ミリタリーダイエットは海外のみならず、日本でも注目を集めている話題のダイエット方法ですが、その効果とは?ミリタリーダイエットの特徴は何といっても食べながら短期集中で痩せられるという事なので、ダイエットに挫折しやすい人ほどトライする事をおすすめします!
ミリタリーダイエットの効果は何といっても短期集中型なので食べているのに痩せられるという事です。ミリタリーなんて字面だけを見ると、厳しい食事制限とエクササイズが必要なダイエットに思えますが、実はこのダイエットは手軽なダイエット方法なのです。今回は、しっかり食事をして短期間で効果が実感できる、ミリタリーダイエットについてご紹介します。
ミリタリーダイエットは食生活を変えるだけの短期集中型!
「ミリタリーダイエット」とは、その名の通り軍隊で考案されたダイエット方法です。
海軍が発祥であるため「海軍ダイエット」とも呼ばれます。さらには、何と食事メニューにアイスクリームが含まれるため「アイスクリームダイエット」とも。
アメリカの軍隊の栄養士が監修した食事プログラムを実践するだけで、短期間に効率よく痩せることができます。
軍に入隊したばかりの兵士が、訓練についていくために短期間で身体を絞るために考案されたとあり、主要なプログラムは3日間と超短期間なのが特徴です。
軍隊で行われるプログラムということで、ハードな運動が必要なイメージがあるかもしれませんが、一般的に行われているミリタリーダイエットでは簡単な食事制限を行うだけと、トライする際の敷居が低いのも魅力です。
食事制限3日間を含む1週間がダイエット期間!
ミリタリーダイエットの方法は、まずは3日間の定められた食事内容を守ることからスタートします。
そして、4日目から7日目までは1500kcal以内であれば何を食べてもよいとされています。
4日目以降のカロリー計算をするのが面倒であれば、はじめの3日間のメニューをもう一度繰り返してもよいでしょう。
既にメニューが決められている分、食べるものを迷わなくて済むので、食品のカロリーを計算するのが苦手な人は、定められたメニューを2サイクル繰り返すのがおすすめです。
ミリタリーダイエットでは、3日間のメニューは必ず決められたものを食べなくてはならないのですが、通常のダイエットが長いスパンで食事を管理するのに比べれば、3日間の我慢なんて簡単ですね。
ミリタリーダイエットは、我慢する期間が短いため、食べたいものを我慢するストレスが少なく、トライしやすいのもおすすめポイントです。
たった3日の我慢で済むなら、長期にわたるダイエットで挫折を繰り返してきた人も、気軽に取り組むことができるのではないでしょうか。
1週間で2~4kgの減量に成功
ミリタリーダイエットを行った人は、1週間で2~4kgほどのウエイトダウンに成功しています。
このダイエットで成果がでやすい人は、日ごろ食事量が多い人や、食事内容が偏った人であることが多いようです。
ミリタリーダイエットのプログラムでは、バランスのよい食事を摂取できます。
特に、ダイエット中に不足しやすいタンパク質を手軽に補うことができるメニューであることや、特別な調理が必要ない食品を組み合わせたメニューのため、面倒な調理が苦手という人も取り組みやすいプログラムとなっています。
これまで食事制限をしても痩せなかった人は、一度トライしてみてください。
バランスのとれたメニューにより代謝が改善され、痩せるきっかけが掴めるかもしれません。
ミリタリーダイエットの流れとメニュー
ミリタリーダイエットでは、
- 1日目の摂取カロリーは1400kcal
- 2日目は1200kcal
- 3日目が1100kcal
と、少しずつ少なくなるようにメニューが組まれています。
この3日間の定められたプログラムの後、4日目から7日目は、特に食べるものは指定されていません。
1日の摂取カロリーを1500kcal以内に抑えれば、スナック菓子なども食べることができます。(でも食べない方がダイエット効果が高いですね)
3日間のプログラムの後、摂取カロリーを1500kcalに抑える食事を4日間続けることで、リバウンドしにくくなるとされています。
1日目:総摂取カロリー=1400kcal
<朝食>
・コーヒー(または紅茶)1杯
・グレープフルーツ1/2個
・小さじ2杯分のピーナッツバターを塗ったトースト1枚(全粒粉パンが望ましい)
<昼食>
・コーヒー(または紅茶)1杯
・トースト 1枚(全粒粉パンが望ましい)
・ツナ缶 1/2缶分
<夕食>
・トランプカード大の肉(好みの肉を85g)
・いんげん 1カップ
・りんご 小サイズ1個
・バナナ 1/2本
・バニラアイスクリーム 1カップ
2日目:総摂取カロリー=1200kcal
<朝食>
・調理済の卵 1個
・トースト 1枚(全粒粉パンが望ましい)
・バナナ 1/2本分
<昼食>
・ゆで卵 1個
・カッテージチーズ 1カップ
・塩味のクラッカー 5枚
<夕食>
・ホットドッグソーセージ(パンなし)2本
・ブロッコリー 1カップ
・にんじん 1/2カップ
・バナナ 1/2本分
・バニラアイスクリーム 1/2カップ
3日目:総摂取カロリー=1100kcal
<朝食>
・チェダーチーズ 1スライス
・塩味のクラッカー 5枚
・りんご 小サイズ1個
<昼食>
・調理済の卵 1個
・トースト 1枚(全粒粉パンが望ましい)
<夕食>
・ツナ缶 1缶
・バナナ 1/2本分
・バニラアイスクリーム 1カップ
注意点は?
ミリタリーダイエットにトライ中は、水分をしっかりと摂取するようにします。
水分補給を行うことで、身体の中のめぐりがよくなり代謝が向上することが期待できます。
ただし、食事以外では、ジュースやお茶ではなく水を飲みます。どうしても水が苦手な場合には、カフェインの入っていないハーブティーは飲んでもよいとされています。また、コーヒーや紅茶には砂糖やミルクを加えてはいけません。どうしても甘味がほしい場合には、ステビアのみ使用が許されています。
食事の際のコーヒーは、カフェインが入ったものを飲むようにします。
カフェインは身体を冷やすためダイエット中の摂取は推奨されませんが、脂肪燃焼を促す作用が着目され1日目のみメニューに組まれているようです。
プログラムでは大量に摂取するわけではなく、メニュー以外ではカフェインが含まれるものを避けるようにということですので、安心して摂取してください。また、カフェインには利尿作用があるため、脱水症状を避けるためにも水分をしっかりと摂取しましょう。
プログラムで使用される食品を栄養面から解説!
なぜ、ミリタリーダイエットではこの食品が使われているのか?を詳しく見ていきましょう。
全粒粉パン
ミリタリーダイエットでは、食事の際のパンは全粒粉で作られたものであることが望ましいとされています。
全粒粉のパンは、小麦を原料とした普通の食パンと比べ、特別カロリーが低いというわけではありません。
普通の食パン100gあたりのカロリーは約270kcalであるのに対し、全粒粉のパンは約250kcalと、カロリー面ではそれほど大差ないのです。糖質量も食パン100gあたり約47gに対し全粒粉パンが約43gと、数字の面ではそれほど変わりませんが、なぜ全粒粉のパンがよいのでしょうか?
その理由は、全粒粉のパンに含まれる食物繊維の量にありました。
全粒粉のパンには、食物繊維が食パンのおよそ3倍量含まれています。
食物繊維が多く含まれる食品は腹持ちがよく、また摂取後の血糖値の上昇が緩やかになります。食後に急激に血糖値が上がると、インシュリンの分泌も急激になります。
インシュリンには、食品から摂取した糖を体脂肪として蓄積する作用があるため、血糖値が上昇しやすい食品は肥満を招きやすいのです。
血糖値の上昇速度を表すGI値を見てみると、食パンはGI値が90であるのに対し、全粒粉パンは50~60ほど。
同じカロリーを摂取したとしても、普通の食パンに比べて太りにくいことが言えます。
ピーナッツバター
ダイエット中にピーナッツバター?と思うかもしれませんが、実はピーナッツバターは非常に優秀な食品なのです。
ピーナッツバターには、いわゆる「悪玉コレステロール」を抑制し、動脈硬化などの病気を防ぐ「オレイン酸」と呼ばれる良質な脂質が含まれています。
また、ビタミンEやビタミンB6などの栄養素が含まれます。
ビタミンEは抗酸化物質として知られ、老化を防ぎ、細胞へのダメージを抑制する他、赤血球を作る際にも関与する大切な栄養素です。ビタミンB6は、月経前症候群対策にも効果があるとされています。
こうした栄養面でのメリットの他、午前中の早い時間帯にピーナッツバターを摂取することで、その日1日空腹を感じにくい傾向があるということがわかっているそうです。
間食や過食を防ぐために、朝食にピーナッツバターを摂取するのがおすすめです。
ツナ缶
マグロに含まれる成分である「EPA」は、缶詰にしても損なわれることはありません。
EPAには血液の流れをよくする効果や、脂質や糖質の代謝を促進する作用があると言われています。
さらに、ツナ缶には豊富なタンパク質が含まれています。食事制限をすると、タンパク源を十分に摂取できない場合が多く、必要なタンパク質を摂取できないと身体の筋肉量が低下してしまいます。
体脂肪は減らないのに筋肉が減り、結果としてダイエット前よりも体脂肪率が高くなる……といったことも起こり得るのです。
ツナ缶は高タンパクの上、脂質や糖質の代謝を促すEPAが豊富に含まれています。
ダイエット中のタンパク質の補給源として、是非取り入れたい食品です。
さらに、缶詰は開けるだけで食べられるという手軽さもダイエット向きです。面倒な手順を踏まずに摂取できる食品を選ぶことが、ダイエットを続けるためのポイントの一つと言えるでしょう。
メニューにアイスクリームが含まれる理由とは?
ミリタリーダイエットの中でも物議をかもすのが、メニューに含まれる「バニラアイスクリーム」ではないでしょうか。
ダイエット中はむしろ摂取を避けた方がよいと思われるアイスクリームがメニューに含まれるのには、理由がありました。
実はダイエットをサポート!バニラアイスクリーム
実は、バニラアイスクリームはダイエット向きの食品なのです。
ただし、アイスなら何でもよいというわけではありません。ポイントは「アイスクリーム」であるということです。
「アイス」として市販されているものには、実は数種類あるのをご存じでしたか?値段が安いものは大抵「ラクトアイス」と表記されていることと思います。ダイエットに選ぶべきは種類別の欄に「アイスクリーム」と表記されているものです。
中でも、最もダイエットに適したものは乳脂肪分が12%ほどのもので、なおかつバニラを使用したアイスクリームです。
バニラの香りの成分はリラックス効果があり、また食欲を抑制してくれるので、ダイエット中の食べ過ぎを防ぐことができます。
栄養バランスが良いのもポイント
高脂肪のバニラアイスクリームは、実は栄養バランスが良いのをご存じですか?
高脂肪バニラアイスに含まれる主な栄養素としては、以下のようなものがあります。
- カリウム:体内の余分なナトリウムを排出する作用があり、むくみの予防・改善に効果が期待できます。高血圧の予防の観点からも、摂取が推奨されている栄養素の一つです。
- ビタミンA:皮膚や粘膜を健康に保つのに必要な栄養素です。不足すると肌荒れが起きる他、皮膚や粘膜の抵抗力が低下し、ウィルスや細菌が体内に侵入しやすくなります。また、抗酸化作用が強いことでも知られる栄養素です。
- ビタミンE:ビタミンEには抗酸化作用があり、老化を防ぐことから「若返りのビタミン」とも呼ばれています。また、血管拡張作用があるため、冷え性の改善に効果が期待できます。
- ビタミンD:カルシウムやリンの吸収に関与するビタミンで、丈夫な骨や歯を作るのに不可欠です。
- ビタミンB1:糖質をエネルギーに変換する際に重要な役割を果たす栄養素です。不足すると糖質をエネルギーに換える働きが低下し、疲労物質が蓄積されるため、肩こりや腰痛が起きやすくなります。
- ビタミンB2:皮膚や粘膜の健康を保つ他、脂質を代謝しエネルギーに換える作用をするため、肥満の防止に役立つとされています。
- ビタミンB6:タンパク質の代謝や抗アレルギー作用があり、皮膚炎の予防に効果がある栄養素です。
- β-カロテン:野菜に多く含まれる抗酸化物質で、体内ではビタミンAとして作用します。皮膚や粘膜の健康を保ち、美肌に効果が期待できます。
アイスクリームには、これらの栄養素が含まれるだけでなく、タンパク質と脂質が豊富なため、代謝の向上が期待できます。
さらに、空腹が感じられにくくなるため、ダイエットを補助する意味で摂取するのがおすすめです。
ミリタリーダイエットは短期集中で効果的?食べているのに痩せられる!のまとめ
ミリタリーダイエットは、短期間で体重を落とせる夢のようなダイエット方法です。しかし、極度の食事制限は必要なく、またバランスの取れた食事を摂取するため、身体への負担が少ないのが特徴です。ダイエットを続けるのが苦手な人だけでなく、少し体重を落としたい時や、大事なイベントの前に身体を絞りたい時に是非トライしてみてください。