12時間ダイエットは食事の制限などはないのに効果的にダイエットに成功した方が続出している方法ですが、どのようなルールがあるのでしょうか?12時間ダイエットは3食とファスティングを上手に行い無理なく効果的に痩せる事ができます。
12時間ダイエットの効果は食べてOKなのに、無理なく痩せられるというところがありますが、気を付けるのは食べる時間だけです。これまでダイエットを頑張っても痩せなかった人は、食事量を減らすことにより代謝が低下している可能性がありますので、そんな方は、生体リズムを整えることで痩せやすくする「12時間ダイエット」に、是非ご注目ください。
12時間ダイエットのルールとは?
12時間ダイエットにはいくつかのルールがあります。
きちんと把握しなければ効果も半減してしまうので、始める前にチェックしていきましょう。
食事は起床後12時間以内に済ます
「12時間ダイエット」の名の由来通り、このダイエット方法では、起床してから12時間の間に食事を済ますのがルールです。
食事を摂取する時間を制限することによるダイエット効果は、海外で行われた実験で実証されています。
通常14時間の間に食事をしていた肥満体型の被験者たちが、食事時間を10~12時間以内に限定することを3週間継続した結果、平均で3.27kg体重が減少したとされています。
起床から12時間の間は、食べ物から摂取したカロリーをエネルギーとして消費しやすいと言われています。
起床後12時間の間に食事を済ませると太りにくいとされるのは、このためです。
12時間の間、食事をとらないことがポイント
夕食後から翌日の朝食まで、12時間の断食時間があることも、このダイエットのポイントの一つです。
太りやすい夜間に食事をとらないというだけではなく、適切な空腹時間を設けることで胃腸が休まり、身体の代謝が活発になると言われています。
ただし、空腹時間が長すぎると、その反動で次の食事量が増えたり、エネルギー不足により筋肉が分解されるため、代謝が低下することもあります。
食事をとらない時間は、12時間を超えないように注意しましょう。
食事は1日3回
12時間ダイエットでは、適切な量の食事を1日に3回摂取します。
食事の回数を減らしたり、食事と食事の間隔が長いと、空腹により食事量が増える傾向がありますので、これを防ぐためにも食事を抜かないようにしましょう。
食事と食事の間隔は、朝食から昼食までが4~5時間、昼食から夕食までが5~6時間あくようにすることが理想です。
間食は1日200kcal以内
このダイエットではお菓子を食べることもできます。
ただし、お菓子を食べるのは食後ではなく、朝食と昼食の間や、昼食と夕食の間に食べるようにします。
また、お菓子を食べる場合には、1日に200kcal以内に抑えるようにします。
もし200kcalを超えてしまった場合には、夕食の主食を減らすことで調整します。
例えば、100kcalオーバーしてしまった場合には、夕食時のごはんを半分に減らすことでオーバー分を解消できます。
食欲は歩くことで解消
3度の食事と200kcalの間食をとっても、まだ食欲が満たされないこともあります。
過食に走りそうな時は、歩くのがおすすめです。
ウォーキングのように、運動をしようと意気込む必要はありません。ここで歩くことをおすすめする理由は、カロリーを消費するためではないからです。
「歩く」という行為には、自律神経のバランスを整える作用があります。
自律神経のバランスが整うと、ダイエットや仕事などによるストレスが緩和され、食べたいという欲求が弱くなります。さらに、普段歩かない道を通ることで、目から入った情報が刺激となり、快楽ホルモンが分泌されます。
このホルモンは、モチベーションを高める働きをしますので、ダイエットへのやる気も高まります。
ウォーキングなどの運動を義務づけると、仕事などでノルマを達成できなかった時に罪の意識が生じます。これがストレスとなり、ダイエット挫折のきっかけとなることもあります。
運動を義務づけるのではなく、食べたいのを紛らわすために少し歩くくらいが、運動を負担なく続けるためのポイントとなります。
食事内容にひと工夫で痩せやすく
12時間ダイエットのメリットは、食べてはいけないものがないという点です。
通常のダイエットでは、食事内容に制限を受けることが多く、これがストレスとなりリバウンドにつながります。
しかし、12時間ダイエットでは、食べてはいけないもの、避けるべきものはありません。ただし、好きなものを好きなだけ食べてよいというわけでもありません。大切なことは「適切な量・内容の食事」です。
一般に太りやすいとされるものを食べたい時には、朝食や昼食で食べるようにします。夕食は控えめにし、エネルギーを余らせない工夫をしましょう。
摂取カロリーを抑えすぎない
12時間ダイエットでは、食事をとるべき時間帯には、極度の空腹を避けるようにします。
食事量が少なく、カロリーを抑えすぎると、食後の血糖値が上がりやすくなります。
血糖値が急激に上昇するとインスリンの分泌速度も上がります。
インスリンは、食事から得た糖を処理する働きをしますが、余った分を脂肪細胞に送り込むため、脂肪細胞が肥大して肥満につながります。
タンパク質と野菜と主食のバランスを考え、満足感のある食事をとるようにしましょう。
夕食は20時までに終わらせたい
12時間ダイエットでは、20時までに食事を終えられることが理想です。
これは、次項でご紹介する体内時計に関わります。
夜間にカロリーが高いものや、消化の悪いものを食べることは避けるようにしましょう。
分食にして、夜間の食事も安心
仕事などの都合により、夕食時間が遅くなってしまう時には、夕方の段階で夕食分の主食を食べておくのがおすすめです。
おにぎりなどで糖質の補給をし、夕食は野菜や豆腐を用いたスープなどで済ませます。
野菜は柔らかく煮ることで消化がよくなり、豆腐は消化がよい上、優れたタンパク源です。
これは、カロリーを抑えるだけではなく、胃腸への負担を軽減するために必要な措置です。
夜遅くに食事をとると、食べ物を消化するために夜間も内臓を働かせる必要があります。本来であれば、夜間は昼間の疲れを癒す時間ですが、食べ物の消化のために内臓が働くと、身体の修復がおろそかになります。
夜遅くに食事をとる必要がある場合には、胃腸に負担をかけない工夫をしましょう。
意識して体内時計を整え、痩せやすい身体に
12時間ダイエットは「概日リズム(がいじつリズム)」と呼ばれる24時間周期で変動する生体内のリズムに則って行うダイエット方法です。
概日リズムは「サーカディアン・リズム」とも呼ばれ、日本では「体内時計」という呼び方が一般的です。
この体内時計は、光や温度、食事などの外界から受ける刺激によって随時書き換えられるため、不規則な生活をしていると狂ってしまいます。
12時間ダイエットでは、体内時計を正常にすることで、人体の持つ痩せる仕組みを正しく働かせることができるとされます。
早寝早起きが時差ボケを正す
現代人は夜遅くまで起きていることや、深夜の飲食により、体内時計が狂い時差ボケのような状態になっています。これを正すのが早起きです。
朝日を浴び、起床1時間以内に朝食を摂ることで、時計遺伝子のスイッチが入り、身体の持つ痩せる仕組みが動くようになるとされています。
そのため、まずは朝早く起き、朝日を浴びることを習慣にしましょう。
体内時計を無視しない
人の身体は、体内時計により活動に適した時間帯とそうでない時間帯が決められています。
活動が活発になる時間帯には、代謝が向上し、活動に適した状態になっています。反対に、就寝の間は心臓の拍動数や血圧が低下し、眠りに適した状態になります。
同時に、就寝の時間帯には、摂取した栄養素を脂肪として蓄積するために働く物質の分泌量が増えます。
この物質は「BMAL-1(ビーマル・ワン)」と呼ばれる、細胞内に存在するタンパク質の一種です。1日のうち22時から深夜2時の間に最も増加します。
BMAL-1は脂肪を増やすためのタンパク質や酵素を増加させるように指令を出すため、この時間帯に食べたものは体脂肪になりやすくなります。
従って、ダイエット中は深夜の食事は避けた方が無難であると言えます。
反対に、BMAL-1の分泌量が最も減るのが午後2時頃と言われています。
正午に昼食をとれば、消化・吸収は最も太りにくい時間帯に行われることになります。そこで、昼食は昼の12時頃を目安にとるのがおすすめです。BMAL-1は午後2時を過ぎると分泌量が増加しはじめるため、夕方から夜にかけては食事量や内容に注意するのがよいでしょう。
質のよい睡眠をとることも痩せるカギ
ダイエットには、睡眠をしっかりととることも大切です。
その理由は、成長ホルモンの分泌にあります。
「成長ホルモン」と言うと、子どもが身体を成長させるために必要なホルモンのように感じますが、成長ホルモンは成人にとっても健やかな身体を保つために必要なホルモンです。
このホルモンは、昼間に受けた紫外線やストレスなどのダメージにより傷ついた細胞を回復させ、皮膚や髪を健やかに保つ働きをしています。
また、脂肪の分解にも関わっており、成長ホルモンが正常に分泌されないと太りやすくなると言われています。
就寝する時間帯は関係ない?
従来は、成長ホルモンは22時から深夜2時の間に分泌が盛んになると言われていました。
しかし、現在は眠りに入る時間帯は関係ないという説が有力になっています。(※諸説あります)
成長ホルモンを分泌させるには、眠り始めてから3時間の間、良質な睡眠をとれればよいとされています。
成長ホルモンの分泌は、深い眠りに入っている時に起こるため、眠りを妨げる行為を避け、自然に入眠できるように心がけましょう。
睡眠を妨げるもの
就寝前には、眠りを妨げることを避けるようにします。
体温が一度上昇してから下降する際に眠りやすいと言われるため、ぬるめのお風呂で身体を温めたり、寝る2時間前までに軽めの有酸素運動を行うことがおすすめです。
また、アルコールやたばこ、カフェインの摂取は眠りを妨げるため、避けるようにしましょう。
さらに、寝る前に食事をとることや強い光を浴びること、パソコンやスマートフォンのライトを見つめることも避けるようにします。
12時間ダイエットとは?3食とファスティングで効果的に痩せる!のまとめ
ダイエットによる過度のストレスは、ダイエットの挫折だけではなく、リバウンドの引き金にもなります。なるべくストレスを減らし、継続して行えるダイエット方法を選択することが、ダイエット成功のカギです。
12時間ダイエットは、比較的制約の少ないダイエット方法です。食べる量には限度がありますが、食べてはいけないものはありません。運動の義務もないため、普段運動をする習慣のない人も無理なく続けることができます。これまでダイエットが長続きしなかった人も、是非トライしてみてください。