温活ダイエットはその名の通り冷えを改善して痩せやすくする方法ですが、効果的に行うにはどのような方法がよいのでしょうか?温活には運動や食事、そしてカイロを使った方法がありますので是非トライしてみてください。
温活ダイエットを効果的に行う方法とは?冷えに悩む女性は多いものです。身体に冷えを感じている人で、ダイエットがなかなかうまくいかない場合は、その冷えがダイエット効果を阻害している犯人かもしれません。また、美容面だけではなく、冷えは万病の元とも言われています。ここでは、冷えを改善してやせやすくなる「温活ダイエット」について詳しくご紹介します。
冷えは身体の機能を低下させる
現代人は、ストレスによる自律神経の乱れや、運動不足による筋力の低下などから、身体に冷えを生じやすくなっています。
身体が冷えると、ただ手足が冷たく不快なだけではなく、様々な不調が引き起こされます。
<冷えにより引き起こされるトラブル>
- 基礎代謝が低下し、太りやすくなる。
- 体温が低下することにより、免疫力が低下する。
- 内臓が正常に働かなくなり、消化機能が低下したり、生殖機能が低下したりといった問題が起きる。
- 月経痛がひどくなる。
- 血流が悪くなり、首まわりや腰などに凝りが生じやすくなる。
冷えによって生じるこれらのトラブルは、身体が温まれば改善されると考えられます。
温活で得られるダイエット効果とは?
温活で意識的に身体を温めることで、以下のような効果が期待できます。
代謝が向上し、痩せやすい身体に
体温がわずかに上昇するだけで、体内で消費されるエネルギーは大きく上昇します。
体温が高い人が太りにくいのは、何もしなくても消費されるエネルギーが大きいためです。
30代の女性の場合、1日の平均的な基礎代謝量は1170kcalとされています。体温が1℃上昇すると、基礎代謝は13%上昇すると言われています。つまり、この女性の場合は、1日に消費されるエネルギーがおよそ150kcalアップするということなのです。
これは、40~50分間のウォーキングをしたのと同等。
体温が高くなるということが、どれだけダイエットに影響を与えるかがわかります。
血流アップで臓器が活性化
体温が低い場合や、冷え性の場合、血管が収縮し血流が低下しています。
温活により体温が上昇すると、縮んでいた血管が拡がり、血流量が増えます。これにより、身体じゅうに酸素や栄養素が届けられ、臓器の働きも正常に。臓器が活発化すると、多くのエネルギーを消費するようになるため、脂肪の燃焼率も高まると考えられます。
臓器が活発化すると、便秘も改善される
身体の臓器の働きがよくなると、腸の蠕動運動が低下していたことによる便秘が改善されることが期待できます。
便秘の状態が続くと、エネルギー代謝に必要な栄養素をしっかりと身体に吸収できなくなります。すると、代謝が滞り、代謝されずに余ったエネルギーは体脂肪として身体に蓄積されます。
便秘は肥満の元でもあるため、改善するに越したことはありません。
4つの面からアプローチ!温活を実践しよう
冷えを改善し、体温を上げるためのアプローチ方法は、大きくまとめると4つほどあります。
ここでは、代表的な冷え改善の方法をご紹介します。
物理的に身体を温める
身体の外側から冷えにアプローチをかける方法です。
シンプルでよく知られた方法ですが、ポイントを押さえることでより効果がアップします。
1.入浴
冷えを改善するためには、熱いお風呂にゆっくり浸かるのが効果的と思われがち。
しかし、実はこれは誤りです。熱いお風呂に浸かると、自律神経のうち「交感神経」が優位に働きます。交感神経は血管を収縮させるため、末端部への血流量が少なくなってしまいます。きちんとお風呂に浸かっているのに、冷えが全然改善されない場合は、熱いお湯で長時間入浴している可能性が。
冷え性を改善するためには「39~40℃のぬるめのお湯」に、浸かる時間は「全身浴1:半身浴2」の割合で浸かるようにします。
浴槽に入る際は、必ずかけ湯をして、温度に身体を慣れさせてから。
まずは首までゆっくり浸かり、首を温めます。首をぬるめのお湯で温めると、副交感神経が優位になり、血管が拡張するため、血流量がアップします。ただし、首まで浸かってすぐに出てしまうと、温度の変化により自律神経が乱れてしまいます。
そこで、全身浴の次に半身浴を行い、身体を外気に慣れさせます。
入浴時間の目安は、全身浴が5分、半身浴が10分程度です。
これはあくまでも目安ですので、熱いのに無理をしてお湯に浸かっている必要はありません。心地よいと感じる時間で、ゆったりと入浴しましょう。
2.ポイントにカイロを貼る
貼るタイプのカイロを活用すると、長時間にわたり身体を温められて効果的です。
カイロを貼る時は、冷えを改善するポイントを狙って貼るようにしましょう。
・腰を沿った時に1番へこむ部分に貼る
へその裏側には「命門(めいもん)」、その左右に「腎兪(じんゆ)」と呼ばれるツボがあります。
これらのツボは、冷え性を改善し、内臓機能を高めるとされています。また、月経痛にも効果があるとされています。
・下腹部に貼る
へそから指4本分下に下がったところに「関元(かんげん)」と呼ばれるツボがあります。内臓を活性化させ、エネルギー消費量をアップさせるのに効果的です。
また、冷え症や月経痛の緩和にも。
・お尻の割れ目の少し上に貼る
ここには「仙骨(せんこつ)」と呼ばれるツボがあります。
ここにカイロを貼ると、骨盤まわり全体が温まります。腰まわりが冷えやすい女性には、特におすすめのポイントです。
・肩甲骨の間に貼る
肩甲骨まわりは、リンパが滞りやすい部位。さらに、上半身の血流が滞る場所でもあります。
肩甲骨の間にカイロを貼ることで、温められた血液が全身に届けられます。リンパの流れもよくなるため、余分な脂肪が蓄積されにくくなります。
<カイロを貼る時の注意点>
- 直貼りはしない
- 薄手のインナーで使用しない
- インナーは数枚重ねて貼るのがベター
- 暖房器具と併用しない
- 心臓の近くに貼らない
3.3つの「首」を温める
3つの首とは、首・手首・足首、といった「首」がつく部位のこと。
この部分を集中的に温めてあげると、重ね着をするよりもずっと温かくなりやすく、効果的です。
冬場は、ネックウォーマーやアームウォーマー、レッグウォーマーを活用し、ポイントで温めるようにしましょう。
また、夏場のエアコンの効いた部屋の中では、ストールやカーディガン、靴下などで冷えを防止。3つの首を冷やさないようにしましょう。
4.肩甲骨まわりを温める
肩甲骨のまわりには「褐色脂肪細胞」と呼ばれる脂肪細胞が多く集まっています。
この脂肪細胞は、刺激を受けると発熱する特徴を持っています。そのため、肩甲骨まわりを温めると、身体も温まると言われています。
肩甲骨が動くようなストレッチの他、カイロなどを用いて外から温めてあげることも有効です。
5.腹巻をする
お腹の冷えは、温活にとってマイナスです。腹部には重要な臓器が集中しています。この部位が冷えてしまうと、臓器の働きが低下し、身体の不調を招きます。さらに、腹部の冷えを改善するために全身の血液が腹部に集中するため、末端部がより冷えてしまいます。
腹部の冷えには、腹巻がおすすめです。
お腹とともに腰も温められるため、腰痛などの軽減にも効果的。
身体が温まる食品を摂取する
食品をとるだけで身体の中から温まります。
1.身体が温まる飲み物を活用する
・発酵茶……茶葉そのままを加工したお茶ではなく、発酵の工程を経たお茶には、身体を温める作用があると言われています。
発酵茶で最も手に入れやすいのは「紅茶」です。
また、半発酵茶の「ウーロン茶」や、後発酵茶の「プーアル茶」もおすすめです。
さらに、カフェインを気にせずに飲める冷え性にきくお茶は、
- 「ほうじ茶」
- 「タンポポ茶」
- 「黒豆茶」
- 「ごぼう茶」
など。ホットで飲むのがおすすめです。
ショウガを使ったドリンク
ショウガを加熱したものや、乾燥させたものには「ショウガオール」と呼ばれる成分が含まれています。
冷え性の人には、生のままのショウガよりも加熱・乾燥させたショウガがおすすめです。
ショウガ湯を作る場合には、ショウガに熱湯を注いで蓋をして、10分程度蒸らしてから飲むとよいでしょう。
スライスしたショウガを、電子レンジで加熱してから使用してもOK。
2.身体が温まる食材を毎日の食生活にとり入れる
身体を温める食材の特徴は「色は赤系」で、「寒い地方で食べられている」。
さらに「水分は少なく、硬い」、「味は塩辛い」ものです。
<身体を温める野菜>
ショウガ・にんじん・ごぼう・にんにく・玉ネギ・やまいも・長ネギ・大根・とうがらし・にら・しそ・パセリ
<身体を温める魚介類>
サケ・サバ・さんま・まぐろ・かつお・イカ・えび・牡蛎・あさり・しじみ・明太子・わかめ・昆布・ひじき
<その他身体を温める食べ物>
牛肉・鶏肉・豚肉・そば・梅干し・漬物・納豆・チーズ
また、調理をする時に使用する調味料の場合、身体を温めるものは、みそ・しょうゆ・塩、身体を冷やすものは白砂糖・酢・マヨネーズ・バター・植物油・科学調味料です。
筋肉量を増やす
筋肉を増やすことはダイエットに効果的です。
筋肉を鍛える
筋肉は、動かす際にエネルギーを必要とするため、熱が発生します。
筋肉が多いほど熱が作られ、身体が温かく保たれます。
反対に、脂肪は熱を発生させません。そのため、脂肪が多い部位は触れるとひんやりしていることも。
筋肉量を増やすためには、筋力トレーニングの他、様々な運動により意識的に筋肉を使う必要があります。
筋肉量は1日では増えません。
自身に合ったトレーニング方法を見つけ、無理なく継続していきましょう。
有酸素運動を行う
有酸素運動は、運動時に酸素を多く消費する運動です。
筋肉を動かす際に、脂肪や糖が酸素とともに消費され、体脂肪が燃焼されます。
その過程で、体温も上昇し、身体が温まりやすくなります。
おすすめの有酸素運動は「ウォーキング」。普段運動をしない人でも、気軽にトライすることができます。
姿勢よく、視線を下げずに、かかとから着地して親指の先で地面を蹴るように歩くのがポイントです。腕は大きく振り、早歩きで。息が上がらないように注意しましょう。
マッサージをする
冷えやすい部位をマッサージすることで、血液の流れがよくなり、冷えが改善されます。
<末端の冷えを改善するマッサージ>
身体の末端にある手先や足先は、身体の中でも特に冷えを感じやすい部位です。
マッサージとは言っても、難しいことはありません。
- 1本ずつ指の根本を握り、指先に向かい少しずつ、指を握っている方の手をスライドさせながら、そのたびにギュッと握るようにして血液を指先に流すようにします。
- 1本ずつ指の先端を掴み、指を根本から大きく回すようにします。
以上のマッサージを、手足の指全て、1本ずつ行います。
<お腹のマッサージ>
お腹は、指で指圧するのではなく、手のひらでぐるりと円を描くようにしながら圧をかけます。へそを中心として時計回りに、心地よい程度の力を入れてマッサージを行います。
どちらのマッサージも、入浴中か入浴後の身体が温まっている状態で行うのがおすすめです。
手指のマッサージは、冷えを感じた時に行うのもよいでしょう。
温活ダイエットの効果的な方法とは?身体の冷えをとるだけで痩せる!のまとめ
温活は、ダイエットだけではなく身体の調子を整えるためにも効果的です。冷えは臓器の機能を低下させるため「冷えを改善したら月経痛が軽くなった」「便秘が治った」という話も。毎日の心がけだけで痩せやすく健康な身体になるのなら、トライしてみて損はありません。是非、温活ダイエットで健康美人を目指してください。