カカオニブはダイエットに効果的で、空腹によるストレスの緩和や食欲を抑制してくれるスーパーフードですが、効果的な食べ方や調理法は?ダイエットに挫折してしまう方はカカオニブを取り入れてみてはいかがでしょうか?
カカオニブダイエットの効果は食欲の抑制が期待できて、無駄な間食などを防いでくれます。ダイエット中は食べたいものを我慢したり、空腹と戦うストレスからイライラしがちです。こうしたストレスが過食を招き、食事制限をするたびにドカ食いしてしまい、ダイエットを途中で挫折する人もいるでしょう。そんな方にはカカオニブダイエットです!
食べることでハッピーに食欲抑制!
カカオニブダイエットは、カカオニブを食べて無理なく食欲を減らすダイエット方法です。
仕事などのストレスから、ついドカ食いしてしまいがちな人におすすめの食品がカカオニブです。
食欲の抑制の他、様々なダイエット効果が得られる上、ストレスを緩和してくれる成分が豊富に含まれています。
仕事の間に食べたり、おやつの代わりに取り入れるのがおすすめです。
「神の食べ物」と呼ばれるカカオ
欧米で注目される「カカオニブ」をご存じですか?日本ではあまり知られていませんが、カカオニブは欧米で認知度の高いスーパーフードです。
「スーパーフード」とは、一般の食品よりもビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素や健康成分を多く含む植物由来の食品のことを指しています。
カカオニブという名から推察できると思いますが、カカオニブはカカオからできています。カカオの学名は「Theobroma cacao(テオブロマ・カカオ)」。
これは「神の食べ物」という意味です。
カカオは、中南米原産のアオイ科の常緑樹で、その栄養価の高さから古くより滋養強壮に用いられてきました。
カカオニブは、このカカオ豆を発酵・乾燥させた後、焙煎して皮を除き、フレーク状にしたものです。
チョコレートの香りと苦味があり、噛みごたえのあるカリカリとした食感が特徴の食品です。
チョコレートと異なる点は、砂糖や乳脂肪分などが添加されていないため、カカオ本来のカロリーしかない点です。
そのカロリーは、1オンス(28g)で130kcal程度。1度に食べる量は5~6gのため、ダイエット中でもそれほどカロリーを気にせずに食べることができます。
ダイエットに嬉しいカカオニブの成分とは?
カカオニブにダイエット効果があるとされる理由は、その成分にあります。
ストレスからドカ食いに走るのを予防するなど、ダイエットで結果を出すことをサポートしてくれます。
ポリフェノール
カカオにはポリフェノールが豊富に含まれています。
その含有量は、他の食品のポリフェノール含有量よりも多く、お茶に含まれる低分子フラボノイド類の一つとして知られる「カテキン」や「エピカテキン」、これらが重合した「プロアントシアジン」類などが多く含まれていると言われています。
ポリフェノールは「抗酸化物質」と言われ、体内で作られる活性酸素を除去する作用があることで知られています。活性酸素は本来、体外から侵入するウィルスや細菌を撃退するために作られる物質ですが、ストレスなどにより体内に増え過ぎてしまうと、自身の細胞も傷つけてしまい、身体に様々な影響を及ぼします。
これに対抗するのが、ポリフェノールです。
ポリフェノールに期待できる作用としては、以下のようなものがあります。
アンチエイジング
過剰に産生された活性酸素は、身体の老化を招きます。
ポリフェノールはこの活性酸素を除き、細胞が傷つくことを防ぎます。これにより、活性酸素により起きる肌の老化(シミやシワなどのトラブル)や、血管の老化を抑制でき、若々しい身体を保つことができると考えられます。
動脈硬化の予防
活性酸素により酸化したLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が血管壁に付着し、血管が硬くなることを「動脈硬化」と言います。
ポリフェノールは、LDLコレステロールの酸化を抑制するため、動脈硬化をはじめとした、様々な生活習慣病を予防するのに役立ちます。
美肌
カカオポリフェノールを継続的に摂取することで、皮膚の角質層の水分の低下を防ぎ、潤いのある肌を保つ作用が期待できます。
また、紫外線のダメージにより生じる、皮膚の赤みが抑えられることも報告されています。
さらに、ポリフェノールには、ダイエットに嬉しい効果も期待できます。
体脂肪の蓄積を抑制
カカオポリフェノールには、体脂肪の蓄積を抑制する効果があることがわかっています。
定期的にチョコレートを食べ、運動をする習慣のある人は、BMIが低い傾向があります。
適度な運動とともにカカオニブを摂取することで、効率的に体脂肪を減らすことができると考えられます。
体脂肪の燃焼をサポート
カカオに含まれるカテキンの含有量は、緑茶のおよそ4倍とされています。
カテキンは、血圧や血糖値を低下させる作用の他、体脂肪を燃焼させる効果が期待できます。
テオブロミン
「テオブロミン」はアルカロイドの一種で、カカオの苦味のもととなる成分です。その名はカカオの学名の「Theobroma(テオブロマ)」に由来しています。
このテオブロミンは、カカオの他コーヒーやガラナなどにも含まれています。
脳を活性化させ、集中力を高める反面、リラックス効果もあります。
チョコレートを食べると、勉強や仕事の能率が向上すると言われますが、その理由はチョコレートに含まれる糖分だけではなく、このテオブロミンに由来するところも大きいと思われます。
テオブロミンには、以下のような作用があるとされています。
集中力の向上
大脳を刺激し、集中力や記憶力を高める作用があります。
リラックス効果
自律神経に作用し、脳内の「セロトニン」に働きかけ、リラックスさせる作用があります。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、心のバランスを維持するために必要な物質です。セロトニンがきちんと分泌されることで、過食を予防できることもわかっています。
冷え性の改善とむくみ対策
テオブロミンには毛細血管を拡張させ血流をよくする作用があるため、酸素や栄養素が末端にまで運ばれ、冷え性やむくみの改善に効果があるとされています。
代謝の向上
テオブロミンの血管拡張作用により、基礎代謝が向上することが期待できます。
代謝が低下すると、エネルギーを使わない身体になり、太りやすくなります。
テオブロミンを摂取することで、これを予防できると考えられます。
利尿作用
テオブロミンには、カフェインよりも強い利尿作用があると言われています。
生活習慣病の予防
テオブロミンには、脂肪分解作用があることがわかっています。そのため、高脂血症や生活習慣病の予防に効果が期待されています。
カカオニブにはポリフェノールが豊富ですが、このポリフェノールの脂肪燃焼促進作用が、テオブロミンの脂肪蓄積抑制作用を高め、体重の増加を防ぐ効果が高まることが期待できます。
アナンダアミド
「アナンダアミド」は、セロトニンやドーパミンと同様、脳内伝達物質の一つです。
快感や幸福感を司る物質と言われており、食べ物ではカカオにしか含まれていないとされています。
物質名の由来は、サンスクリット語の「アーナンダ(ananda)」で、
- 「内なる至福」
- 「恩恵」
- 「法悦」
- 「歓喜」
などの意味があります。
この物質には、その名の由来の通り、幸福を感じさせる作用があります。
また、精神安定作用、痛みを和らげる作用の他、うつ病の改善に効果があるとされています。
食欲の調節や睡眠にも関わっており、栄養素の不足やストレスから、精神的に不安定になりやすいダイエット中には、是非摂取したい物質です。
フェニルエチルアミン(PEA)
「フェニルエチルアミン」は、恋愛をした時の高揚感や、ドキドキ感を作り出す脳内物質です。
カカオの香りの成分でもあり、ウエストを引き締めるといった作用の他、食欲にも大きく影響します。
恋をすると食事も喉を通らなくなると言われますが、これはこの物質の作用によるものです。
フェニルエチルアミンを摂取することで気持ちが上向きになるとともに、食欲が抑制され、自然に少食になります。
従って、日常的にカカオニブを食べることで、無理なく食欲を抑制できると考えられます。
カカオプロテイン
カカオニブには「カカオプロテイン」と呼ばれる、一部が難消化性のタンパク質が含まれています。
難消化性のタンパク質は、摂取後に小腸で消化吸収されることなく、大腸まで届きます。これが細菌の餌となり、整腸作用が期待できます。さらに、腸に届いたカカオプロテインが便のかさを増すことにより、便通が促進されると言われています。
現代女性は、便秘を自覚している人が多いと言います。
また、20~30代の女性の5~6人に1人が痩せの傾向にあると言われており、食事量が少ないことにより、便通が滞っていると言われています。そこで、現代人が抱える便秘の改善法の一つとして「便のかさを増す」という方法が有効と考えられます。
食べる量が少なければ当然便の量も減り、排出されにくくなります。カカオプロテインは、現代型の便秘の改善に効果が期待できます。
食物繊維
カカオには、食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維には、コレステロールの低下や腸内環境の改善といった効果が期待できます。
この食物繊維が、カカオプロテインとともに便通の改善に貢献し、便秘による肌の不調や代謝の低下を予防し、ダイエット効果が高まることが期待できます。
カオニブに含まれる食物繊維は不溶性食物繊維ですので、摂取する際に水分を一緒に摂取すると効果的です。
カカオニブの摂取量と注意点は?
ダイエットに魅力的なカカオニブですが、注意点などはあるのでしょうか?
まずは摂取量を見ていきましょう。
カカオニブの摂取量は?
カカオニブの1日あたりの摂取量は、体重10kgあたり小さじ1杯とされています。
従って、体重が50kgの人の場合には、小さじ5杯までということになります。
なお、1回あたりの摂取量は5~6g程度が目安とされています。
甘みがなく、食べやすい形状ではないため、多量に摂取することはあまりないと思われますが、多量に摂取することは避けましょう。
摂取時の注意点は?
注意点も気になるところです。
摂取量に注意する
カカオニブには、カカオバターが豊富に含まれています。
カカオニブを摂取するとカカオバターも摂取することになり、食べ過ぎれば脂質の摂取過多になります。
また、カカオニブにはカフェインが含まれています。
少量を摂取した場合には、コーヒーに比べ影響は少ないと考えられますが、妊娠中や授乳中の人は摂取量に注意が必要です。
加熱しすぎない
カカオニブの栄養成分は熱に弱いため、加熱しすぎないことも重要です。
カカオニブを選ぶ際は、非加熱のものか、48℃以下の低温でローストされた「ローカカオ」をおすすめします。
おすすめの食べ方は?
カカオニブは、苦味が強く僅かに酸味のあるダークチョコレートのような味を持っています。
チョコレート特有のよい香りがするものの、甘みは全くないため、チョコレートの感覚で口にするとそのギャップに驚くことでしょう。
食感はナッツのようで、噛みごたえがあります。
苦味が苦手な人の場合は、おやつ代わりに食べるのは少し抵抗があるかもしれません。
フルーツとともにトッピングに
カカオニブには甘みがないので、単体だと摂取しにくい人は、シリアルやヨーグルトのトッピングにするのがおすすめです。
アイスクリームに乗せてもおいしいと言われますが、ダイエット中に積極的にアイスクリームを食べることはおすすめできません。
たっぷりのフルーツとシロップとともに、ヨーグルトやシリアルにかけて食べるのがよいでしょう。
フルーツの栄養を摂取できる上、カカオニブの様々な成分がダイエットをサポートします。
ドライフルーツと一緒にそのまま
レーズンやクランベリーなどのドライフルーツとともに食べるのもおすすめです。
ドライフルーツの甘みがプラスされ、味がよくなるとともに満足感もアップします。
また、ドライフルーツには、カリウムや食物繊維が豊富です。
甘みが強く、カロリーが高いため敬遠されがちですが、少量で満足感が得られることから、ダイエット中のおやつに向いています。
スムージーのトッピングにも!
フルーツをたっぷりと使用した、スムージーのトッピングとしてもおすすめです。
チョコレートと相性のよい、バナナやイチゴとよく合います。
カカオニブを振りかけることで、チョコレートの風味がプラスされ、スムージーがよりおいしくなります。また、ビタミンや食物繊維たっぷりのフルーツと一緒に摂取することで、美容効果が高まります。
トーストに乗せる
トーストにバターを塗り、きび砂糖などの精白されていない砂糖を振りかけます。
その上にカカオニブを振りかけると、チョコレートの風味がきいたおいしいシュガートーストとなります。
バターや砂糖を用いるため、カロリーは高くなりますが、食べたもののエネルギーを消費しやすい朝食に食べれば、太る心配はそれほどありません。
ダイエット中は食べたいものを我慢しがちなので、甘くて満足感のあるものを適度に食べて、ストレスを溜めないようにしましょう。
加熱調理が必要な料理は避ける
カカオニブに含まれる成分は熱に弱く、クッキーやケーキといった加熱調理を行うものには向きません。
カカオニブの成分の効果をしっかりと得たいなら、加熱することなく、そのまま摂取するのがおすすめです。
カカオニブを食べてダイエット!効果的に食欲抑制できる?のまとめ
摂取することでイライラする気持ちを鎮め、食欲を抑制してくれるカカオニブ。カカオニブを食べるだけで劇的に痩せることは考えにくいですが、ダイエットの敵であるストレスを緩和してくれるため、ダイエット中には是非活用したいものです。あわせて、適度に運動を行うことで、脂肪の燃焼が高まります。神の食べ物とも呼ばれるカカオの効果を、ダイエットに活かしてくださいね。