ダイエットを効果的に行うなら年代別に方法を考える事が大切ですが、性別によっても変わってきますので、基礎代謝や消費カロリーなどが違いますので、ダイエットを始めるなら年代に合った方法をチェックしてから行いましょう!
年代別によるダイエットの方法をポイントでご紹介しています。ダイエットと言うと、一番はじめに思い浮かぶことは「食べないこと」ではないでしょうか。確かに、肥満気味の人は過食傾向にあり、食生活を正せばほとんどの人が減量に成功するでしょう。しかし、効率よく減量する方法は、年齢や体質によって異なります。食事を減らし、毎日空腹に耐えているのに、少しも体重が減らない……という人もいるでしょう。
ここでは、年代別に「ダイエットを効率的に行うポイント」をご紹介します。
知っておきたい!「基礎代謝」と「消費カロリー」
ダイエットと言えば摂取カロリーと消費カロリーの差で成功が決まっていますが、成功を大きく左右するのが基礎代謝になります。
基礎代謝について
「基礎代謝」とは、私たちの身体が生命の維持に必要な仕組みを動かすために使われるエネルギーのことです。
体温を一定に保つ、内臓を働かせる、といったことに必要となる最低限のエネルギーが基礎代謝です。つまり、私たちが寝転んで全く動かなくても消費されるエネルギーであると言えます。
この基礎代謝量は、10代のうちにピークを迎え、年齢とともに低下していきます。
効率よくウエイトダウンするためには、この基礎代謝を無視することはできません。
ダイエットでは、食べることにより摂取するカロリーと、1日の生活で使われるカロリーの差が重要なポイントの1つとなるからです。
年齢別、体重1kgあたりの基礎代謝の目安は、以下のようになっています。
- 15~17歳(男性)27.0(女性)25.3
- 18~29歳(男性)24.0(女性)23.6
- 30~49歳(男性)22.3(女性)21.7
- 50~69歳(男性)21.5(女性)20.7
- 70歳以上(男性)21.5(女性)20.7
自身の基礎代謝量を算出するには、年齢・性別による基礎代謝量を確認し、体重をかけます。
例 体重50kg、35歳の女性の場合:50(kg)×21.7=1085kcal/1日
基礎代謝が低下すれば、消費カロリーが減るため、40代の人が20代の時と同じ食べ方をしていれば、食べ過ぎているわけではなくても自然に太っていきます。
ダイエットにおいては、この基礎代謝を考慮しつつ、自身の年齢に適った方法で減量していくのが理想的です。
摂取カロリーと消費カロリー
私たちは、上記の基礎代謝の他に、身体を動かすことによってもエネルギーを消費しています。
1日に実際に消費するカロリーの目安は、基礎代謝がおよそ70%、生活活動代謝(動くことによって消費するエネルギー)がおよそ30%であると言われています。
活動はそれぞれの仕事や生活パターンによって異なり、その内容によって活動の負荷が大きく異なりますが、上記の基礎代謝を7割と考えた場合の算出方法では、基礎代謝が1085kcalの人の場合は、生活の中での活動によるカロリー消費は465kcalとなり、1日の消費カロリーの目安は1550kcalということになります。
こうした計算からもわかる通り、基礎代謝は体重の多寡によっても変わります。
同じ年齢でも身長が高く、体重が平均よりも重くてよい場合には、摂取カロリーを多めにする必要があります。
理想的な食事は、1日の総消費カロリーとつり合いのとれた食事です。
ダイエットを行う場合には、まずは自身の基礎代謝量から、実際に消費されるカロリーのおおよその値を求めてみましょう。
あなたはホントに肥満ですか?肥満度を測るスケールとは?
痩せているのにダイエットをしたい!という方も多いですが、本当にダイエットが必要なのかを知る事も大切です。
BMI
ダイエットを始める前に、現在の自身の体型について知っておきましょう。
その体型がダイエットを必要とする体型かどうかを確認するとともに、ダイエットを行う場合にどこまで痩せるのが適切かを知るヒントになります。
肥満を測る尺度の1つに「BMI」があります。
BMIとは、「Body mass index」の略で、身長の2乗に対しての体重の比により体格を表す指数のことです。このBMIは、以下の式で算出することができ、BMIが22の時に最も有病率が低くなることがわかっています。
従って、健康な身体を維持する上で目指すべきBMIは22であるということになります。
BMI=体重(kg)÷身長(m)×身長(m)
現在BMIが高めの人は、BMIが22になることを目指してダイエットをするとよいでしょう。
なお、BMI22になるように体重を算出する式は、以下の通りです。
22×身長(m)×身長(m)
女性の場合は、BMI22という健康上の理想体重では、少し重いと感じることもあるかもしれません。
その場合には、以下の数値を参考にして、痩せすぎにならないように目標を定めてダイエットを行うとよいでしょう。
<BMIの目安>
- 18.5未満……低体重
- 18.5以上~25未満……普通体重
- 25以上~30未満……肥満・肥満度1
- 30以上~35未満……肥満・肥満度2
- 35以上~40未満……肥満・肥満度3
- 40以上……肥満・肥満度4
になります。
体脂肪率
もう1つ、肥満の度合いの尺度として参考になるのが体脂肪率です。
体脂肪は、皮膚のすぐ下につき、脂肪がついたことがわかりやすい「皮下脂肪」。
そして、直接目に見えにくく、内臓のまわりにつく「内臓脂肪」があります。
体脂肪率とは、この2種類の脂肪の総量が体重に対してどのくらいあるのかを示した数値です。
一般的な家庭用の体組成計でも計測できるため、肥満度を測るために体脂肪率を計ることもおすすめです。
体脂肪率による肥満度の目安は、以下の通りです。
<15歳:男性>
- やせ ~7%
- 標準(-) 8~14%
- 標準(+) 15~23%
- 軽肥満 24~28%
- 肥満 29%~
<16歳:男性>
- やせ ~7%
- 標準(-) 8~15%
- 標準(+) 16~23%
- 軽肥満 24~27%
- 肥満 28%~
<17歳:男性>
- やせ ~8%
- 標準(-) 9~15%
- 標準(+) 16~22%
- 軽肥満 23~27%
- 肥満 28%~
<18歳~39歳:男性>
- やせ ~10%
- 標準(-) 11~16%
- 標準(+) 17~21%
- 軽肥満 22~26%
- 肥満 27%~
<40歳~59歳:男性>
- やせ ~11%
- 標準(-) 12~17%
- 標準(+) 18~22%
- 軽肥満 23~27%
- 肥満 28%~
<60歳~:男性>
- やせ ~13%
- 標準(-) 14~19%
- 標準(+) 20~24%
- 軽肥満 25~29%
- 肥満 30%~
<15歳:女性>
- やせ ~17%
- 標準(-) 18~26%
- 標準(+) 27~35%
- 軽肥満 36~39%
- 肥満 40%~
<16歳:女性>
- やせ ~18%
- 標準(-) 19~27%
- 標準(+) 28~36%
- 軽肥満 37~40%
- 肥満 41%~
<17歳:女性>
- やせ ~19%
- 標準(-) 20~27%
- 標準(+) 28~36%
- 軽肥満 37~40%
- 肥満 41%~
<18歳~39歳:女性>
- やせ ~20%
- 標準(-) 21~27%
- 標準(+) 28~34%
- 軽肥満 35~39%
- 肥満 40%~
<40歳~59歳:女性>
- やせ ~21%
- 標準(-) 22~28%
- 標準(+) 29~35%
- 軽肥満 36~40%
- 肥満 41%~
<60歳~:女性>
- やせ ~22%
- 標準(-) 23~29%
- 標準(+) 30~36%
- 軽肥満 37~41%
- 肥満 42%~
女性ホルモンとダイエット
女性の身体は、男性と比べて性ホルモンにより左右されやすいという特徴があります。
特に、精神面や身体の調子はおよそ1カ月のサイクルで変動しており、ダイエットを行う場合にも性ホルモンのバランスの変化を無視することはできません。
まずは女性特有の身体の変化について知り、ダイエットを効率よく行うための第一歩を踏み出しましょう。
エストロゲンとプロゲステロン
女性は、2つの性ホルモンにより身体の調子が変化します。
そのうち、排卵に関わるホルモンを「エストロゲン」と呼びます。
このエストロゲンは女性らしい身体つきを作り出すホルモンで、体内でのカルシウムの量を調節し、骨からカルシウムが溶け出してしまうことを防ぐ働きもしています。
もう1つは「プロゲステロン」と呼ばれるホルモンで、妊娠に関わるホルモンです。妊娠中は常に分泌され、乳腺の発達を促すなどの役割を持っています。
プロゲステロンが分泌される間は、精神的に不安定になりやすいことが知られています。
「痩せ期」と「痩せにくい時期」を作り出す女性ホルモン
これらの女性ホルモンがダイエットに関わる理由は、女性ホルモンが如実に「痩せやすさ」に影響を及ぼすためです。
エストロゲンが多く分泌される期間は、心身ともに調子がよくなります。また、集中力も高まり、ダイエットの成果が出やすい時期でもあります。
プロゲステロンが分泌されている時期は、疲れやすく、イライラしやすくなります。
身体が水分を溜め込みやすくなるため、むくみを生じます。
さらに、大腸の蠕動(ぜんどう)運動が鈍くなり、便秘がちになるのもこの時期です。自律神経の働きも低下するため、ダイエットの効果が出にくくなります。
従って、ダイエットをはじめる時期は、エストロゲンが分泌されている時期の方がおすすめです。
女性ホルモンの分泌サイクル
・月経中:月経の始まった日よりおよそ1週間は、エストロゲン、プロゲステロンともに分泌量は一定です。
・卵胞期:月経の終了から排卵前の間は、エストロゲンの分泌量が増加します。従って、ダイエットをスタートさせるならこの時期がおすすめです。月経が28日周期の人の場合には、月経の終わった日からおよそ1週間ほどが痩せやすい時期となります。
・排卵:排卵日の前後3~5日間は、プロゲステロンの分泌量が増加します。
・黄体期:排卵後から次の月経までは、エストロゲンの分泌量が低下します。PMS(月経前症候群)が起こるのもこの期間です。この時期はイライラしやすい人が多く、体調もよくありません。ダイエットに対してもモチベーションが上がりにくいため、この時期はダイエットを緩めに行うようにしましょう。
更年期とダイエット
女性は、いずれ「更年期」を迎えます。
更年期とは、閉経の前後10年ほどを指し、エストロゲンの分泌量が低下するに従い、体調や精神面に影響が表れやすい時期です。
40代の半ば頃から更年期に入る人が多いようです。
更年期に減少するエストロゲンは、女性の美しさや健康、若々しさを保つ働きをするホルモンです。このエストロゲンが減少することにより、月経周期が不安定になるだけではなく、代謝が低下し太りやすくなる他、骨からカルシウムが溶け出しやすくなるため骨粗鬆症のリスクが高まるなどの問題が出てきます。
さらに、エストロゲンの分泌量が低下したことによる様々な不調である「更年期障害」が起きることもあります。
毎月悩まされた月経があった頃よりも痩せにくく、太りやすくなるため、注意が必要です。
それでは、以上のことを踏まえて、いよいよ本題に入っていきます。
10代:成長期にふさわしいダイエット
10代前半であっても、美容に興味のある女子であればダイエットをしたいと願うことは多いでしょう。
若いからこそおしゃれをしたいし、理想の体型に近づき、恋をかなえたいと願うかもしれませんね。
しかし、本当にダイエットは必要ですか?日ごろ過食気味で、明らかにダイエットを行った方がよい場合もあるかもしれませんが、ダイエットなど必要ないのに痩せたいと考えている人も多いはずです。
10代は、まだ成長の途上にあります。
特に、10代前半の人は、月経も安定していないことが多いでしょう。未熟な身体のうちに成長を妨げる行為を行うことは、健全な身体の発育を阻むため、おすすめできません。
過度のダイエットが身体に与える影響とは?
10代は大人に比べ代謝が高く、ダイエットの成果が出やすい時期でもあります。
また、大人に比べ運動の機会も多く、運動不足により筋肉が衰えることも少ないでしょう。食事制限を行えばすぐに体重が落ちるため、ダイエットに夢中になる人も多いと思われます。しかし、必要以上に体脂肪が落ちると、月経が止まるおそれがあります。
中学生くらいの女子であれば、女性ホルモンの影響による体型変化がそれほど顕著ではないはずです。この年代では、成熟した女性に比べもともと体脂肪率が低く、ダイエットによりさらに体重を落とした場合、痩せすぎになる可能性があります。
もっとおそろしいことは、僅かな体重の変化に敏感になり、ものを食べられなくなることです。女性ホルモンがきちんと分泌されると、身体に変化が表れ始めます。胸が大きくなるだけではなく、肩のまわりや腰まわりなどに女性らしい丸みが出てきます。
人によっては、こうした変化を肥満ととらえることもあるでしょう。女性らしい身体つきになることに対抗するために、痩せようとする場合もあると思われます。
これが行き過ぎると「摂食障害」という疾患が引き起こされます。
太ってはいけない、食べてはいけないという強迫観念から、食べることが罪であると思い込んでしまうのです。身体に丸みが出てきたら、それは女性としての成長のあかしです。変化を前向きにとらえ、大人の女性になることを受け入れるところからスタートしましょう。
身体を動かし、カロリーを上手に使い切る
10代の人におすすめするのは、よく身体を動かすことです。
食事制限によるダイエットは、成長の途上にある人にはおすすめできません。バランスのよい食事を心がけ、減らすならスナック菓子などの間食をやめる程度にとどめましょう。
また、深夜に高カロリーの夜食をとるのもやめましょう。
もし、本当にダイエットが必要なくらいにBMIが高い場合には、専門家の指導のもとでダイエットを行うことをおすすめします。
巷にはドリンクだけを飲んで痩せる方法や断食など、様々なダイエット情報が流れていますが、これらは大人向けに開発された商品や方法です。
10代のうちに食事を抜いたり、極端に減らすなどして必要な栄養を摂取できないと、身体の成長に影響が出るおそれがあります。3度の食事をしっかりととり、無理なダイエットを行わないようにしましょう。
20代:食事を意識してダイエット
仕事に就く、結婚をする、出産をする……20代は、わずか10年の間に様々な変化が訪れる年代でもあります。
また、20代に入ると代謝が低下し始めるため、10代の時と同じ食生活をしていたら太ってしまったという人も多いでしょう。
20代の人におすすめするダイエットは、食事の仕方に注意をする方法です。
20代は食事制限によるダイエットで結果が出やすいため、食事内容や食事のタイミングなどに注意を払うのがよいでしょう。
食事を抜かない、偏食をしない
20代の人は、他の年代に比べると、最も朝食を抜く傾向があると言われています。
仕事に就き1人暮らしを始めることや、不規則な夜型の生活により朝の食欲がないことなどがその原因です。
また、20代の人は30代の人に比べ健康に対する意識が低いため、食事バランスが悪くなりがちです。
食事を摂る時間が不規則であることや、外食の頻度が高い傾向もあり、こうした食事をしていてもまだ太りにくいため、危機感がない点も食生活を乱す原因となっているようです。
こうした点を踏まえて、20代の人がまず取り組むべきことは食生活を正すことです。
仕事や人とのつき合いが忙しく、まとまった時間をとることも困難と思われますので、運動よりも食生活に焦点をあててみましょう。
避けるべき食事制限
20代で避けるべき食事制限は、極端なカロリー制限や糖質制限によるダイエットです。
極端な食事制限を行うと、栄養不足による筋肉量の低下が起こり、代謝の低下が促進されてしまいます。
20代は、ただでさえ代謝が低下しはじめる年代でもあり、2つが合わさりダイエットの成果が出にくくなってしまいます。
また、制限が多いダイエットは食べられないストレスも大きく、なおかつ結果が出ないとストレスにより過食を起こしやすくなります。ストレスは自律神経を乱す原因にもなるため、無理な制限を行うダイエットはおすすめできません。
そこで、20代の人が注意すべきポイントとしては、
1.朝食をとる
1日のスタートは、野菜や果物といったビタミンや食物繊維の補給源、卵などのタンパク源と、適量の糖質を摂取するようにします。
特に、朝は脳のエネルギー源であるブドウ糖が枯渇した状態になっています。適度な糖質を摂取することは脳に栄養を与え、集中力が高まり、仕事の効率が向上します。
2.朝昼夕の3度の食事を規則的にとる
決まった時間に食事をとることは、生体リズムを整えることにつながります。
朝起きて朝食をとり、日中の太陽の光を浴びることで、起きている間は交感神経が優位に働き、代謝が向上し、食事から摂取したエネルギーを上手に使いきることができます。
3.就寝時間の4時間前までに夕食を終える
例えば、23時に就寝する人は、19時までに食事を終えるようにします。
寝る前の数時間食事をとらないようにすると、就寝中に胃腸が働く必要がなく、睡眠の質が向上します。
また、8時間以上空腹を感じることで腸の動きをよくするホルモンが分泌されるため、前日の夕食が早い時間に済んでいる方が翌朝のお通じがスムーズになります。
4.糖質に偏った食事を避ける
たっぷりの野菜と適量のタンパク質とともに糖質を摂取すると、血糖値の上昇速度が緩やかになり、インスリンの急激な分泌が抑制されます。
すると、体脂肪が蓄積されにくく、また次の食事までの間に極度な空腹を感じずに済みます。空腹感がないということは、無駄な間食をしなくて済むということです。
特に忙しい人は、昼食や夕食をおにぎりや丼もの、菓子パンや麺類で済ませがちです。
しかし、糖質に偏った食事は腹持ちが悪いというだけではなく、太りやすいためなるべく避けるようにしましょう。
30代:己を知る「レコーディングダイエット」
仕事や子育てが忙しく、自分の時間が持てない人も多い30代。
この年代の人に、毎日決まった時間運動をしろというのは酷です。
しかし、30代は基礎代謝が低下して太りやすくなっている年代でもあります。
ここで重要となるのが、1日の消費カロリーに合わせて摂取カロリーを減らすということです。
ここが、20代の人の食事に対する意識を変える点とは異なります。
本来は、基礎代謝が上がるように運動を行うことが望ましいですが、現実問題として時間を割くことが難しいため、ここでは自身の食生活を可視化することでカロリーコントロールを容易にする「レコーディング・ダイエット」をおすすめします。
書くだけでも痩せるダイエット方法?
手帳を活用できる人は、仕事を効率よくこなし、時間の使い方が上手な傾向があります。
夢や目標、日々のタスクは、可視化することで達成しやすくなります。
これは、やるべきことが整理され、優先順位が定まるためです。また、書き出してみると、やるべきことは頭の中で考えている量よりも、かなり少ないことがわかります。そして書き出したタスクを1つ1つこなし、チェックしていくことで、自身がこなした仕事を把握しやすくなります。
すると、到達すべき目標が見えやすくなります。これが目標達成のためのモチベーションアップにつながるのです。
ダイエットも同じです。
食べたものと体重を記録すると、食事と体重増加の因果関係がわかりやすくなります。
また、どれだけ余計なものを口にしているのかもわかります。
目標までの道のりや、自身がその道のりのどの辺にいるのかも把握しやすくなります。
レコーディング・ダイエットは段階的に!
レコーディングダイエットを成功させる秘訣は、記録する内容やカロリー制限を段階的に行っていくということです。
1.食べたものをメモするだけ
いきなりやるべきことを一気に増やすと、ストレスが大きくなります。
まずは、決まった時間に体重と体脂肪を計るということと、食べたものをメモするだけにとどめます。
どんな食べ物でも、例えひと口食べただけでも、基本的には口に入れたものを全てメモします。
ジュースひと口でも同じです。
食べ物を口にするたびにメモをするということは、取り組み始めたばかりの頃は結構大変です。ダイエットに慣れるまで、ストレスのもとになることは1つだけにしておきましょう。
2.食べたものとカロリーをメモする
食べたものをメモすることに慣れたら、今度は食べたもののカロリーも調べて記録します。
食べたものとそのカロリーを記録することにより、1日にどのくらいのカロリーを摂取しているのかを把握することができます。
また、食べ物の大体のカロリーがわかるようになり、料理などを選択する上で便利です。
3.カロリー制限をする
最後に、記録に基づきカロリー制限を行います。
年齢と体重から割り出した1日あたりの消費カロリーに合わせて制限するのもよいですが、はじめは現在摂取している平均的なカロリーからマイナス300kcal程度からはじめるのもよいでしょう。
少しずつハードルを上げていく方が、ストレスをあまり感じることなくダイエットに慣れることができます。
記録しておくと便利な事柄
食べたものの内容を記録する他、その日にあったことや体調、女性であれば月経についてなどもメモしておくとよいでしょう。
食事や体重との因果関係が見えやすくなります。
記録が残るとモチベーションを保ちやすい
記録することのメリットは、自身の食生活を見直すことができるという点だけではありません。
毎日体重を記録することで、ダイエットがうまくいっていることに気づきやすくなります。
記録をつけていないと、毎日の体重変化がわかりにくく、減量に成功していることに気づかない場合もあります。
体重を計るという習慣は、体重を維持することにもつながります。
また、少しずつ体重が減っていくことが目に見えると、ゴールに近づいていることを実感できます。
ダイエットの記録は、ゴール地点の途中にある道しるべと同じです。ゴールは現在の体重マイナス10kgであったとしても、マイナス2kg、5kgと目標に近づいていくことが目に見えると、着実に前に進んでいることがわかります。
これがダイエットを続けていく上でのモチベーションアップにつながるのです。
40代:更年期と上手につき合いながらダイエット
40代になると、さらに代謝が低下し、食事制限だけでは体重が落ちにくくなります。
また、この年代で最大の試練は「更年期」です。
更年期は女性だけのものと思われがちですが、近年では男性にも更年期があることが指摘されています。
女性における更年期は、40代半ばから50代半ばくらいが一般的です。更年期になると、卵巣機能が低下することによるエストロゲンの分泌量の低下が起き、心身ともに不調を生じやすくなります。
男性の場合には、男性ホルモンのテストステロンの分泌量が低下するため、筋肉量が減り、太りやすい体質になります。
40代は基礎代謝・筋肉量ともに低下し、太りやすく痩せにくい状態になります。その上、更年期に伴う精神的な不安定も加わるため、ストレスを強く感じるダイエットはおすすめできません。
軽い運動を習慣にする
筋肉量の低下を防ぐためには、身体を動かすことを習慣化する必要があります。
ウォーキングやストレッチを毎日の習慣にし、加齢により著しく筋肉量が低下することを抑制しましょう。
筋肉量を維持することで、代謝の低下を防ぐこともできます。
ダイエットのために運動を行う場合、運動によりカロリーを消費する目的で行うと勘違いしがちですが、運動で消費できるカロリーは微々たるものです。
しかし、運動は体脂肪を燃焼させるきっかけとなるため、消費カロリーが少なくても行う意義があります。
緩い「糖質制限」を行う
40代の人におすすめしたいのは、軽い運動とともに糖質制限を行う合わせ技のダイエットです。
実は、肥満のもととなるのはカロリーの高い脂質ではなく、糖質なのです。
食後に上昇した血糖値を下げるために、インスリンが糖を脂肪細胞に送り込むことが肥満を招きます。
ここに注目したダイエット法が「糖質制限ダイエット」です。
糖質制限というと糖質を全く摂らないイメージがありますが、ここでポイントとなるのは完全に糖質を絶つことではなく、少しだけオフにすることです。
従来の糖質制限は、糖尿病患者の治療の一環として行うものでした。
これをダイエットに転じたものが、糖質を摂取しないことで短期間にダイエット効果を得ようという糖質制限ダイエットです。しかし、医療現場での糖質制限においても賛否両論があり、長期に渡る糖質制限が身体に及ぼす影響は、まだはっきりとわかってはいません。
極端な糖質制限はリバウンドを招く
ダイエットでリバウンドしてしまう理由は、ストレスによる暴食のせいではありません。
ダイエットでリバウンドが起きるのは、極端な食事制限により体脂肪だけではなく筋肉量が減り、基礎代謝が大幅に低下することが原因です。
さらに、急激に体重が落ちると、脳が危機感を持ち、消費エネルギーを抑えた省エネ運転をしようとします。
これが、急に痩せるとダイエットを行う前よりも太ってしまう理由です。
また、糖質を極端に制限する食事は、肝臓に蓄えらえるべき中性脂肪の不足を招きます。すると、身体中の中性脂肪をかき集めて肝臓に送り込もうとするため、食べ過ぎても飲み過ぎてもいないのに、脂肪肝になってしまうことも考えられるのです。
1カ月に1kg減を目指す
理想は、体重を落とすのは1カ月に1kg程度に抑えることです。
これは、食事ごとに少しずつ糖質の摂取量を落とし、適度な運動を組み合わせることで簡単に実現できます。
反対に、1カ月に1kgよりも多く体重が減るようであれば、糖質を減らしすぎている可能性があるため、食生活を見直してみましょう。食生活を振り返る意味でも、レコーディング・ダイエットのように食事日記をつけるとよいでしょう。
加えて、行った運動についてもメモするようにしましょう。
糖質を多く含むのは、主食だけではありません。
- 芋類
- カボチャ
- 大豆を除く豆類
などには、多くの糖質が含まれています。
また、ヘルシーなイメージがある春雨も原料が豆ですので、糖質量は多いと言えます。こうした、あからさまではない糖質も、主食と同じ扱いにして摂取量に注意するようにします。
お菓子について言えば、クリームなどを用いず一見ヘルシーに見える和菓子の方が、洋菓子よりも糖質を多く含みます。
糖質は、カロリーの高い・低いに関わらず、血糖値を上げ脂肪を蓄積しやすくします。そのため、極端に糖質を減らす必要はなくても、糖質が多い食品を知識として知っておくことは有益であると言えます。
50代以降:健康維持を目指してダイエット
50代以降の人がダイエットを行う理由は、ほとんどが「健康のため」であることと思われます。
これはダイエットの目的としては正解で、50代以降の人がシェイプアップのために極端なダイエットを行うことはあまりおすすめできません。食事制限も運動も、年齢を重ねるごとに、その負担に身体が耐えられなくなっていきます。
バランスのよい適量の食事が大事
和食を中心とした、バランスのよい食事をとるように心がけましょう。
糖質はやや控えめにします。
食べる順序は、汁物→野菜たっぷりのおかず→タンパク源の肉や魚のおかず→主食というように、よく噛んで時間をかけて食べます。
この順序で食事をすることで、血糖値が急上昇することを抑制できます。
この心がけだけで太りにくい食事になるため、これまで早食いで過食傾向にあった人は是非お試しください。
また、食事に酢のものをとり入れるのもおすすめです。
お酢を摂取することで血糖値が上がりにくくなることがわかっています。
筋肉痛にならない緩やかな運動を
閉経後の女性はエストロゲンの恩恵を受けられないため、骨からカルシウムが失われやすく、骨粗鬆症のリスクが高まります。
必然的に、骨自体がもろくなるため、疲労骨折を起こしやすく運動自体に注意が必要です。そのため、普段運動をしない人がいきなり激しい運動を行うことは望ましくありません。
また、加齢とともに関節の間のクッション材となる部分が摩耗するため、膝や肘に痛みが生じやすくなります。
膝や肘の痛みを我慢してまで運動を行うべきではありません。身体に負担のかからない運動を適度に行うようにしましょう。
おすすめは、ゆったりと行うストレッチや、無理のない速度で歩くウォーキングなどです。
水中で行うアクアビクスなども、膝や腰に負担をかけにくくおすすめです。
また、注意点としては、早朝に運動を行う人は多いですが、空腹時に運動を行うことは低血糖を起こす可能性があり危険です。もし朝食前に運動をしたい場合には、バナナなど糖質を適度に含むものを食べ、十分な水分を摂取してから行うようにしましょう。
サプリメントを上手に利用しよう
多くの種類が出回り、一般的に利用されるようになっているサプリメントですが、年齢を重ねるごとにサプリメントを利用することに対する抵抗感が増すようです。
確かに、食品以外から栄養を摂取することは不自然なことかもしれません。
しかし、毎日の食事から摂取しにくい成分も多くあり、高齢になるほどこうした成分が必要となります。50代ではまだまだ元気な人も多いですが、十年後のことを考えて、身体を整えておく必要があります。
高齢になるほど摂取した方がよいサプリメントとしては「セサミン」や「グルコサミン」などがあります。
不調の種類によって、こうしたサプリメントを上手に利用することで、運動や日常生活を支障なくおくることができます。
年代別ダイエットのポイント!同じ方法では効果が出ない?のまとめ
ダイエットの目的は、体脂肪を減らし外見をすっきりとさせることや、健康を維持するため……と人によって様々かと思われます。どのような目的でダイエットを行うにしても、正しい方法で行うことが大切です。極端なダイエットは身体の代謝の低下を招き、リバウンドを起こしやすくなります。短期間で減量を行おうとせずに、身体に負担をかけずに痩せられる方法を選択しましょう。
また、年齢ごとに、代謝を考慮しつつ、自身に合った方法でダイエットを行うようにしましょう。