい何なのでしょう?本記事では、日本人に馴染み深い伝統食材である大豆に迫っていきます。
大豆ダイエットとは?
大豆ダイエットとは、普段の食生活に大豆をプラスすることで行うダイエット方法です。
ダイエットと言うと、やはり食事制限を強いられるダイエットをイメージしがちですよね?確かに食事制限をするダイエットがとても増えています。
他にも一定のものをひたすら食べるダイエットも多いのではないでしょうか?こういった偏ったダイエット方法は体重こそ減量出来ても全く健康的ではないものがほとんどです。
痩せても肌や髪にツヤがなくなった、体調を崩しやすくなった。それではせっかく綺麗になるためのダイエットでも意味がありません。
そんな中、大豆ダイエットは今の食事を減らすどころか、むしろプラスするというダイエット法なので、健康的に痩せることができるのです。
大豆ダイエットの効果やメリットは?
「大豆」に秘められたダイエット効果についてまとめていきましょう!大豆の主なダイエット効果を4つにまとめてみました。
ビタミンB群による代謝促進機能
「ビタミンB群は、それぞれ助け合いながら、脳や神経、皮膚などを健康に保つビタミンです。また、ビタミンB群は、炭水化物をはじめとする三大栄養素の代謝やエネルギーの産生を補助するはたらきもあります。肉体労働などエネルギーを大量に消費する人は意識してとる必要があります。」
引用:わかさ生活 わかさの秘密「ビタミンB群」
まずはビタミンB群の健康効果です。ダイエットは、摂取カロリー < 消費カロリー の関係が成り立てば成功にグッと近づきます。
この点、このビタミンB群には代謝を促進し、脂肪の燃焼効率を高める働きがあるので、ダイエット効果が期待できるのです。
大豆サポニンの脂肪燃焼促進機能
「((筆者注)サポニンは)腸で吸収されたブドウ糖が脂肪酸と合わさるのを防ぎ、余分な脂肪の蓄積を抑制します。脂肪の蓄積が予防できるので肥満予防になります。大豆サポニンにはアディポネクチンの分泌を促進する働きがあります。アディポネクチンとは脂肪細胞から分泌される物質で、動脈硬化や糖尿病を予防する働きがあります。またアディポネクチンには脂肪の燃焼を促進する働きもあります。」
引用:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「サポニンと効果と摂取量」
苦み成分として知られるサポニンは、主としてマメ科の植物に含まれる成分です。
サポニンには
- 脂肪の蓄積を防ぐ
- アディポネクチンの分泌を促す
といった働きがあります。
さらに、アディポネクチンには脂肪の燃焼に役立つ働きがあります。
脂肪の蓄積防止と燃焼の促進と入口と出口の両面で脂肪に作用する働きは、ダイエットに期待が持てますね!
レシチン・コリンの脂質の代謝促進作用
大豆にはレシチンが含まれています。レシチンは細胞膜の主成分で、脳神経や神経細胞を構成するリン脂質の1種です。また、レシチンにはコリンが構成要素として含まれています。
このレシチンとコリンには、
- 脂質の代謝を促進する
- コレステロールの抑制
といった働きがあります。
まさに、ダイエットにもってこいの働きですよね?
さらに、大豆由来のレシチンにはコレステロールが含まれていないという特徴があるので、この点もダイエットに役立ってくれるかもしれません。
参考:公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット「レシチン・コリンの効果と摂取量」
豊富なタンパク質
大豆は”畑の肉”と呼ばれることがあるのをご存知でしょうか?大豆は豊富なタンパク質を含むことから、そう呼ばれるのです。
タンパク質は筋肉を構成する成分として、人間が生きていく上で欠かせないものです。三大栄養素の一つであることからも理解できますね?
ところで、人間の無意識の活動で必要となるエネルギーを基礎代謝と言いますが、この基礎代謝を左右するのが筋肉量なのです。
筋肉量を増やして基礎代謝を向上させるのも、ダイエットを進めるうえで大切なポイントになります。
カロリーの消費を増やす基礎となる、このような形でも大豆はダイエットに役立つのです。
大豆ダイエットの方法は?継続的に大豆を摂取する!
このようにダイエットに貢献してくれる成分が豊富に含まれる大豆ですが、どのように活用するとその効能を堪能できるのでしょうか?
まずは基本的な理解として、「大豆ダイエットが食事制限ダイエットではない」ことに注意しましょう。大豆ダイエットは、ふだんの食事に「大豆料理」を積極的に取り入れるのが基本的な方法です。
「そんなのでほんとうに痩せるの? みそ汁は毎日飲んでるけど、それだけで痩せたら苦労しないよ・・・」そう思われる方も、当然おられるでしょう。
じつは大豆ダイエットは、「これさえ食べれば劇的に痩せる!」という即効性のある方法ではありません。あくまでも、ふだんの食生活に気を遣う(カロリーを抑える)ことが大前提であり、そのさいの補助食品として大豆を活用するだけなのです。
大豆を使った食品には、豆腐や納豆、味噌の他にも、
- 豆乳
- 厚揚げ
- 油揚げ
- がんもどき
- おから
- きな粉
- 湯葉
などがあります。
また、忘れてはいけないのが枝豆ですね!
湯葉は別として、他の食品はどれも私たちの食卓におなじみのものばかりです。ただ、これらの大豆食品も、味噌汁の他は、毎日食卓に上るかと言うと、そうでないという方がほとんどなのでは?と思います。
継続的な摂取がこのダイエット方法のポイントですが、味噌汁・豆乳は比較的容易とはいえ、毎日コツコツ大豆製品を食べ続けるのは、意識しなければ思った以上に大変かもしれません。
素材としてストックしておこう!
お馴染みの食材ばかりとは言え、コツコツ続けるのが意外と難しい大豆ダイエット。負担を少なく続けるには「常備菜」の形でストックできる食品があるのが一番ですね?
蒸し大豆
大豆ダイエットのおすすめのレシピは、実はとってもシンプルな蒸した大豆です。
作り方は以下の通りです。
- 乾燥大豆を8時間以上水に浸す。※水洗いを交えつつ、3回ほど水を取り替えましょう。浸す水は大豆の10倍が目安です。
- 鍋の大きさに合うざるに大豆を広げます。※蒸気がまんべんなく行き渡るように。ざるは金属製でも竹製でも構いません。
- 鍋でお湯を沸かし、沸騰したところに「2」をざるごと入れます。
- 中火で1時間ほど蒸します。※お湯がなくならないように注意しましょう。
- 蒸し具合を確認します。柔らかく潰れれば完成、固いようであれば様子を見ながら蒸しましょう。
- 粗熱を取って完成です。
冷蔵庫では3・4日ほどしか日持ちしませんが、蒸し大豆は冷凍保存も可能です。薄く平らに広げた状態で冷凍すると、パキパキと使いたい分だけ”割って”取り出すことができます。
これは大豆をただ単に蒸し上げるだけです。味付けはされていないので、これをベースにいろいろな大豆料理に応用しましょう。
塩をふってポリポリつまむのもよし、サラダのトッピングやスープの具など、アレンジも簡単です。
これを常備しておけば、毎日続けて大豆を食べ続けることができますね!
炒り大豆
炒り大豆と言われて皆さんはイメージ出来ますか?あの節分の時に食べる、まさに大豆そのものというような状態のものです。
作り方ですが、
- 乾燥大豆を8時間以上水に浸す。※水洗いを交えつつ、3回ほど水を取り替えましょう。浸す水は大豆の10倍が目安です。
- ざるにあけて余分な水気をきる。※半日ほど乾かしましょう。
- フライパンで強火で炒ります。※焦げ付かないように気を付けましょう。遠火でフライパンをふるのがコツです。
- パチッと皮が弾ける音がしたら弱火にして炒り続けます。※15分ほど。ときどきフライパンをふって、焦げ付かないように気を付けましょう。
これで出来上がりです。
固めの食感と香ばしい香りが魅力です。こちらも蒸し大豆と同じく、「素材」として様々なアレンジが可能ですよ!
この方法は「短期間で痩せるダイエットではない」ということを理解しておきましょう。あくまでも、日ごろから低カロリーな食事に気を遣いつつ、大豆の効果を補助的に応用するのが正攻法スタイルなのです。それゆえ、ダイエットの初級者にオススメしやすいメソッドだと言えるでしょう。
大豆はダイエットに向かないのか?効果的なやり方とその方法とは?のまとめ
畑のお肉と呼ばれる大豆は日本人に馴染み深く、日常に取り入れやすい食材です。ところで、この大豆がダイエッター達が喜ぶ成分をたくさん含んでいることはご存知ででしょうか?
ビタミンB群による代謝促進機能、大豆サポニンの脂肪燃焼促進機能。さらにレシチ・コリンの脂質の代謝促進作用。良質なタンパク質で筋肉量増大の手助けなど嬉しい効能だらけです。
食事制限が多いダイエットの中で、今の食事にプラスして継続的に摂取するだけなのも魅力的です。
豆腐や厚揚げ、おから、きな粉などおなじみの食材としても豊富で色々なレシピに活用できますが、蒸し大豆、炒り大豆などにして素材としてストックしておくとさらに継続しやすくなりますよ!