細い太ももになりたい女性は多いですが、運動してもダイエットしても太ももが細くならない場合は太くなってしまっている原因が違う事があり、原因別によって対策方法も変わりますので、すっきりした太ももを手に入れるためにはまずは自分のタイプをチェック。
すっきりと細い太ももは女性の憧れ。太ももを細くする手段は色々ありますが、太ももが太くなる原因は1つではないため、同じ方法を用いても結果が出る人と出ない人がいます。ここでは、太ももが太い原因別に、太ももを細くする方法をご紹介します。
骨盤の歪みで太ももが太いタイプ
骨盤が歪んでいる場合は、立ったり座ったりする動作で脚の外側の筋肉を酷使します。
これにより、太ももやふくらはぎの外側が張り、内側はたるんで脂肪がつきやすくなります。
骨盤の歪みは、様々な要因により引き起こされますが、女性の場合は月経によるホルモンバランスの変化や出産など、男性よりも骨盤に影響が出やすいため注意が必要です。
骨盤の歪みにより内臓が圧迫されると、排泄や代謝が妨げられる他、下半身の血行やリンパの流れが悪くなり、むくみを生じる場合もあります。
むくみも脚が太くなる原因ですので、骨盤の歪みにより太ももが太くなるタイプの人は、骨盤を正してあげることが重要です。
骨盤が歪む人の特徴とは?
骨盤が歪んでいる人は、以下のような特徴があります。
- 靴の底のすり減り方が均等ではない(底が外側からすり減る、左右片方のみ底がすり減るなど)
- イスに座る時に脚を組む癖がある
- 立つ時に、どちらか一方の足に体重をかける
などがあります。
骨盤を正すエクササイズ
ひと口に「骨盤の歪み」と言っても、その状態は様々です。
厳密に言うと、骨盤そのものが歪むのではなく、骨盤周辺の関節に歪みが生じ、骨盤の位置がずれます。
歪みが生じる関節は「股関節」、「腰仙関節」である場合が多く、骨盤が前傾している場合や、後傾している場合は股関節の歪み、骨盤が左右に傾いている場合には腰仙関節の歪みが原因です。
こうした骨盤を正すには、ストレッチと筋力トレーニングの2つを組み合わせて行うのがおすすめです。
ストレッチにより骨盤周辺の筋肉を柔軟にし、可動域を広げることと、筋力トレーニングによって骨盤を支える筋肉をつけることにより、骨盤の歪みにアプローチをかけていきます。
骨盤まわりの筋肉をほぐすストレッチ
- 仰向けに横になります。
- 寝転んだままでぺたんこ座りをし、脚がW字の形になるようにします。
- 痛みを感じる位置で、10~20秒キープします。
- 1度脚を伸ばし、今度は膝を開いて左右の足の裏をつけ、脚の形がひし形になる位置まで合わせた足を持ってきます。
- 膝や背中が床から浮かないように、自分に向かって引き寄せられるだけ足を引き寄せ、少し痛みを感じる位置で10~20秒キープします。
*どちらも、息を止めずに、ゆっくりと深い呼吸を意識しながら行ってください。
また、身体に力が入らないように注意します。
骨盤底筋とインナーマッスルを鍛えるエクササイズ
- 膝を伸ばして座ります。
- 骨盤を左右交互に動かし、骨盤の動きだけで前に進みます。
- 前に進んだら後ろに下がる、といった動作を30歩ずつ行います。
手は腰に添えるか、胸の前でクロスして行いましょう。
骨盤を動かし、骨盤の動きで前後に進むようにします。
脂肪やセルライトで太ももが太いタイプ
むくみや、筋肉が発達することにより太ももが太いというのではなく、脂肪がつき脚が太くなっている場合もあります。
さらに、脂肪に老廃物が絡んだセルライトも脚の太さの原因に。
脂肪やセルライトにより太ももが太い人の原因は?
脂肪やセルライトにより太ももが太い人は、以下のような特徴があります。
- 太ももの肉を指でつまむことができる
- 膝のまわりにも肉がついている
- 太ももを両手で絞るようにすると、表面がでこぼこに見える(セルライト)
- お風呂は湯船に浸かることがなく、シャワーで済ませることが多い
などがあります。
脂肪で脚が太い場合
脂肪の蓄積を予防するためには、筋肉を使うことが大切です。
脂肪により脚が太い原因としては、食事による摂取カロリーが多いというだけではなく、運動不足によるところも大きいと考えられます。
一定の筋肉量を維持し、これをしっかり使う生活をすることで、代謝が上がり脂肪が増えにくくなります。
ただ単に脂肪のせいで太ももが太い場合には、ダイエットにより体脂肪自体を減らしてあげることが、太ももを細くするための手段となります。
ただし、太ももにつく脂肪は皮下脂肪のため、内臓脂肪に比べ減らすのが難しいという特徴があります。
気長にダイエットに取り組み、少しずつ減らしていきましょう。
具体的な方法は、以下の通りです。
1.食事制限と運動で体脂肪を減らす
ダイエットのための食事制限というと、厳しいものを思い浮かべがちです。
しかし、厳しい食事制限は長続きしない上、痩せにくい身体の原因となります。
ダイエット中に心がけたいことは、緩やかな糖質制限とバランスのよい食事です。
糖質は、炭水化物とも呼ばれ、体内に取り込まれるとブドウ糖に分解される栄養素のことです。
主にごはんやパン、麺類などの主食を指しますが、野菜の中でもさつまいもやじゃがいも、大豆以外の豆類などの糖質を多く含む食品は「糖質」として扱います。
ダイエット中は、糖質の摂取量に注意します。
糖質の摂取後に血糖値が上昇すると、インスリンと呼ばれるホルモンが分泌され、血液中の糖を処理します。その際に、処理しきれずに余った分を脂肪として身体に蓄積してしまうため、糖を余らせないことが重要です。
脂肪により太ももが太い場合には、おそらく過食の傾向があると思われますので、まずは食事内容を見直し、痩せやすい食事に変えていきましょう。
食事の際は、以下の点を守りましょう。
- たっぷりの野菜をはじめに食べる。
- 脂肪分の少ない肉や、魚からタンパク質を摂取する。
- 主食は食事の最後に、自分のこぶし1個分程度まで。
- よく噛んで食べる。
- 間食はなるべく避ける。糖質を多く含むおやつを食べる際は、温めた豆乳と一緒に食べる。
- 夜遅くの食事は避ける。
また、運動としては、ウォーキングやストレッチなどを習慣にすることをおすすめします。
食事制限により摂取カロリーが減れば、身体に蓄積された脂肪は減少します。しかし、ともに筋肉量も減少するため、食事制限だけに頼るダイエットは代謝の低下を招きます。
適度な運動をとり入れ、筋肉量を維持することが重要です。
最もよいとされるのは、有酸素運動と無酸素運動のどちらも行うことです。運動は毎日ではなくてもかまいません。時間がとれる時や、細切れを1日に何度も行うのでもよいので、1日に30分以上、週に3回以上の運動を心がけましょう。
自身に合った方法で、ダイエットを継続していきましょう。
2.脂肪を燃焼する手助けをし、体脂肪を効率よく減らす
無理なく続けられ、手軽な方法として、おすすめしたいことは「緑茶を飲む」ことです。
緑茶にはカテキンが豊富に含まれています。
このカテキンには、食事からの脂肪の吸収を緩やかにするとともに、体脂肪を燃焼しやすくする作用があります。
食事の際、食事とともに緑茶を飲む、運動前に緑茶を飲む、といったちょっとした努力で、体脂肪を減らしやすくなるため、是非トライしてみてください。
3.マッサージを行い、脂肪を柔らかくして代謝しやすくする
部分痩せを狙う場合には、ただダイエットをしてもあまり効果は期待できません。
太ももの脂肪をピンポイントで減らしたいなら、マッサージにより血行やリンパの流れをよくし、脂肪が代謝しやすい状況を作ってあげるのがおすすめです。
*具体的なマッサージ方法は、以下のセルライトを改善する方法のマッサージの項を参照してください。
セルライトで脚が太い場合
セルライトが形成される原因としては、血行やリンパの流れがよくないことによる老廃物の停滞です。
本来は、身体に不要な老廃物は、血流やリンパの流れに乗り身体を巡り、体外へ排出されます。しかし、これが滞ると老廃物が脂肪と結合し、セルライトが形成されます。
また、老廃物や水分が排泄されずに体内に残ると、代謝が悪くなり冷えを生じます。この冷えによっても血流やリンパの流れが滞り、セルライト形成の原因となります。
一度セルライトが形成されると、より流れが阻害されます。するとセルライトが大きな塊となり、さらに流れが悪くなる悪循環に陥ってしまいます。
原因別のセルライト対策
セルライト形成の要因には、以下の4点があります。
- 代謝の低下
- 運動不足
- 食事
- 生活環境
セルライトができる原因はどれか1つだけによるものではありませんが、1番近いと考えられる原因を正して、セルライトにアプローチをかけていきましょう。
原因別の問題点を解決しながら、セルライトを解消しやすくするマッサージを行い、頑固な脂肪を落としていきましょう。
1.代謝の低下→代謝を上げることが先決!
汗をかきにくい、下半身だけではなく上半身も冷えを感じる、便秘気味……。
代謝が低下していると、熱を作り出す機能が弱いため、身体が冷えやすくなります。
また、冷えは内臓の動きを鈍くするので、胃腸の働きが低下し、便秘などのトラブルを起こしやすくなります。
代謝が低下している人に共通する点としては、過去に食事制限によるダイエットを繰り返したり、極端に運動量が少ない点が挙げられます。
もちろん、加齢による代謝の低下もありますが、いずれの場合も身体にとっては望ましくないため、改善していくことが大切です。この場合、まずは身体の代謝を向上させ、身体の冷えをとってあげるところからスタートしましょう。
食事量を減らすダイエットはやめる
既に代謝が低下してしまっている人は、まずは食事制限などのダイエットをストップしましょう。
食べたものからエネルギーを得て熱を作り出す働きは、生命を維持するためになくてはならない機能です。食べないということは、この働きを十分に行うことができないということです。
ダイエットをしていると、食べることが悪いことであると感じることもあるかと思われますが、食べないダイエットはリバウンドを招くため、かえって効率が悪いのです。
代謝を上げる食事は、
- 適切な量の糖質(炭水化物)
- タンパク質
- 脂質
- ビタミン
- ミネラル
- 食物繊維
といった栄養素を、バランスよく摂取できる食事です。
1回分の食事の適切な量の目安は、以下の通りです。
- 糖質(ごはんなど):自分のこぶし1個分
- タンパク質(肉や魚、大豆製品など):指の部分を除いた手のひら1枚分
- 野菜類:非加熱の野菜なら両手のひらで1盛分、加熱したものなら片方の手のひらに1盛分
さらに、代謝をよくするために、次のような工夫をするとよいでしょう。
タンパク源として、赤身の肉を食事にとり入れる
赤身の肉には「L-カルニチン」という物質が豊富に含まれています。
L-カルニチンは、ミトコンドリアでの脂質の代謝に関与します。脂質の代謝をスムーズに行うために必要な物質です。
また、動物性のタンパク質は筋肉量を増やし、身体の代謝を向上させるためにも必要です。
ダイエットのためには、肉の摂取を避けないことが重要なのです。
ビタミンB群を摂取する
糖質やタンパク質、脂質の代謝にはビタミンB群が必要です。
糖質をエネルギーに換える際には、ビタミンB1が補酵素として働きます。
また、タンパク質をアミノ酸に分解し、アミノ酸を代謝する際に必要なビタミンはビタミンB6です。さらに、脂質が分解された脂肪酸を燃焼する際にはビタミンB2が必要です。
これらが多く含まれる食品には、以下のようなものがあります。
- ビタミンB1:豚肉・豚肉の加工品(ハムやベーコンなど)・たらこ・うなぎ・きなこ・いくら・海苔など
- ビタミンB2:レバー・焼きのり・うなぎ・粒うに・すじこ、納豆・魚肉ソーセージ・いくら・たらこ・いわし(干し)など
- ビタミンB6:牛レバー・ビーフジャーキー・まぐろ・かつお・いわし(丸干し)・鶏肉・きなこ・塩さけ・さんま・焼きのりなど
有酸素運動と無酸素運動を行う
ウォーキングなどの有酸素運動と、高速で行うスクワットなどの負荷が高い無酸素運動を組み合わせて行います。
これにより、効率的に脂肪を燃焼できるだけではなく、身体が運動に慣れてしまい、省エネ運転になることを予防できます。
代謝の低下している状態は既に省エネモードですので、運動をして筋肉を使い、筋肉量を増やしてエネルギーを使う身体になりましょう。
2.運動不足→まずは歩く!からスタート
運動が嫌いな人だけではなく、
- 買い物などに出かける際に近場でも車を利用する
- エスカレーターを利用する
など、普段から身体を動かさない手段を選択している人は、この習慣を正すところから始めましょう。
近い場所までは歩く、階段を利用する、といった心がけが大切です。
筋肉は、皮下組織を支持する働きも担っています。
加齢により脂肪の重量が増えると、筋肉で脂肪を支えきれなくなるため、たるみの原因になります。
セルライド対策だけではなく、たるみ予防のためにも、筋肉量を増やしていきたいところです。
1日30分。週に2~3回「ただ歩く」
おすすめは、歩くことです。
ウォーキングのように、しっかりとした運動を意識しなくても問題はありません。
まずは、全く運動をしない状況を改善することからスタートしましょう。おすすめは、週に2~3回、1日に30分程度歩く習慣をつけることです。
余裕があれば、就寝前にストレッチなどをとり入れてみましょう。
厳しい運動をノルマにすると挫折しやすいため、運動が苦手・嫌いという人は、まずはただ歩くことから始めてみましょう。
また、運動不足の人は代謝が低下しやすいため、代謝低下の改善方法も参考にしてみてください。
3.食事→正しい食事を知り、セルライトを予防
普段、脂肪分が多い食べ物や、味つけの濃いものを好んで食べている人は、食事内容を見直す必要があります。
脂質を過剰に摂取すると、血中のコレステロール値や中性脂肪値が上昇します。
血液がドロドロになり、コレステロールが血管壁につくと、血管そのものが狭まります。血行が悪くなり、代謝が低下するだけではなく、生活習慣病のリスクを高めてしまうため、脂質の摂取過剰は避けるようにしましょう。
また、味の濃いものはむくみの原因となります。
他にも、水分をあまり摂取しない人や、身体を冷やす食べ物を好んで食べる人も注意が必要です。
食事のせいでセルライトができてしまうタイプの人は、以下の点に注意しましょう。
- 塩分・糖分・脂質の摂取量に注意する。
- 水やお茶などで十分に水分を摂取する。
- 洋食よりも和食中心の食事にシフトする。
- よく噛んでゆっくりと食べる。
- 身体を冷やす食べ物(冷たい食べ物・飲み物の他、南国産のフルーツや砂糖)は避け、間食や夜食を控える。
むくみに悩む人は、つい水分の摂取を控えてしまいがちですが、水分を摂取しないと老廃物を排出する働きが低下してしまいます。
むくんでいる場合には、身体の冷えを避け、塩分の摂取量を見直してみてください。
濃い味付けの食べ物ばかりを食べていると血液が濃くなるため、濃度を調整するために水分を身体に溜め込むようになります。
まずは、上記の点に注意して食事内容を見直してみましょう。
4.生活環境→自律神経を整えることを優先
冷暖房を強く効かせた部屋で過ごす人や、補正下着で普段から身体を締めつけている場合、またハイヒールを履く習慣がある人などがこのタイプです。
また、お風呂は湯船に浸からず、シャワーで済ましている人、不規則な生活を送っている場合にも、セルライトができやすくなります。
自律神経が乱れると代謝も乱れる
環境が原因でセルライトができてしまう理由は、自律神経が乱れるためです。
冷暖房により、常に快適な環境下に身体が置かれていると、身体は暑さや寒さに合わせて身体の機能を調節することを怠ってしまいます。
また、補正下着やハイヒールは、末しょう神経の正常な働きを阻むと言われています。
補正下着で長時間身体を締めつけていると、筋肉が常に緊張と疲労を感じることになります。すると、脳が身体が外部から刺激を受けていると認識するため、自律神経の乱れの原因になると言われています。
また、補正下着による締めつけは冷えの原因にもなるため、注意が必要です。
ハイヒールは、外反母趾の原因になります。
外反母趾により歩行のバランスが悪くなると、頭でバランスを取ろうとするため、首に重度のストレスがかかります。すると、頭蓋骨と首の境目の自律神経を圧迫してしまうため、自律神経の働きが低下するおそれがあります。
自律神経が整う生活を心がけて
自律神経は、環境に合わせて様々な機能をコントロールしています。
自律神経の働きが鈍ると、水分の代謝がうまく行えず、余分な水分が体内に蓄積され、むくみの原因となります。
むくみは冷えを招くため、セルライトができやすくなってしまいます。
さらに、自律神経による体温調節や血液循環の調整がうまくできなくなると、冷えが生じます。自律神経が乱れる原因を正し、セルライトを改善していきましょう。
以下の点に注意しましょう。
- 冷暖房は弱めに設定し、外気に触れる時間を増やします。自然の環境に身体を置き、自律神経を働かせることが大切です。
- 補正下着や、極端に高いハイヒールは避けます。
- 交感神経と副交感神経の切り替えを上手にできるようにするために、質のよい睡眠をとり、活動の時間とリラックスする時間のメリハリをつけるようにします。
セルライト解消をサポートするマッサージ
原因別に問題点を正すとともに、マッサージを行うことで冷えを改善していきます。
リンパの流れがよくなると、老廃物や余分な水分が排出されやすくなるため、セルライトの改善・予防になります。
ポイントは?
- マッサージは、入浴後などの身体が温まった状態で行うと効果的です。
- マッサージは1日に5~10分、毎日継続して行うことで効果が期待できます。
- 月経期間中や体調の悪い時には、マッサージを休むようにしましょう。体調のよい時に行い、無理はしないようにしてください。
方法は?
- 両手で太ももを掴み、太ももの表面が柔らかくなったと感じるまで、膝上から足のつけ根までをさすり上げるようにして、リンパを流します。この時、力を入れすぎないように注意します。リンパは、皮下の浅いところを流れているため、力を入れすぎるとリンパ管を圧迫してしまいます。
- 太ももが温まってきたと感じたら、先ほどよりも強めに肉を掴み、セルライトのある部分を中心に手首をひねるようにしてセルライトをほぐしていきます。
- 最後に、太もも全体を叩いてほぐしていきます。
むくみにより太ももが太いタイプ
下半身がむくむことにより太ももが太い場合には、むくみを改善する必要があります。
むくみは脚のだるさだけではなく、冷えを招きます。冷えは血行やリンパの流れを悪くするため、老廃物が滞り、脂肪細胞と結びつくことでセルライトを形成します。
日本の成人女性のおよそ8割は、肥満・痩せを問わず太ももやふくらはぎ、お尻まわりにセルライトがあるとされています。
現在むくみにより脚が太い場合は、将来的にセルライトが形成される可能性があるため、まずはむくみを改善し、セルライトを予防しましょう。
脚がむくむことにより太ももが太い人の特徴は?
以下のような特徴があります。
- 冷え性である
- 立ち仕事やデスクワークなど、同じ姿勢で過ごすことが多い
- 冷たいものが好き
- 脛を5秒ほど指で押すと、すぐには元に戻らない
女性の場合、塩分を摂りすぎたり、アルコールを摂取しなくても日常的にむくみを生じる人が多い傾向にあります。
これは、女性の方が男性に比べ筋肉量が少ないことが関係しています。
筋肉量が少ない上、筋肉を使わないこともむくみの原因となります。
筋肉を使わないと、基礎代謝が低下してしまいます。
また、筋肉はポンプの役割を果たしており、血液やリンパ液を心臓に向かって押し上げるため、下半身の筋肉がしっかり機能しないと下半身に余分な水分が溜まりやすくなります。
むくみの改善には、以下の点を心がけるようにしましょう。
1.1時間以上同じ姿勢をとらない
仕事などで座っている時間が長い人は、1時間に1回は立って動くようにするのがおすすめです。身体を伸ばしたり、肩や首回りのストレッチを行うのもよいでしょう。
座ったままで行うことができる、足指の体操もおすすめです。
靴を脱ぎ、かかとだけを床につけ、足の指をきゅっと限界まで丸め込み、グーの状態にします。
その後、思い切り指を広げ、パーの状態を作ります。これを繰り返し行うことで足の裏の筋肉が鍛えられ、血流がよくなります。
2.ふくらはぎの筋肉を使う
ふくらはぎの筋肉は、背伸びの運動により鍛えることができます。
立っている時に小まめに背伸びを行う習慣をつけるだけでも、むくみの改善効果があります。
また、座っている時は、時々足首を回すようにするとよいでしょう。こうした習慣をつけることでふくらはぎの筋肉を鍛えることができます。
3.塩分の摂取量に気をつける
味の濃い食べ物はむくみの原因となります。
インスタント食品や、出来合いのお惣菜を食べる機会が多い人は、塩分の摂取量に注意してください。
厚生労働省が推奨する1日当たりの食塩の摂取量の上限は、2015年版では、
- 18歳以上の男性が8.0g未満
- 18歳以上の女性の場合は7.0g未満
となっています。
加工食品を食べると、どうしても塩分摂取量が多くなります。
コンビニエンスストアなどで売られているお弁当やお惣菜には、食塩の含有量が表示されています。
1日で摂取する塩分量を考慮しながら商品を選ぶようにするとよいでしょう。
4.むくみを改善する飲み物を飲む
むくみの改善のために水分の摂取を控える人がいますが、実はこれは逆効果です。
水分の摂取を控えると、身体は脱水症状を防ぐために、細胞内の水分を取り出して利用しようとするため、むくみは改善しません。
また、水分の摂取を無理に我慢すると、代謝の低下の原因にもなります。
ここでは、むくみの軽減が期待できる飲み物をご紹介します。
黒豆茶
黒豆茶には利尿作用があります。
飲み始めると、すぐにトイレの回数が増えることが実感できると言われています。
また、温かい黒豆茶を飲むことで、お腹がぽかぽかするため、夏場の冷え対策にも有効です。
ショウガ湯
生のショウガには「ジンゲロール」と呼ばれる成分が含まれています。
このジンゲロールには、血管を拡げて血行をよくする作用があり、足先や手指の先まで温まることが期待できます。
むくみの原因には冷えもあるため、身体を温め、むくみの改善につなげましょう。
コーン茶(とうもろこしの髭茶)
女性に特におすすめしたいのは、とうもろこしの髭茶です。
とうもろこしの髭茶には、利尿作用が期待できる他、月経前症候群(PMS)の症状を軽減する作用も期待できます。
血糖値を安定させる作用もあるとされるなど、様々な効果が期待できるお茶です。
水分補給はタイミングが大切
水分補給のタイミングとしては、まず起床後すぐにコップ1杯分の水分を摂取するようにします。
起床後すぐの水分補給には、是非白湯を飲んでください。
温かい白湯を飲むことで内臓が温まり、消化器官の働きがよくなります。
また、内臓は冷やすと働きが鈍るだけでなく、内臓温度が低下するごとに代謝が低下するとも言われています。起きてすぐの水分補給の際は、白湯で身体の中から温め、代謝を向上させましょう。
続いて、水分補給をすべきは食事の前です。この時も温かい飲み物を飲むことで、空腹が落ち着き、食べ過ぎを防ぐことができます。
さらに、入浴の前にもコップに1杯程度の水分を補給しましょう。そして、入浴後に1杯。
最後は、就寝前です。
寝る前に水分を摂るとむくむイメージがあるかと思われますが、就寝中は身体の水分が失われるため、寝る前にコップ1杯分の白湯を飲み、水分を補給しましょう。また、身体が温まることで入眠がスムーズになります。
水分補給の際は、ご紹介した飲み物や、砂糖が含まれないお茶や常温の水がおすすめです。1日に1.5リットルの水分を摂取することが理想です。
むくみを改善するマッサージ
リンパマッサージを行い、リンパの流れをスムーズにすることで、脚のむくみの改善につながります。
むくみの原因を正しながら、マッサージを毎日の習慣にしてむくみを軽減していきましょう。
1.まずは足の裏を押します。
両手で足を包みこむように持ち、親指を使って足の裏全体を押していきます。
2.次に、足の甲を押します。
足の裏と同様に、親指を使い甲の側をまんべんなく押していきます。同じ力で押していても、痛みを感じやすいところとそうでもないところがあります。痛みを感じるところは、少し力を弱め、重点的に押すようにしましょう。
3.足の指をマッサージします。
両足の指を10本全て、丁寧にマッサージしていきます。指のつけ根から指の先に向かい、1本ずつ手指の腹を押し当て、引っ張るようにしてもみほぐしましょう。
4.リンパマッサージをしていきます。まずは、ふくらはぎから行います。
足首から、膝の裏にあるリンパ節までを、左右の手を交互に使いながらさすり上げていきます。手のひら全体をぴったりと肌につけ、力をいれすぎないように注意しながらさすっていきます。
5.さらに、太ももをマッサージしていきます。
膝から脚のつけ根に向かい、太ももの内側を左右の手で交互にさすり上げていきます。太ももの内側をマッサージし終えたら、続いて太ももの外側も同様に行います。
太もものつけ根の部分には、むくみ解消のためにポイントとなる鼠径(そけい)リンパ節があります。入念にマッサージを行い、効果を高めましょう。
筋肉により太ももが太いタイプ
脚にスポーツに適した筋肉がついているせいで、脚が丈夫に見えてしまう場合には、脂肪により脚が太い場合とは根本的に対処法が異なります。
体脂肪の場合には、食事制限と運動で減らすことができますが、筋肉の場合は落とすことができません。
むやみに運動を行うと、反対に脚が太くなることもあるため、注意が必要です。
筋肉がついているせいで太ももが太い人の特徴は?
- 過去にスポーツをやっていた経験がある、或いは現在もやっている
- ヒールの高い靴をよく履く
負のサイクルを断ち切る努力を
過去にスポーツをしていた人は、現在スポーツをしていなくても筋肉がつきやすい特徴があります。
それは、過去に特定のスポーツに必要な筋肉が身体につき、筋肉の使い方にクセがあるためです。
特に、球技を行っていた場合には、下半身が鍛えられるため、太ももの全面やふくらはぎに特徴的な筋肉がついてしまいます。
人は、身体を動かす時に効率的に動くことができるよう、優先的に発達している筋肉を利用します。たとえ現在は必要ない筋肉であっても、無意識のうちに使っていれば、なかなか落とすことができません。
この負のサイクルを断ち切るためには、筋肉のつき方を変える必要があります。
太ももを細くするために必要なのは、ももの内側や後ろ側の筋肉ですが、スポーツによる筋肉が発達している人の脚は、太ももの全面や外側、ふくらはぎの外側など、全体的に外側に筋肉がついています。
筋肉のつき方変えて太ももをシェイプ
筋肉がつくことにより太ももが太い場合の改善法は、以下の通りです。
1.筋肉がつきすぎないように注意する
筋肉がついて太ももが太い場合には、これ以上余分な筋肉がつかないようにする必要があります。
過去にスポーツをしていた人は、ダイエットの際に運動をとり入れることが多いと思われますが、その際に注意したいのがジムでの運動です。エアロバイクをこぐ動作は、太ももやふくらはぎの筋肉に負荷がかかります。より筋肉を発達させる可能性があるため、避ける方がよいでしょう。
また、普段ハイヒールを履くこともおすすめできません。
ハイヒールを履いていると、常につま先立ちの姿勢になるため、ふくらはぎに負荷がかかります。目立ってほしくない筋肉が発達するため、高いヒールの靴は避ける方が無難です。
ただ、筋肉は血液を心臓に戻すポンプの役割をしているため、落とし過ぎてしまうと今度はむくみが生じる可能性があります。無理に筋肉を落とすのではなく、本来あるべき位置に筋肉をつけることを目標にしましょう。
2.筋肉をもみほぐす
太ももが筋肉により太い人は、筋肉と脂肪が混じったタイプの硬い脂肪がついています。
そこで、余分な筋肉と脂肪を落とし、太ももを細くしたい場合には、ストレッチとマッサージでよくほぐすことが大切です。
太ももをもみほぐすマッサージ方法
まずは、マッサージにより筋肉と脂肪をもみほぐし、脂肪が燃焼されやすい状態にしてあげましょう。
お風呂上がりの、身体がよく温まった状態で行うのがおすすめです。
- 床にあぐらをかくような姿勢で座り、両手で握るようにしながら、太ももの内側をまんべんなくほぐしていきます。
- 膝の上からスタートして、脚のつけ根に向かい、左右の手を交互に使って内ももをさすり上げていきます。
- 両手で内ももを掴み、左右交互に手を動かしながら、ももの肉を捻るようにして全体をもみほぐしていきます。
- 左右の手のひらで交互に内もも全体を軽く叩きます。
- イスなどに座り、両手でももの前面を掴み、体重を乗せるようにしながら全体を押していきます。
- 前ももの膝の上から脚のつけ根までを、両手を交互に動かしてさすり上げていきます。
- 前ももの肉を掴むようにしながら、両手を交互に使い全体をもみほぐしていきます。
- 左右の手のひらで、交互に前もも全体を軽く叩いていきます。
*マッサージの際は、ある程度の圧をかけてあげることが大切ですが、圧をかけすぎると筋肉を傷めるおそれがあります。心地よいと感じる程度の強さでもみほぐすようにしましょう。
3.ヨガでストレッチしながらインナーマッスルを鍛える
筋肉質の人が行う運動は、ヨガのようなゆったりとしたエクササイズがおすすめです。
外側の余分な筋肉を落とし、インナーマッスルを鍛えることにより代謝を高め、脂肪を燃焼させていきます。
ヨガは呼吸法を意識しながら様々なポーズを行うエクササイズの一種で、ポーズを行うことにより日ごろ使われない筋肉や関節を動かします。身体の柔軟性が向上するだけではなく、インナーマッスルが鍛えられ、体型維持に必要なしなやかな筋肉を増やすことができます。
女性らしい体型を目指す人には、是非おすすめしたいエクササイズです。
ヨガには様々なポーズがありますが、太ももにアプローチをかけるポーズをご紹介します。
太ももやせに効果が期待できるポーズ
三日月のポーズ
1.片膝立ちになります。
左膝を床につけ、立てている右膝に軽く両手を添え、重心を前にかけていきます。
2.頭上で手を合わせます。
両手を頭上にまっすぐに伸ばし、体重を左太もものつけ根にかけるイメージで、太ももをストレッチしていきます。後ろ脚の太ももが伸びているのを意識しましょう。
*反対側の脚も同様に行います。
太ももをすっきり細くする方法とは?原因別にアプローチ!のまとめ
太ももを細くするためには、太ももが太くなる原因にアプローチをかける必要があります。その上で、太ももを細くするストレッチやマッサージなどを合わせて行うことで、効率的に太ももをシェイプアップすることができます。ただし、部分痩せにはある程度の時間が必要です。数日間マッサージを行ったとしても、効果は目に見えてきません。根気強く取り組み、理想の太ももを手に入れましょう。